受領書の書き方【個人向け】|個人間の物品・お金の受け取りに使える文例とテンプレート

受領書の書き方【個人向け】|個人間の物品・お金の受け取りに使える文例とテンプレート

個人が受領書を書くときの基本

フリマアプリの手渡し、知人への物の譲渡や貸し借り、立て替えたお金の精算など、会社を通さない個人どうしのやり取りでも「受け取りました」という1枚を残しておくと、後から『渡した・もらっていない』というトラブルを防げます。会社のような決まった様式はないので、必要な内容さえそろっていれば手書きでもパソコンでも有効です。

個人が書く受領書で会社の書式と違うのは、主に3点です。会社名や部署は書かず氏名と住所で本人を特定すること、押印は社印ではなく認印で足りること、そして営業に関しない個人間の取引なら金額がいくらでも収入印紙はいらないことです。難しく考えず、この3つを押さえれば十分です。

この記事の文例はすべて「コピー」ボタンでそのまま貼り付けて使えます。氏名・住所・金額・日付・受け取った物の内容は、ご自身の状況に合わせて書き換えてください。

スポンサーリンク

個人の受領書に書く項目

個人が発行する受領書でも、入れておきたい項目は次のとおりです。物品でも金銭でも考え方は同じで、「いつ・誰から・何を・どれだけ受け取ったか」が後で分かることが大切です。受領書に決まった様式や専用用紙はないので、必要な項目が書かれていれば、普通のコピー用紙・メモ帳・便箋などに書いたものでも有効です。

  1. 表題 — 「受領書」または「受領証」(受け取った物がお金なら「金銭受領書」としてもよい)
  2. 発行日 — 受け取った日付(西暦・和暦どちらでも可)
  3. 宛名 — 渡してくれた相手の氏名(〇〇 様)
  4. 受け取った内容 — 物なら品名・数量・状態、お金なら金額と用途
  5. 受領者(自分)の氏名・住所・連絡先 — フルネームと正確な住所を書く
  6. 押印 — 認印を押すと本人が書いた証拠になり信頼性が上がる(必須ではない)
個人の受領書に書く項目の例
個人の受領書に書く項目の例

個人の場合、本人を特定する手がかりが会社名ではなく氏名と住所になります。氏名は省略せずフルネームで、住所は都道府県から番地まで正確に書きましょう。後で本人に連絡が取れるよう、電話番号やメールアドレスを添えておくと安心です。受け取った物の基本的な書き方や必須項目をもう少し詳しく確認したいときは、物品受領書の解説もあわせてご覧ください。

物品受領書の書き方|受領書の必須項目・テンプレート・サイン・印紙・保管
受領書

物品受領書の書き方|受領書の必須項目・テンプレート・サイン・印紙・保管

物品受領書(受領書)の書き方を、必須項目・個人/法人/シーン別のコピペテンプレート・サインと押印・印紙の要否・保管期間・領収書との違いまで一度に確認できる記事です。物品の受領書は収入印紙が不要な理由も、国税庁の一次情報をもとに解説します。

記事を読む

個人は認印でよい・サインだけでも有効

受領書に押印やサインをするかどうかは法律で決まっているわけではなく、押印がなくても受領書は有効です。それでも、本人が確かに受け取ったという証拠を残すために、ひと手間かけて押印やサインをしておくのがおすすめです。

会社が出す受領書では角印(社判)を押す慣習がありますが、個人は社印を持っていないので認印で問題ありません。実印や印鑑登録は不要です。印鑑がなければ、手書きのサイン(署名)だけでも有効とされています。署名は筆跡が本人を特定する手がかりになるためです。氏名を自分で書き、その横に認印を押せば、個人の受領書としては十分に信頼できる体裁になります。

シャチハタ(インク浸透印)でも受け取りの記録としては使えますが、印影が薄れやすく大量生産の印鑑のため、重要なやり取りでは朱肉を使う認印のほうが無難です。

個人間の取引なら収入印紙はいらない

「5万円以上のお金を受け取ると収入印紙が必要」と聞いたことがあるかもしれません。これは営業(事業)としてお金を受け取る場合の話で、営業に関しない個人どうしのやり取りなら、金額がいくらであっても収入印紙は不要です。

ここでいう「営業」とは、営利を目的に同じ行為を反復継続して行うことを指します。個人が私的な財産を譲ったときに作る受取書などは「営業に関しない受取書」として非課税になります(出典:国税庁 タックスアンサー No.7125 営業に関しない受取書)。お金の受取書(第17号文書)も、営業に関しないものは非課税です(出典:国税庁 タックスアンサー No.7105 金銭又は有価証券の受取書、領収書)。たとえば自分の不要品を知人に売る、友人どうしでお金を貸し借りする、立て替えたお金を精算するといったケースです。

ただし注意点があります。フリマアプリやネットオークションで継続的・反復的に売って利益を得ている場合は「営業」に当たるとされ、その受取書は5万円以上で課税対象になり得ます。たまの不要品処分なら非課税、商売として続けているなら別、という線引きです。電子データ(PDFやメール)で渡す受領書はそもそも印紙が不要です。印紙が要るか要らないかの判断軸は、次の記事で取引の種類ごとに整理しています。

受領書に収入印紙は必要?物品は不要・金銭は5万円以上で課税【種類別の早見】
受領書

受領書に収入印紙は必要?物品は不要・金銭は5万円以上で課税【種類別の早見】

受領書に収入印紙が要るかは「何を受け取ったか」で決まります。物品受領書は非課税、金銭・売上代金の受取書は5万円以上で200円〜、返金など売上代金以外は一律200円、個人・給与は非課税、電子交付は不要。国税庁の区分に沿って種類別に即答します。

記事を読む

個人の物品受領書の文例

物を受け取ったときの文例です。何を受け取ったかが後から特定できるよう、品名・数量・状態をできるだけ具体的に書きます。譲渡か一時的な預かりかが分かるようにしておくと、より安心です。

知人から物を譲り受けた・買い取ったときの基本の文例です。

基本形(個人間で物を受け取ったとき)
受領書 発行日:令和〇年〇月〇日 〇〇 〇〇 様 下記のとおり、確かに受領いたしました。 品 名:〇〇〇〇 数 量:1点 状 態:中古・動作確認済み 受領者 氏 名:〇〇 〇〇       印 住 所:〇〇県〇〇市〇〇町〇丁目〇番〇号 電 話:〇〇〇-〇〇〇〇-〇〇〇〇

フリマアプリや個人売買でその場で手渡しを受けたときは、欠品・破損がないことを確認した一文を添えます。

フリマ・直接取引で手渡しを受けたとき
受領書 発行日:令和〇年〇月〇日 〇〇 〇〇 様 下記の品物を、本日その場で確認のうえ受領いたしました。 品物に欠品・破損がないことを確認しています。 品 名:〇〇〇〇(型番:〇〇〇〇) 数 量:1点 受領者 氏 名:〇〇 〇〇       印 住 所:〇〇県〇〇市〇〇町〇丁目〇番〇号

借りた物・預かった物を受け取ったときは、返却の予定も書いておくと後で揉めません。

借りた物・預かった物を受け取ったとき
受領書(借用) 発行日:令和〇年〇月〇日 〇〇 〇〇 様 下記の物品を、お借りして受領いたしました。 使用後は令和〇年〇月〇日までに返却いたします。 品 名:〇〇〇〇 数 量:1点 状 態:受領時に傷なし 受領者 氏 名:〇〇 〇〇       印 住 所:〇〇県〇〇市〇〇町〇丁目〇番〇号

スポンサーリンク

個人間でお金を受け取ったときの文例

お金を受け取ったときの文例です。個人間の金銭の受け渡しでは、書類のタイトルが「受領書」でも「領収書」でも、受取証書としての効力や収入印紙のルールは同じで、名称ではなく記載内容(実質)で判断されます。受領書と領収書の違いそのものは、別の記事で詳しく整理しています。

受領書と領収書の違い|発行者・印紙・経費・受領証との違い
受領書

受領書と領収書の違い|発行者・印紙・経費・受領証との違い

受領書は「受け取った事実の証明」の総称で、お金を受け取った金銭受領書とモノを受け取った物品受領書を含みます。金銭の受領書は領収書と法的効力・印紙の扱いがほぼ同じで違いは呼び名と場面だけ、物品の受領書は領収書とは別物。発行者・印紙税・経費の証憑性・「受領証」との表記差まで実務目線で整理します。

記事を読む

金額は改ざんを防ぐため、頭に「金」、末尾に「也」を付けて金 50,000 円也のように書きます。算用数字のままでも有効ですが、「壱・弐・参」などの大字(だいじ)を使うと書き換えがより難しくなり丁寧です(大字の一覧や使い方は手書きの受領書の記事で解説しています)。何のお金かを示す但し書きも忘れずに入れましょう。なお、お金を受け取った側は、相手から求められれば受取証書(領収書・受領書)を渡す義務があります(出典:e-Gov法令検索 民法第486条 受取証書の交付請求等)

個人間で現金を受け取ったときの基本の文例です。

個人間で現金を受け取ったとき
金銭受領書 発行日:令和〇年〇月〇日 〇〇 〇〇 様 下記のとおり、確かに受領いたしました。 金 額:金 30,000 円也 但し書き:〇〇代金として 受領方法:現金 受領者 氏 名:〇〇 〇〇       印 住 所:〇〇県〇〇市〇〇町〇丁目〇番〇号 電 話:〇〇〇-〇〇〇〇-〇〇〇〇

立て替えたお金を精算してもらったときは、何の立替分かを但し書きで具体的に示します。

立て替えたお金の精算を受け取ったとき
金銭受領書 発行日:令和〇年〇月〇日 〇〇 〇〇 様 下記のとおり、立替金の精算として受領いたしました。 金 額:金 8,400 円也 但し書き:令和〇年〇月〇日 〇〇購入分の立替金として 受領方法:現金 受領者 氏 名:〇〇 〇〇       印 住 所:〇〇県〇〇市〇〇町〇丁目〇番〇号

貸したお金の返済を受け取ったとき、敷金や家賃を受け取ったときなど、お金の種類ごとの詳しい文例や但し書きの書き方は、金銭受領書の記事にまとめています。「これで債権債務は消滅した」と一筆入れる書き方などもこちらで確認できます。

金銭受領書の書き方|個人・法人の文例とテンプレート(領収書との違い・印紙税も解説)
受領書

金銭受領書の書き方|個人・法人の文例とテンプレート(領収書との違い・印紙税も解説)

金銭受領書(受取書)の書き方を個人・法人の両形式で解説。必須記載項目・領収書との違い・収入印紙の判断・書き換え可能な無料テンプレートと実用例文を網羅したガイドです。

記事を読む

後日のトラブルを防ぐ書き方のコツ

個人どうしのやり取りでは、契約書のような書面が残らないことが多いため、受領書がそのまま「確かに受け取った」という証拠になります。次の点を押さえておくと、後で食い違いが起きにくくなります。

もっとも大切なのは、受け取った内容を具体的に特定することです。物なら「〇〇」だけでなく型番・色・数量・状態まで、お金なら金額と但し書きまで書けば、「言った・言わない」を防げます。日付も忘れずに入れましょう。

  • 受け取った物・金額・日付を具体的に書く(「お品代」「一式」など曖昧な表現は避ける)
  • 金額は「金 〇〇 円也」とし、消えないボールペンや万年筆で書く
  • 渡す側と受け取る側で1通ずつ持つか、相手に渡したらスマホで撮影して控えを残す
  • その場で物や金額を確認してから署名・押印する
  • 書き間違えたら修正液は使わず、二重線を引いて訂正印を押す

手書きで作るときの罫線の引き方、縦書き・横書きの選び方、金額の改ざん防止のコツは、手書きの受領書の記事で具体的に解説しています。空欄のテンプレートを印刷して必要なところだけ手書きする方法もこちらで紹介しています。

受領書の手書きの書き方|手書きでも有効・金額の改ざん防止・訂正方法と記入例
受領書

受領書の手書きの書き方|手書きでも有効・金額の改ざん防止・訂正方法と記入例

受領書を手書きで作る人向けに、書式と書き方を解説。手書きでも有効である理由、金額の改ざん防止(金・也・カンマ・隙間を作らない)、書き間違いの訂正方法、縦書き・横書き、空欄テンプレートを印刷して手書きで埋める方法と記入例をまとめました。

記事を読む

受領書をテンプレートで作る

手書きが面倒なときは、TEMPLEXの無料テンプレートを使えば、フォームに氏名・住所・受け取った内容を入力するだけでPDFの受領書が作れます。物品の受け取りには基本の受領書テンプレート、お金の受け取りには金額欄や但し書き欄のある金銭受領書テンプレートが便利です。日付や宛名を空欄のまま印刷して、あとから手書きすることもできます。

TEMPLEXの受領書テンプレート
TEMPLEXの受領書テンプレート

スポンサーリンク

受領書をすぐに作成しませんか?

TEMPLEXなら、フォームに入力するだけで受領書のPDFを作成・ダウンロードできます。

受領書のテンプレートを見る

コラム著者・編集者

TEMPLEX編集チーム

TEMPLEX編集チームは、ビジネス文書の作成・管理に精通した実務経験者と技術ライターで構成されています。送付状・請求書・見積書をはじめとする各種ビジネス書類のフォーマットや書き方のノウハウを、わかりやすく丁寧にお届けします。「Office不要で誰でもすぐ使える」をコンセプトに、忙しいビジネスパーソンの書類作成をサポートします。

関連記事

新着記事