納品書と請求書を一緒に送ってもいい?|同封・送付状・郵送/メールの実務

納品書と請求書を一緒に送ってもいい?|同封・送付状・郵送/メールの実務

納品書と請求書は一緒に送ってよい

結論から言うと、納品書と請求書を一緒に(同封して)送るのは問題ありません。同じ取引で発行する書類なので、1つの封筒・1通のメールにまとめて送るのは実務でごく普通に行われています。受け取った相手も、納品内容(納品書)と支払い金額(請求書)を一度に確認できるので、むしろ親切です。

送り方は大きく2通り。郵送なら同じ封筒に2枚入れて「請求書在中」と書くメールなら1通に両方のPDFを添付する、それだけです。どちらの場合も、何を同封・添付したかを送付状やメール本文に一言添えておくと、相手が抜け漏れを確認しやすくなります。

「毎回2枚作るのが手間」という方は、納品と請求を1枚にまとめた『納品書兼請求書』にする手もあります。向き不向きはこの後で触れます。なお、納品書と請求書の役割や必須項目そのものの違いは別記事にゆずり、ここでは「どう送るか」に絞ります。

納品書と請求書の違い|役割・発行タイミング・兼用とインボイス運用
納品書

納品書と請求書の違い|役割・発行タイミング・兼用とインボイス運用

納品書 請求書 の違いを実務目線で完全整理。役割・発行者・タイミング・必須項目・印紙税・保存期間を縦長対比表で俯瞰し、納品書兼請求書の運用判断、インボイス制度下の組み合わせ方、二重発行を防ぐ整合性チェックまで解説します。

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郵送で同封する|封入順・送付状・「請求書在中」

封筒に2枚をまとめて入れるとき、迷いやすいのが封入の順番と封筒の表記です。基本は、送付状を一番上にして、その下に請求書・納品書を重ねる形です。封筒を開けた相手が、最初に「何が入っているか」を送付状で把握できるようにするためです。

  1. 送付状(送り状・添え状)— 同封物の一覧を書いた1枚を最上段に
  2. 請求書 — 支払いを求める書類。送付状の次に置く
  3. 納品書 — 納品内容の控え。請求書の下に置く

A4の書類を長形3号などの封筒に入れるときは、複数枚を1枚ずつ折らず、重ねたまままとめて三つ折りにするのがマナーです。相手は封を開けて一度広げるだけで全部の書類を確認でき、バラバラに折るより扱いやすくなります。

封筒の表記は「請求書在中」でよい

納品書と請求書を同封しても、封筒には「請求書在中」と書けば十分です。複数の書類を入れるときは、もっとも重要な書類名を1つ書けばよいとされ、納品書と請求書なら支払いに直結する請求書を主に書きます。「納品書・請求書在中」と両方併記しても問題ありません(こちらを推奨する解説もあります)。1つに絞ると封筒の見た目はすっきりします。

「請求書在中」は、縦書きの封筒なら表面の左下、横書きなら右下に書き、枠で囲むと見やすくなります。封筒の色・サイズ・宛名や差出人の書き方、「納品書在中」の書き方など封筒まわりの基本は、納品書の封筒の記事で詳しくまとめています。

納品書の封筒の書き方|「納品書在中」・色・サイズ・郵送のマナー
納品書

納品書の封筒の書き方|「納品書在中」・色・サイズ・郵送のマナー

納品書を封筒で郵送するときの書き方を発行側の視点で解説。白の無地封筒・表面に宛名・裏面に差出人・「納品書在中」が基本です。A4三つ折りは長形3号(定形郵便)、折らないなら角形2号、「納品書在中」の位置と色、封字「〆」、信書のため宅配便で書類だけは送れない点まで、そのまま使える記載例とよくある質問つきでまとめました。

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同封する送付状(添え状)の文例

送付状には、同封した書類を「記」以下に1点ずつ書き出すのがポイントです。「納品書 1通/請求書 1通」と部数まで明記しておくと、相手も自分も入れ忘れ・受け取り漏れを防げます。季節のあいさつは不要で、用件が伝われば十分です。

納品書・請求書を同封する送付状
2026年〇月〇日 〇〇株式会社 〇〇部 〇〇様 〇〇株式会社 〇〇部 〇〇 〒〇〇〇-〇〇〇〇 〇〇県〇〇市〇〇1-2-3 TEL:〇〇-〇〇〇〇-〇〇〇〇 書類送付のご案内 拝啓 平素より格別のお引き立てを賜り、厚く御礼申し上げます。 さて、下記の書類を送付いたしますので、ご査収くださいますようお願い申し上げます。 敬具 記 1. 納品書 1通 2. 請求書 1通 以上

「納品書と請求書を別々の取引分まとめて送る」「あいさつ文を変えたい」など、もっと多くのパターンが欲しい場合は、送付状の書き方・例文の記事もあわせてご覧ください。送付状は TEMPLEX の送付状テンプレート からフォーム入力でそのまま作れます。

送付状の書き方|配置・宛名の敬称・記書きまで1枚で完成させる手順
送付状(添え状)

送付状の書き方|配置・宛名の敬称・記書きまで1枚で完成させる手順

送付状の書き方を、要素の配置・宛名の敬称(御中と様の使い分け)・記書きの書き方まで実務に沿って解説。A4一枚で正しく仕上げるコツと、そのまま使えるテンプレートを紹介します。

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そもそも同梱・郵送のどっちで送る?(信書の注意)

納品書と請求書はどちらも、郵便法上の「信書」(特定の相手に事実を通知する文書)に当たります。信書には送り方のルールがあり、信書だけを普通の宅配便(宅急便など)で送ることはできません。送り方を間違えると形式的に郵便法違反になり得るので、ここだけは押さえておくと安心です。

  • 書類だけを送る → 郵便(普通郵便・レターパック・スマートレターなど)か、信書便事業者を使う。宅配便は不可
  • 商品に添えて送る → 商品(貨物)に「無封の添え状・送り状」として同梱するのは郵便法第4条第3項ただし書で認められており、宅配便で送れる
  • 電子で送る → PDFにしてメール添付、またはFAX(相手の了承があるとき)

つまり、商品と一緒に箱へ入れて宅配便で届けるなら、納品書・請求書を封をせず(無封で)同梱すればOK。一方、書類だけを封筒で送るときは宅配便ではなく郵便を使う、と覚えておけば実務で困りません。クリアファイルに入れて商品に添える方法は、この同梱ルールに沿った一般的なやり方です。

送るタイミングは、納品物と同時か、納品後すぐが望ましいとされています。納品書だけを商品より先に送ると、相手が「何の書類か」分からず混乱することがあるため、請求書と合わせて送るなら納品のタイミングに揃えるのが無難です。

メール(PDF)で2枚まとめて送る

電子で送る場合は、1通のメールに納品書PDFと請求書PDFの両方を添付し、本文で「2点を添付した」ことを伝えれば完了です。郵送のような封入順や封筒表記の作法は不要で、添付漏れを防ぐために先にファイルを添付してから本文を書くのがコツです。ファイル名は「請求書_2026年〇月_取引先名.pdf」のように、中身と取引月が一目で分かる名前にすると、相手も自社の控えも管理しやすくなります。

件名にもひと工夫を。「納品書」「請求書」の両方を件名に入れておくと、相手が後からメールを探すときに「納品書」でも「請求書」でも検索でヒットし、見つけてもらいやすくなります。取引月や自社名を添えればさらに特定しやすくなります。

納品書・請求書を添付して送るメール
件名:【納品書・請求書送付】2026年〇月分のご案内(〇〇株式会社) 〇〇株式会社 〇〇部 〇〇様 いつもお世話になっております。〇〇株式会社の〇〇です。 先般ご納品いたしました件につきまして、納品書および請求書を添付にてお送りいたします。 お手数ですが、ご査収くださいますようお願い申し上げます。 <添付書類> ・納品書(2026年〇月分) ・請求書(2026年〇月分) ご不明な点がございましたら、本メールにご返信ください。 何卒よろしくお願い申し上げます。 ―――――――――― 〇〇株式会社 〇〇部 〇〇 TEL:〇〇-〇〇〇〇-〇〇〇〇 MAIL:〇〇〇@example.co.jp ――――――――――

メールやダウンロードでやり取りした請求書・納品書は、電子データのまま保存するのが原則です(2024年1月から、紙に印刷しただけの保存は認められません)。送る側も控えを電子で残しておく必要があります。具体的な保存方法・控えの残し方は、保管の記事で詳しく解説しています。

納品書の保管期間・保管義務|不要な場合と保管方法・電子保存
納品書

納品書の保管期間・保管義務|不要な場合と保管方法・電子保存

納品書の保管期間を、受け取った納品書と自社が出した控えに分けて解説。法人は原則7年(赤字の年は10年)、個人事業主は原則5年、消費税の課税事業者は7年です。「納品書は保管不要では?」への答え、控えのどっちを残すか、PDFの電子保存ルールまで国税庁の情報をもとにまとめました。

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毎回2枚が手間なら「納品書兼請求書」という選択

「同じ取引なのに毎回2枚作って同封するのが面倒」という場合は、納品と請求を1枚にまとめた『納品書兼請求書』という書類にする方法があります。これなら同封の手間も封入順の悩みもなくなり、相手も処理する書類が1枚で済みます。

向いているかどうかは取引のかたちで決まります。納品と支払いのタイミングが揃う取引なら1枚化しやすい一方、月末にまとめて請求するような取引は2枚に分けたほうがスムーズです。判断の目安は次のとおりです。

  • 1枚にまとめやすい:ネットショップ・代引き・前払い・スポット案件など、納品ごとに支払いまで完結する取引
  • 2枚に分けるほうがよい:月締めで複数回の納品を1枚の請求書に合算する取引(納品の都度は納品書、月末に合計請求書を別送)
  • 相手の経理に合わせる:取引先が「納品書」「請求書」を別々に管理している場合は、無理に1枚化せず分けたほうが処理がかみ合う

兼用にしたときのメリット・デメリットや、インボイス制度との関係、印紙税の扱いなど、「1枚にまとめてよいか」の判断材料は違い・兼用の記事で詳しく整理しています。テンプレートで作るなら TEMPLEX の納品書兼請求書テンプレート が、インボイス対応の項目を配置済みで便利です。

納品書とインボイス制度|適格請求書にする条件・登録番号・納品書+請求書での対応
納品書

納品書とインボイス制度|適格請求書にする条件・登録番号・納品書+請求書での対応

納品書はインボイス(適格請求書)にできるのか。記載事項6項目を納品書の欄に当てはめ、登録番号の書き方、納品書と請求書を組み合わせて要件を満たす方法、端数処理の決め方、受け取った側の保存、免税事業者からの仕入れの経過措置まで、国税庁の一次情報をもとに整理します。

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二重に送らない・金額と番号を合わせる

納品書と請求書を一緒に送るときに気をつけたいのが、同じ取引を二重に請求・計上しないことです。とくに「納品書兼請求書を送った後に、うっかり別途請求書も発行してしまう」ケースは起こりがちなので、社内で発行ルールを決めておくと安全です。

  • 金額:納品書の合計と請求書の合計を一致させる(値引きや端数の反映漏れに注意)
  • 番号:納品書番号と請求書番号の対応を取れるようにする(共通の取引番号を振るか、請求書に対応する納品書番号を書く)
  • 重複発行:納品書兼請求書を出したら、同じ取引で別の請求書を出さない。月締めでまとめる場合は、その月の納品書とは別に各納品分の請求書を後から出さない
  • 宛名・日付:2枚の宛名表記と日付(特に納品日と請求日の前後)に矛盾がないか確認する

再発行や差し替えをするときは、古い書類を無効にしたうえで、新しい書類に「再発行」と明記しておくと、相手の経理がどちらを処理すべきか迷いません。番号と金額さえ揃っていれば、同封して送ること自体は何の問題もありません。

なお、納品書と請求書を別々に送る場合でも、インボイス制度ではどちらか一方(基本的には登録番号を載せた請求書)が適格請求書の要件を満たしていれば足ります。一方の書類だけで要件がそろわないときも、相互の関連が明確な2枚を合わせて要件を満たす形(請求書に登録番号、納品書に税率ごとの金額・消費税額を分けて書くなど)でも処理できます。どちらにどの項目を載せるかの詳しい配分は、前掲のインボイスの記事で整理しています。

よくある質問

Q. 納品書と請求書を1枚の封筒に入れて送って失礼になりませんか?

失礼にはなりません。同じ取引の書類をまとめて送るのは一般的で、むしろ相手は一度に内容を確認できて助かります。送付状で同封物を伝えておけば、より丁寧な印象になります。

Q. 商品に納品書と請求書を同梱して宅配便で送ってもいいですか?

商品(貨物)に添える「無封の添え状・送り状」として同梱するなら、宅配便で送れます(郵便法第4条第3項ただし書)。封をせずクリアファイルなどに入れて商品と一緒に箱へ入れる方法が一般的です。書類だけを送るときは宅配便ではなく郵便やレターパックを使ってください。

Q. 封筒には「請求書在中」と「納品書在中」のどちらを書けばいいですか?

「請求書在中」でかまいません。複数書類を同封するときは、もっとも重要な書類名を1つ書くのが通例で、支払いに直結する請求書を主に表記します。両方併記しても誤りではありません。

Q. メールで送るとき、納品書と請求書は1通にまとめてよいですか?

1通にまとめて両方のPDFを添付して問題ありません。本文に「納品書・請求書を添付した」旨と各書類名を書き、添付漏れがないかを送信前に必ず確認してください。

納品書・請求書をテンプレートで作る

TEMPLEX では、納品書・送付状・納品書兼請求書のテンプレートを無料で公開しています。フォームに入力するだけでPDFが完成し、そのまま郵送・メール添付に使えます。差出人情報は一度入力すれば次に使う書類でも自動入力されるので、同封セットをまとめて用意する手間が減ります。

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コラム著者・編集者

TEMPLEX編集チーム

TEMPLEX編集チームは、ビジネス文書の作成・管理に精通した実務経験者と技術ライターで構成されています。送付状・請求書・見積書をはじめとする各種ビジネス書類のフォーマットや書き方のノウハウを、わかりやすく丁寧にお届けします。「Office不要で誰でもすぐ使える」をコンセプトに、忙しいビジネスパーソンの書類作成をサポートします。

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