受領書の手書きの書き方|手書きでも有効・金額の改ざん防止・訂正方法と記入例

受領書は手書きでも有効
結論から言うと、受領書は手書きでも有効です。受領書に決まった様式や「印刷でなければならない」という法律はなく、ボールペンや万年筆で必要事項を書けば、受け取りを証明する書類として問題なく通用します。書式が手書きかパソコンかで効力に差はありません。
受領書そのものに発行義務を定めた法律はありませんが、金銭を受け取ったときは、民法第486条により、支払った相手から求められれば受領した側は受取証書を交付しなければなりません(出典:e-Gov法令検索 民法第486条(受取証書の交付請求等))。手書きの1枚でもこの受取証書になり、「受け取った・受け取っていない」というトラブルを防ぐ証拠になります。
この記事の記入例は「コピー」ボタンでそのまま使えます。手書きで清書する下書きとしても、空欄テンプレートに書き写す原稿としても利用できます。
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手書き受領書に書く項目
白紙やノートに手書きする場合も、最低限つぎの項目を入れておけば、物品でも金銭でも証拠書類として通用します。市販の用紙やテンプレートを使う場合は欄が用意されているので、空欄を残さず埋めるだけです。
- 表題 — 「受領書」(金銭なら「金銭受領書」「受取書」でも可)
- 発行日 — 受け取った日付(西暦・和暦どちらでも可)
- 宛名 — 渡す相手の氏名または会社名(〇〇様 / 〇〇株式会社 御中)
- 受け取った内容 — 物品なら品名・数量、金銭なら金額と但し書き
- 受領した旨の一文 — 「下記のとおり受領いたしました」など
- 受領者の氏名・住所 — 受け取った本人。法人は会社名と担当者
- 押印またはサイン — 認印・社印のほか、自筆サインでも代用できる

なお、金銭の受け取りなら一般には「領収書」を使いますが、表題が「受領書」「受取書」でも、法的な効力や印紙の扱いは記載内容(実質)で判断され、タイトルでは変わりません。受領書と領収書の違いそのものは別の記事で詳しく整理しています。

受領書と領収書の違い|発行者・印紙・経費・受領証との違い
受領書は「受け取った事実の証明」の総称で、お金を受け取った金銭受領書とモノを受け取った物品受領書を含みます。金銭の受領書は領収書と法的効力・印紙の扱いがほぼ同じで違いは呼び名と場面だけ、物品の受領書は領収書とは別物。発行者・印紙税・経費の証憑性・「受領証」との表記差まで実務目線で整理します。
記事を読む必須項目の詳しい意味や、物品受領書の欄の作り方は別の記事でまとめています。個人として書く場合の氏名・住所の書き方や、手書きでの認印の扱いは、あわせてこちらを参考にしてください。

物品受領書の書き方|受領書の必須項目・テンプレート・サイン・印紙・保管
物品受領書(受領書)の書き方を、必須項目・個人/法人/シーン別のコピペテンプレート・サインと押印・印紙の要否・保管期間・領収書との違いまで一度に確認できる記事です。物品の受領書は収入印紙が不要な理由も、国税庁の一次情報をもとに解説します。
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受領書の書き方【個人向け】|個人間の物品・お金の受け取りに使える文例とテンプレート
会社名のない個人が受領書を書くときの書き方を、物品・金銭の両方で解説。氏名と住所の書き方、認印で足りる理由、個人間の取引は金額を問わず収入印紙が不要な根拠、後日のトラブルを防ぐ受け取り内容の特定まで、コピーして使える文例つきで紹介します。
記事を読む金額は改ざんされない書き方にする
金銭の受領書を手書きするときに最も気をつけたいのが、金額欄に数字を書き足されたり書き換えられたりする改ざんです。手書きは後から手を加えられる余地があるため、次の書き方を組み合わせて、数字を足せない・書き換えられない状態にします。
- 頭に「金」または「¥」を付ける — 数字の前に「1」などを書き足されない(例:金 50,000 円、¥50,000)
- 末尾に「也」「-」を付ける — 数字を後ろに足せない(例:金 50,000 円也、¥50,000-)
- 3桁ごとにカンマを入れる — 桁を増やせない(例:1,250,000)
- 数字の前後に隙間を作らない — 余白に数字を割り込ませない
- 消えない筆記具で書く — フリクションなど消せるペン・鉛筆は使わず、油性ボールペンか万年筆で
高額で特に確実にしたいときは、漢数字の「大字(だいじ)」で書く方法もあります。「一・二・三」は線を足すと別の数字に変えられますが、「壱・弐・参・拾」は書き換えが困難です(例:金 壱拾万円也)。
金額の改ざん防止と印紙の扱いをさらに詳しく知りたい場合は、金銭の受領書(受取書)に特化した記事を用意しています。考え方は手書きの領収書とも共通します。

金銭受領書の書き方|個人・法人の文例とテンプレート(領収書との違い・印紙税も解説)
金銭受領書(受取書)の書き方を個人・法人の両形式で解説。必須記載項目・領収書との違い・収入印紙の判断・書き換え可能な無料テンプレートと実用例文を網羅したガイドです。
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手書き領収書の書き方|個人・インボイス対応・但し書き15例と印紙の貼り方
手書き領収書の書き方を初心者向けに完全解説。必須項目8つ・改ざん防止の金額記入・収入印紙の判定と貼り方・インボイス(適格簡易請求書)対応・但し書きの実例15種類・書き間違い時の訂正方法まで、現場で迷わない手順を網羅したガイドです。
記事を読む書き間違えたときの訂正方法
手書き受領書を書き間違えたとき、修正液・修正テープでの訂正は避けます。元の文字が隠れてしまい、後から書き換えたと疑われるためです。間違いの直し方は、間違えた箇所が金額かどうかで変わります。
金額を間違えたとき → 書き直すのが無難
- 金額は訂正印で直さず、新しい用紙に書き直して発行する
- 間違えた1枚は捨てず「書損」と書いて手元に残す(複写式なら控えに記載)
- 受け取り済みの相手に渡してしまった場合は、回収してから書き直す
宛名・但し書きの軽い誤りなら訂正可
- 間違えた箇所に二重線を引く
- 二重線の上または近くに、受領者の認印で訂正印を押す
- 二重線の近くに正しい内容を書く
- 金額だけは訂正せず、必ず書き直す
受け取り側にとっては「金額が直された受領書」は最も不安が残る書類です。金額を間違えたら訂正でしのがず書き直す、と決めておくとトラブルになりません。
手書きはパソコン作成と違い手元にデータが残らないので、複写式(カーボン)の用紙を使うか、相手に渡す前にコピー・写真で「控え」を残しておくと、後から内容を確認したり書き直しのときに照合できて安心です。控えの保存義務や保管期間は別の記事で解説しています。

受領書の保管期間は何年?法人7年・個人5年と起算日・電子保存のルール
受領書の保管期間は、法人が原則7年(赤字の年は最大10年)、個人事業主は青色・白色とも原則5年です。受け取った側も発行した側も保存が必要で、起算日は申告期限の翌日。電子取引データは2024年1月から電子のまま保存、受領サイン入り原本の扱いやスキャナ保存要件まで、国税庁の情報をもとに整理しました。
記事を読む縦書き・横書きはどちらでもよい
受領書は縦書き・横書きのどちらで書いても有効です。形式に決まりはなく、読みやすさで選んで構いません。実務では、金額や品名・数量を並べて書く受領書は、桁や数量が揃って読みやすい横書きが選ばれることがほとんどです。
- 横書き — 金額・数量・日付など数字が多い受領書に向く。テンプレートも横書きが主流
- 縦書き — 手紙形式で丁寧に渡したいときや、和封筒に合わせたいとき。金額は「金 伍萬円也」のように漢数字にすると縦書きになじむ
- どちらの場合も、改ざん防止(頭に「金」、末尾に「也」、隙間を作らない)の考え方は同じ
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手書きの受領書に収入印紙は必要?
手書きかどうかで印紙の要否は変わりません。判断するのは「何を受け取ったか」です。物品を受け取った受領書(金銭の受け取りではないもの)は、印紙税の課税文書に当たらず印紙は不要です。印紙が問題になるのは、金銭や小切手などを受け取った受領書(受取書)です。
- 物品の受領書 — 金銭の受け取りではないため非課税(印紙不要)
- 金銭の受領書(売上代金) — 5万円以上で課税(200円〜)。5万円未満は非課税
- 個人として受け取る場合(営業に関しないもの) — 金額にかかわらず非課税
- PDFなど電子データで発行した受領書 — 紙でないため印紙不要
金銭や有価証券の受取書が課税文書になることは、国税庁のタックスアンサーに示されています(出典:国税庁 No.7105 金銭又は有価証券の受取書、領収書)。物品の受領書はこの「金銭又は有価証券の受取書」に当たらないため、印紙は不要です。受領書の印紙の判断は、金額区分も含めて別の記事で詳しく解説しています。

受領書に収入印紙は必要?物品は不要・金銭は5万円以上で課税【種類別の早見】
受領書に収入印紙が要るかは「何を受け取ったか」で決まります。物品受領書は非課税、金銭・売上代金の受取書は5万円以上で200円〜、返金など売上代金以外は一律200円、個人・給与は非課税、電子交付は不要。国税庁の区分に沿って種類別に即答します。
記事を読む空欄テンプレートを印刷して手書きで埋める
白紙から手書きすると、表題・宛名・品名・受領者欄などを自分で配置することになり、項目の書き忘れや、金額の余白の取りすぎが起こりがちです。これを防ぐ手軽な方法が、項目だけが入った空欄のテンプレートを印刷し、当日に手書きで書き込むやり方です。書式は印刷で整え、中身だけ手書きにできます。
- 表題・宛名・品目・受領者欄などの枠が最初から入っているので、項目を書き忘れない
- 毎回の受け取りで同じ書式に揃うため、控えとして並べたときに見やすい
- 会社名や住所など毎回同じ部分は先に入力して印刷し、日付・品名・金額だけ手書きにできる
- 押印欄(受領印)も配置済みなので、印鑑を押す位置に迷わない
TEMPLEXの基本受領書テンプレートは、宛先・受領者・品目欄・受領印欄をそろえた書式を無料で用意しています。必要な欄を空欄のまま印刷すれば、そのまま手書きで埋められます。受領書テンプレートを開く。
手書き受領書の記入例
そのまま書き写して使える記入例です。日付・宛名・品名・金額・受領者は実際の内容に書き換えてください。受領者欄の「印」の位置に認印または社印を押します。
押印は法律上の必須ではなく、自筆サインでも代用できます。ただし押印があるほうが受け取り側は安心するため、認印を1本用意しておくとスムーズです。
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コラム著者・編集者
TEMPLEX編集チーム
TEMPLEX編集チームは、ビジネス文書の作成・管理に精通した実務経験者と技術ライターで構成されています。送付状・請求書・見積書をはじめとする各種ビジネス書類のフォーマットや書き方のノウハウを、わかりやすく丁寧にお届けします。「Office不要で誰でもすぐ使える」をコンセプトに、忙しいビジネスパーソンの書類作成をサポートします。





