注文請書の返送方法と郵送マナー|送付状の例文・封筒「注文請書在中」・信書の扱い

注文請書の返送方法と郵送マナー|送付状の例文・封筒「注文請書在中」・信書の扱い

注文請書は受注者が発注者へ返送する(基本の流れ)

注文書を受け取った受注者が、注文請書に署名・押印して発注者へ送り返す──これが返送の基本です。注文請書は「ご注文を確かに承りました」と返す承諾の書類なので、送り返す先は注文書を出してきた発注者になります。

注文請書は受注者が発注者へ返送する(基本の流れ)
注文請書は受注者が発注者へ返送する(基本の流れ)

やることはシンプルで、①注文請書に署名・押印(金額が大きい紙の請書は収入印紙を貼る)②封筒に入れて「注文請書在中」と添える③郵便で発注者へ送る(宅配便は不可)の3つだけです。返信用封筒が同封されていれば、宛名の「行」を消して使います。

手順やることポイント
1注文請書に署名・押印金額・納期・仕様が注文書どおりか確認。紙の請負契約で1万円以上なら収入印紙を貼る
2送付状(添え状)を添える「注文請書を返送します」の一文を入れると丁寧
3封筒に「注文請書在中」白封筒・宛名+在中。返信用封筒なら「行」を「御中」に直す
4郵便で返送注文請書は信書。普通郵便・レターパック等で。宅配便・メール便は不可
署名押印済みの注文請書を返送する流れ

PDFで作った注文請書をメールで返すなら、印刷も封筒も不要で当日中に届きます。電子で返送すれば収入印紙も貼らずに済むため、相手が電子のやり取りに対応していればメール返送が手軽です(後半で文例を載せます)。

注文書から注文請書までの全体の流れや、契約がいつ成立するかを先に押さえたい場合は、次の記事で解説しています。

注文書と注文請書のやり取り事例|5ステップの流れと業種別の実例を解説
注文請書

注文書と注文請書のやり取り事例|5ステップの流れと業種別の実例を解説

注文書から注文請書までの流れを5ステップで整理。製造業・IT・建設業の具体的なやり取り事例と、注文請書の送付メール例文、省略できるケースまで実務目線で解説します。

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送付状(添え状)を付ける【コピペ例文】

注文請書だけを封筒に入れて返しても問題ありませんが、一文だけ送付状(添え状)を入れておくと丁寧です。「注文を承ったお礼」と「注文請書を返送する用件」を簡潔に書けば十分で、長い時候のあいさつは不要です。

注文請書を返送するときの送付状(基本)
令和〇年〇月〇日 株式会社〇〇 御中 〒〇〇〇-〇〇〇〇 〇〇県〇〇市〇〇町〇丁目〇番〇号 △△株式会社 営業部 田中一郎 TEL:03-0000-0000 注文請書ご返送の件 拝啓 平素より格別のお引き立てを賜り、厚く御礼申し上げます。 このたびはご注文をいただき、誠にありがとうございます。 ご注文の内容を確認のうえ、署名・押印いたしました注文請書を同封いたします。 ご査収のほどよろしくお願い申し上げます。 今後ともよろしくお願い申し上げます。 敬具 記 注文請書 1部 以上

送付状の右上の日付は、注文請書に記入した日付ではなく、その送付状を投函・送信する日を書きます。受注日と発送日がずれていても、添え状の日付は発送する日に合わせるのが一般的なビジネス文書のマナーです。

注文請書を返送するときの送付状(簡易)
株式会社〇〇 御中 お世話になっております。 このたびはご注文をいただき、ありがとうございます。 署名・押印した注文請書を同封のうえご返送いたします。 ご確認のほどよろしくお願いいたします。 △△株式会社 営業部 田中一郎

「ご注文ありがとうございます」というお礼を兼ねた送付メールの例文(PDF添付・取引開始時の文面など)は、注文請書を作成して送る側の記事に詳しくまとめています。本記事の例文は署名・押印した請書を返送するときの添え状に絞っています。

封筒の書き方:「注文請書在中」・宛名・サイズ

封筒は白い無地・表面に発注者の宛名・裏面に自分(差出人)・表に「注文請書在中」を押さえれば体裁は整います。宛名は会社・部署名で止めるなら「御中」、担当者名まで書くなら「様」を付けます(両方は併用しません)。

サイズはA4の注文請書を三つ折りにするなら長形3号(120×235mm)が定番で、これは定形郵便で送れる最大サイズです。折り目を付けたくない・複数枚を入れるなら角形2号(240×332mm)を使いますが、こちらは定形外郵便となり送料が上がります。

封筒サイズ寸法入れ方郵便区分
長形3号(長3)120×235mmA4を三つ折り定形郵便(最大サイズ)
角形2号(角2)240×332mmA4を折らずに封入定形外郵便
A4の注文請書を送るときの封筒サイズの目安

封入のしかたにも、丁寧に見えるちょっとしたコツがあります。長3に三つ折りで入れるときは、文面(おもて)を内側にして下3分の1を先に折り、上3分の1をかぶせるように折ると、相手が開いたときに「注文請書」のタイトルが上に来て読みやすくなります。角2で折らずに送るときは、無地の透明クリアファイルに挟んでから入れると、折れや配送中の雨濡れを防げて丁寧です。

書類の三つ折り手順
書類の三つ折り手順

郵送料(切手代)は、返信用封筒が同封されていない場合は返送する側(受注者)が負担して切手を貼るのが一般的です。返信用封筒に切手が貼ってあればそのまま使えます。

「注文請書在中」を書く位置は、縦書きなら表面の左下、横書きなら右下が一般的です。四角い枠で囲むと目立ち、相手が他の郵便物に紛れさせず処理しやすくなります。色は黒の宛名と見分けやすい青か黒が無難で、手書きでもスタンプでも構いません。在中の表記は義務ではないため省いても書類の効力には影響しませんが、添えておくと丁寧です。

  • 宛名 — 会社・部署宛なら「御中」、担当者個人宛なら「様」(両方は付けない)
  • 「注文請書在中」 — 縦書きは左下、横書きは右下。赤より青か黒が無難で、四角く囲むと見やすい
  • 差出人 — 裏面に自分の郵便番号・住所・会社名・氏名。封字「〆」を合わせ目に書く
  • 筆記具 — 宛名・差出人は黒インク。鉛筆やフリクションなど消えるペンは使わない
注文請書の返送用封筒の例
注文請書の返送用封筒の例

返信用封筒が同封されている場合は、宛名に「○○株式会社 行(宛)」と印字されています。これは自分宛に送ってもらうための表記なので、そのまま送り返さず「行」を二重線で消して「御中」に直すのが受け取った側の作法です(担当者名なら「様」)。修正液は使わず、ボールペンの二重線で消します。

郵送手段:注文請書は「信書」。宅配便・メール便はNG

返送方法で必ず押さえておきたいのが、注文請書は郵便法上の「信書」に当たるという点です。注文請書は契約の承諾を相手に伝える書類で、信書の代表例である契約書・申込書・承諾書と同じ扱いになります(出典:日本郵便 信書に該当するものを教えてください)

信書を送れるのは日本郵便(郵便)か、許可を受けた信書便事業者だけです。そのため、注文請書だけを宅配便(宅急便など)やメール便で送ることはできません。ゆうパック・ゆうメール・ゆうパケット・クリックポストでも信書は送れないと案内されています(出典:日本郵便 信書の送付について)

返送の手段注文請書を送れるか備考
普通郵便(定形・定形外)送れる長3で三つ折りなら定形郵便。最も一般的
レターパック・スマートレター送れる信書も送れる郵便サービス。追跡や速さが必要なときに
宅配便(宅急便など)・メール便書類だけは送れない信書はNG。商品に無封の添え状として同梱するなら可
メール(PDF添付)送れる相手の了承があれば。印刷・印紙が不要
注文請書の返送手段ごとの可否

なお、信書そのものではなく「無封の添え状・送り状」として商品(貨物)に同梱する場合は、宅配便でも一緒に送れます。ただし注文請書は契約書類なので、封をして単体で送るときは郵便を使うのが基本です。迷ったときは「書類だけを封筒で送るなら郵便、宅配便はNG」と覚えておけば実務で困りません。

急ぎのときは先にFAXやメール(PDF)で送り、後日あらためて紙の原本を郵送する「二段構え」をとることがあります。このとき印紙税の向きに注意が必要です。FAX送信やPDFメールだけで完結し、紙の現物を相手に渡さない場合は収入印紙は不要ですが、後日その紙の原本を郵送・持参して交付すると、その原本(請負契約で記載金額1万円以上)に収入印紙が必要になります。福岡国税局の文書回答でも、注文請書をPDFやFAXで送るだけなら現物の交付がなく課税原因は発生しないが、電子で送った後に現物を別途交付すると課税文書の作成に当たる、と示されています(出典:福岡国税局 請負契約に係る注文請書を電磁的記録に変換して電子メールで送信した場合の印紙税の課税関係について)。二度手間と印紙代を避けるなら、相手が紙の原本を必要とするか先に確認しておくと安心です。

メール(PDF)で返送する場合【コピペ文例】

相手が電子のやり取りに対応していれば、署名・押印(または電子印鑑)した注文請書をPDFにしてメールに添付して返送できます。封筒も切手もいらず当日中に届くうえ、電子データで交付する注文請書には収入印紙が不要になるため、紙の請書に印紙を貼る手間とコストも省けます。

注文請書をPDFで添付して返送するメール文例
件名:注文請書ご返送の件(注文番号:XXXX-XXXX) 株式会社〇〇 〇〇部 〇〇様 お世話になっております。 △△株式会社 営業部の田中です。 このたびはご注文をいただき、誠にありがとうございます。 ご注文の内容を確認のうえ、署名・押印済みの注文請書をPDFにて添付いたします。 ご査収のほどよろしくお願いいたします。 添付ファイル:注文請書_△△株式会社_20260624.pdf 紙の原本の郵送が必要な場合は、お手数ですがご指示いただけますと幸いです。 今後ともよろしくお願い申し上げます。 -- △△株式会社 営業部 田中 一郎 TEL:03-0000-0000 MAIL:tanaka@example.co.jp

件名に「注文請書」と注文番号を入れ、添付ファイル名は「書類名_会社名_日付.pdf」の形にしておくと、相手がすぐ判別でき管理もしやすくなります。送ったPDFは自社フォルダにも控えとして保存し、いつ・誰に返送したかを残しておきましょう。

電子で返送すると印紙が不要になる仕組みや、逆に紙で返す場合にいくらの収入印紙が必要か(請負契約で1万円以上のときなど)は、印紙にしぼった記事で金額表つきに整理しています。

注文請書の印紙ガイド|税額一覧・貼り方・割印の方法をまとめて解説
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注文請書の収入印紙|税額一覧・貼り方と割印・電子なら不要

注文請書に収入印紙は必要?請負契約なら必要・売買契約や電子(PDF・メール)交付なら不要です。第2号文書の印紙税額一覧、割印(割り印・消印)のやり方と使える印鑑、電子化で印紙代をゼロにする方法まで解説します。

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発注者として注文請書を「受け取った」ときは

ここまでは受注者が署名・押印して返送する手順でした。逆に、発注者として返ってきた注文請書を受け取ったあとにやること(注文書との内容照合・収入印紙の有無の確認・ファイリング・保管期間・電子データで届いた場合の対応)は、別記事でまとめています。

注文請書を受け取ったらやること5つ|内容照合・収入印紙の確認から保管期間・電子帳簿保存法の対応まで解説
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注文請書を受け取ったらやること5つ|内容照合・収入印紙の確認から保管期間・電子帳簿保存法の対応まで解説

注文請書を受け取ったら確認すべき5項目を解説。金額・納期の照合、収入印紙の有無、社内ファイリング、受領連絡の手順に加え、保管期間や電子データで届いた場合の対応もまとめました。

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注文請書の返送に関するよくある質問

Q. 注文請書は普通郵便で送って大丈夫ですか?

問題ありません。注文請書は信書ですが、信書は普通郵便(定形・定形外)で送れます。A4を三つ折りにして長形3号に入れれば定形郵便で送れます。追跡や速さが必要ならレターパックやスマートレターも信書を送れる郵便サービスです。送れないのは宅配便やメール便、ゆうパック・ゆうメール・ゆうパケット・クリックポストです。

Q. 注文請書を宅配便で送ってはいけないのはなぜですか?

注文請書が郵便法上の「信書」に当たり、信書を送れるのは日本郵便と許可を受けた信書便事業者だけと定められているためです。一般の宅配便やメール便では信書だけを送ることはできません。ただし、商品(貨物)に「無封の添え状・送り状」として同梱する形なら、宅配便でも一緒に送れます(出典:日本郵便 信書の送付について)

Q. 返信用封筒の「行」はどう直せばいいですか?

「行」または「宛」を二重線で消し、会社・部署宛なら後ろ(縦書きは下、横書きは右)に「御中」、担当者個人宛なら「様」を書きます。修正液・修正テープは使わず、普段のボールペンで二重線を引くのが正式です。「御中」と「様」は併用しません。

Q. メール(PDF)で返送したら収入印紙は必要ですか?

電子データで交付する注文請書には収入印紙は不要です。印紙税は紙の「文書」に課されるもので、PDFをメール添付する方法は文書の交付に当たらないためです。一方、紙に印刷して原本として渡す場合は、請負契約で契約金額が1万円以上なら収入印紙が必要になります。金額別の要否は注文請書の印紙の記事で確認してください。

Q. 返送はいつまでにすればいいですか?

依頼文や注文書に返送期日の指定があればそれに従います。指定がなくても、注文を承った返事である注文請書は受け取ったらできるだけ早く返送するのがマナーです。返送が遅れると相手側で着手や社内処理が進まないことがあるため、内容を照合したら速やかに署名・押印して送り返しましょう。

TEMPLEXで注文請書を作成して返送する

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コラム著者・編集者

TEMPLEX編集チーム

TEMPLEX編集チームは、ビジネス文書の作成・管理に精通した実務経験者と技術ライターで構成されています。送付状・請求書・見積書をはじめとする各種ビジネス書類のフォーマットや書き方のノウハウを、わかりやすく丁寧にお届けします。「Office不要で誰でもすぐ使える」をコンセプトに、忙しいビジネスパーソンの書類作成をサポートします。

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