給与受領書の書き方|現金手渡し用の文例とテンプレート(給与・賞与の受領サイン)

給与受領書の書き方|現金手渡し用の文例とテンプレート(給与・賞与の受領サイン)

給与受領書とは(給与明細との違い)

給与受領書とは、給与や賞与を現金で受け取った従業員が、勤務先(支給者)に対して「確かに受け取った」ことを証明するために署名・押印して渡す書類です。給与受取書・賃金受領書などと呼ばれることもあります。

給与を銀行振込で払うときは通帳や振込明細が支払いの証拠になるため、受領書は通常いりません。給与受領書が役に立つのは現金で手渡しするときです。現金払いは振込のような記録が自動で残らないため、受領書に本人のサイン(署名)をもらって、支払った事実を証拠として残します。

よく似た書類に給与明細書がありますが、両者は役割が逆です。給与明細書は基本給・手当・控除などの内訳と差引支給額を会社が従業員へ「通知」する書類で、給与受領書は従業員が「確かに受け取った」ことを会社へ証明する書類です。明細書は会社が交付し、受領書は従業員が提出する、と覚えると整理しやすくなります。

  • 給与明細書 — 会社 → 従業員。支給額・控除の内訳を通知する
  • 給与受領書 — 従業員 → 会社。受け取った事実を証明する

文例はすべて「コピー」ボタンでそのまま貼り付けて使えます。氏名・所属・対象期間・金額は適宜書き換えてご利用ください。

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給与受領書に書く項目

決まった様式はありませんが、後から給与台帳や出勤簿と突き合わせられるよう、次の項目を入れておくと証拠書類として十分に通用します。

  1. 表題 — 「給与受領書」など
  2. 受領日(支給日)— 実際に手渡した日付
  3. 宛名 — 支給者(勤務先)の会社名(株式会社〇〇 御中)
  4. 支給区分 — 給与か賞与か
  5. 対象期間 — 「令和〇年〇月分」「令和〇年 夏季賞与」など、どの支給かを特定する
  6. 受領金額 — 総支給額ではなく実際に受け取った差引支給額(手取り額)
  7. 受領者 — 従業員本人の所属・社員番号(任意)・氏名・押印
給与受領書の例
給与受領書の例

金額は総支給額ではなく手取り額(差引支給額)を書きます。実際に手渡した金額と受領書の金額が一致していないと、受け取った事実の証拠としてかえって弱くなるためです。改ざんを防ぐため、頭に「金」、末尾に「也」を添え、3桁ごとにカンマを入れ、数字の前後に空白を空けず詰めて書きます(例:「金250,000円也」)。

給与受領書の文例(給与・賞与・現金手渡し)

現金で支給するときに、その場で従業員に記入・押印してもらう前提の文例です。会社名・氏名・金額・対象期間・日付は実際の内容に書き換えてください。

基本形(毎月の給与を現金で受領)
給与受領書 受領日:令和〇年〇月〇日 株式会社〇〇 御中 下記のとおり、給与を受領いたしました。 支給区分:給与 対象期間:令和〇年〇月分 受領金額:金 250,000 円也(差引支給額) 受領方法:現金 受領者 所 属:〇〇部 社員番号:〇〇〇〇 氏 名:〇〇 〇〇       印
給与明細書と紐づけて受領したとき
給与受領書 受領日:令和〇年〇月〇日 株式会社〇〇 御中 別途交付された給与明細書(令和〇年〇月〇日付)のとおり、給与を受領いたしました。 支給区分:給与 対象期間:令和〇年〇月分 受領金額:金 250,000 円也(差引支給額) 受領方法:現金 受領者 所 属:〇〇部 氏 名:〇〇 〇〇       印
賞与(ボーナス)を現金で受領したとき
給与受領書 受領日:令和〇年〇月〇日 株式会社〇〇 御中 下記のとおり、賞与を受領いたしました。 支給区分:賞与 対象期間:令和〇年 夏季賞与 受領金額:金 450,000 円也(差引支給額) 受領方法:現金 受領者 所 属:〇〇部 氏 名:〇〇 〇〇       印
アルバイト・パートの賃金を現金で受領したとき
給与受領書 受領日:令和〇年〇月〇日 株式会社〇〇 御中 下記のとおり、賃金を受領いたしました。 支給区分:給与 対象期間:令和〇年〇月分 受領金額:金 88,000 円也(差引支給額) 受領方法:現金 受領者 氏 名:〇〇 〇〇       印
未払いだった賃金・残業代を精算して受領したとき
給与受領書 受領日:令和〇年〇月〇日 株式会社〇〇 御中 下記のとおり、未払賃金の精算分を受領いたしました。 支給区分:給与 対象期間:令和〇年〇月分 未払賃金(時間外手当を含む) 受領金額:金 53,200 円也(差引支給額) 受領方法:現金 本受領をもって、上記対象期間の未払賃金は精算済みであることを確認します。 受領者 所 属:〇〇部 氏 名:〇〇 〇〇       印

受領書はその場で記入・押印してもらうのが基本です。後日に回すと記憶違いが起きやすく、署名が取りにくくなります。

手書きで金額を書き間違えたときは、修正液は使わず、新しい用紙に書き直すのが無難です(宛名など軽微な誤りは二重線+訂正印でも直せます)。手書きの書式や訂正の詳しいやり方は、次の記事で解説しています。

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給与受領書に収入印紙は不要

従業員が受け取る給与・賞与の受領書は、金額にかかわらず収入印紙は不要です。受取書(領収書)は印紙税法の第17号文書に当たり得ますが(出典:国税庁タックスアンサー No.7105 金銭又は有価証券の受取書、領収書)、営業に関しない受取書は非課税とされているためです(出典:国税庁タックスアンサー No.7125 営業に関しない受取書)。

ここでいう「営業」とは、営利を目的として同種の行為を反復継続して行うことを指します。給与をもらう従業員は事業として受け取っているわけではないため「営業に関しない」に当たり、たとえ高額の賞与でも印紙は貼りません。これは受け取る従業員側の事情で判断され、会社が課税事業者かどうかは関係ありません。

物品受領書や金銭受領書など、ほかの受領書で印紙が必要になるケースや判断の考え方は、印紙をまとめて解説した記事を参照してください。

受領書に収入印紙は必要?物品は不要・金銭は5万円以上で課税【種類別の早見】
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受領書に収入印紙は必要?物品は不要・金銭は5万円以上で課税【種類別の早見】

受領書に収入印紙が要るかは「何を受け取ったか」で決まります。物品受領書は非課税、金銭・売上代金の受取書は5万円以上で200円〜、返金など売上代金以外は一律200円、個人・給与は非課税、電子交付は不要。国税庁の区分に沿って種類別に即答します。

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本人の署名が「直接払い」の証拠になる

賃金の支払い方には、労働基準法24条の賃金支払いの5原則があります。通貨で・直接本人に・全額を・毎月1回以上・一定の期日に支払う、という原則です(出典:e-Gov法令検索 労働基準法第24条(賃金の支払))。現金の手渡しは、この通貨払いの原則にかなった支払い方法です。

5原則のうち直接払いの原則は、賃金を本人に直接支払うことを求めるものです。給与受領書に従業員本人が氏名を記入し押印することで、本人へ直接・確かに支払った事実の証拠になります。代理人による受領は原則として認められないため、必ず本人に署名・押印してもらいましょう。

現金払いで受領書やサインを残していないと、税務調査でその支出が人件費(実在の給与)と認められないリスクがあります。支給のたびに本人のサインを取っておくことが、会社側の備えにもなります。

氏名の表記に配慮が必要な場合(外国人従業員など)は、氏名にふりがなやローマ字を併記してもらうと、誰が受け取ったかをより確実に特定できます。同姓同名がいる職場でも、社員番号や部署とあわせて記入してもらうと取り違えを防げます。

受け取った受領書の保管・関連書類

会社は、受け取った給与受領書を給与台帳(賃金台帳)とあわせて保管します。賃金台帳の保存期間は労働基準法109条で原則5年(当面は経過措置で3年)とされており、給与受領書もこれに合わせて管理しておくと、支給と受領の記録がそろいます。

受領書の金額・対象期間が、従業員に交付した給与明細書(所得税法231条で交付が義務づけられた書類。出典:e-Gov法令検索 所得税法第231条)や、会社に備える賃金台帳とすべて一致していることが、支払いの証拠力を高めます。3つの記載がそろっていれば、税務調査や賃金トラブルでも説明しやすくなります。

現金で受け取った金銭一般の受領書の書き方や、物品の受領書については、次の記事もあわせてご覧ください。

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給与受領書をテンプレートで作る

TEMPLEXの給与受領書テンプレートは、フォームに対象期間・手取り額・受領者情報を入力するだけでPDFが完成し、印刷して現金支給時にサインをもらえます。支給区分は給与・賞与をボタンで切り替えでき、宛名や金額を空欄にして印刷し手書きで記入することもできます。給与受領書を作る

現金を手渡しするための袋が必要なら、A4用紙1枚から作れる給料袋のテンプレートもあります。給料袋を作る

TEMPLEXの給与受領書テンプレート
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コラム著者・編集者

TEMPLEX編集チーム

TEMPLEX編集チームは、ビジネス文書の作成・管理に精通した実務経験者と技術ライターで構成されています。送付状・請求書・見積書をはじめとする各種ビジネス書類のフォーマットや書き方のノウハウを、わかりやすく丁寧にお届けします。「Office不要で誰でもすぐ使える」をコンセプトに、忙しいビジネスパーソンの書類作成をサポートします。

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