返金受領書の書き方|返品・過払い・二重請求の文例とテンプレート(印紙の扱いも解説)

返金受領書とは(誰が誰に出すか)
返金受領書は、返品・解約・過払い・二重請求などでお金を返してもらったとき、その返金を確かに受け取ったことを証明する書類です。返金理由の記載欄を設けて、過払い・誤入金・返品など幅広い場面で使われます。
発行するのは返金を受け取った側で、宛先は返金してくれた相手です。代金を受け取った側が出す領収書とは向きが逆になります。返金受領書を渡しておくと、返した側は「相手にきちんと返金が届いた」証拠を持て、受け取った側も受領の事実を残せるので、後日の「返した/受け取っていない」という水掛け論を防げます。
実務では、返金する側(企業)があらかじめ受領書のフォーマットを用意し、受け取った側(顧客)に「内容を確認して署名・捺印のうえ返送してほしい」と依頼するケースも珍しくありません。その場合でも、署名・押印して受領を証明する=発行するのはあくまで受け取った側、という関係は変わりません。
次のような場面で使われます。
- 商品を返品し、代金の返金を受け取ったとき
- 契約の解約・キャンセルに伴う返金を受け取ったとき
- 過払い・誤入金(多く払いすぎた分)の返金を受け取ったとき
- 二重請求・二重払いを精算して返金を受け取ったとき
- 敷金・保証金・手付金の返還を受け取ったとき
- 返金した相手から「受領書がほしい」と求められたとき
下記の文例はすべて「コピー」ボタンでそのまま貼り付けて使えます。宛名・金額・返金理由・但し書き・日付は適宜書き換えてご利用ください。
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返金受領書に書く項目
決まった様式はありませんが、後から「どの取引に対する、いくらの返金か」を特定できるよう、次の項目を押さえておけば証拠書類として通用します。特に返金理由と対象取引(元の請求書番号など)は、通常の領収書にはない返金受領書ならではの要点です。
- 表題 ——「返金受領書」など
- 発行日(受領日) —— 返金を受け取った日
- 宛名 —— 返金してくれた相手の会社名・氏名(〇〇株式会社 御中 / 〇〇 様)
- 返金受領額 —— 改ざん防止のため「金 55,000 円也」または「¥55,000-」のどちらかに統一する(和式と洋式を混ぜない)
- 返金理由 ——「返品」「解約」「過払い」「二重請求」など、何の返金かの区分
- 但し書き ——「〇〇のご返金として」など内容を具体的に
- 対象取引 —— 元の請求書番号・注文番号・取引日(どの支払いへの返金かを示す)
- 受領方法 —— 銀行振込・現金・小切手・クレジットカードへの返金など
- 受領者の氏名・住所・連絡先 —— 法人は会社名+代表者または担当者
- 押印 —— 認印・社印など(必須ではないが慣行として)

宛先の敬称は、相手が法人なら「御中」、個人なら「様」を使います。受け取った側と返した側を取り違えないよう、受領者欄には必ず自分(自社)の名称を書いて押印します。
返金理由別の文例(返品・過払い・二重請求)
返金理由ごとの文例です。返金理由・対象取引・受領方法の3点を入れておくと、どの支払いに対する返金かが一目で分かり、経理処理や後日の照合が楽になります。
クレジットカードへの返金(取消処理・チャージバック)は、現金の授受がないため返金受領書を必ずしも作らないこともあります。書面で残したい場合は、受領方法に「クレジットカードへの返金」と記載し、処理日・金額を書いておくと記録になります。
返金受領書に収入印紙は必要か
返金は商品やサービスの対価(売上代金)ではないため、印紙税法上は「売上代金以外の金銭又は有価証券の受取書」(第17号の2文書)として扱われます。これは代金そのものを受け取る領収書(売上代金の受取書)とは別区分です(出典:国税庁 タックスアンサー No.7105 金銭又は有価証券の受取書、領収書)。返品に伴う返金を記録する受取書をこの区分として扱う事例は、国税庁の質疑応答事例(出典:国税庁 質疑応答事例「○○返金伝票」と題する伝票綴り)でも示されています。
ポイントは、第17号の2文書は受領額が5万円以上でも収入印紙は一律200円で、領収書(売上代金)のように金額が大きくなっても税額が増えないことです(出典:国税庁 タックスアンサー No.7141 印紙税額の一覧表(その2)第5号文書から第20号文書まで)。判断の要点は次のとおりです。
- 5万円未満 —— 非課税(印紙不要)
- 事業者が発行し、5万円以上 —— 一律200円(金額が増えても変わらない)
- 消費者など営業に関しない個人が受け取る返金 —— 金額にかかわらず非課税
- PDFなど電子データで交付する場合 —— 印紙税はかからない(紙で渡すときだけ課税)
「営業に関しない」とは、会社員・公務員・主婦などが個人として受け取る場合を指します。一方、事業者が事業に関連して5万円以上の返金を受け取り、紙で受領書を渡す場合は200円の収入印紙が必要です。このとき印紙を用意して貼り、消印するのは受領書を作成・発行する側(=返金を受け取った側)です。税額の区分や受領書全般の印紙の判断軸は、次の記事で詳しく整理しています。

受領書に収入印紙は必要?物品は不要・金銭は5万円以上で課税【種類別の早見】
受領書に収入印紙が要るかは「何を受け取ったか」で決まります。物品受領書は非課税、金銭・売上代金の受取書は5万円以上で200円〜、返金など売上代金以外は一律200円、個人・給与は非課税、電子交付は不要。国税庁の区分に沿って種類別に即答します。
記事を読む書くときに迷いやすい点
金額は改ざんできない書式で書く
金額は頭と末尾を閉じて、3桁ごとにカンマを入れます。書式は「金 55,000 円也」の和式と「¥55,000-」の洋式のどちらか一方に統一し、混ぜないのが基本です(「金 ¥55,000- 也」のように両方を重ねない)。前後を閉じておくと数字の書き足しを防げます。手書きの場合は消えないボールペンなどを使います。
元の取引が分かるように対象取引を書く
返金は「どの支払いを取り消した・修正したお金か」が分かって初めて意味を持ちます。元の請求書番号・注文番号・取引日を但し書きや対象取引欄に書いておくと、入金記録との突き合わせがスムーズになります。
返金の受領方法を明記する
銀行振込・現金・小切手・クレジットカードへの返金など、どの方法で返金を受け取ったかを書きます。振込の場合は振込日や口座を併記すると、通帳・明細と対応づけやすくなります。
なお、これは返金を「受け取った側」が出す受領書としての書き方です。返金した側が「返金しました」と証明する支払証明・返金通知の書面とは立場が逆になります。お金の受け取りを証明する書類全般の書き方や但し書きの考え方は、金銭受領書の記事も参考になります。

金銭受領書の書き方|個人・法人の文例とテンプレート(領収書との違い・印紙税も解説)
金銭受領書(受取書)の書き方を個人・法人の両形式で解説。必須記載項目・領収書との違い・収入印紙の判断・書き換え可能な無料テンプレートと実用例文を網羅したガイドです。
記事を読む返金受領書をテンプレートで作る
TEMPLEXの返金受領書テンプレートは、返金理由(返品・解約・過払い・二重請求)や受領方法を選び、金額・対象取引・受領者情報を入力するだけでPDFが完成します。法人・個人の形式をボタンひとつで切り替えられ、印刷・メール送付のどちらにも対応します。テンプレートは 返金受領書を作成 から無料で使えます。
- 返金理由の選択 —— 返品・解約・過払い・二重請求・その他から選べる
- 対象取引の参照 —— 元の請求書番号・取引日を記載して照合しやすく
- 受領方法の選択 —— 銀行振込・現金・小切手・その他
- 受領者区分の切替 —— 法人/個人をワンクリックで切り替え
- 空欄出力 —— 日付・宛名などを空欄で印刷し、手書きで仕上げることも可能
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コラム著者・編集者
TEMPLEX編集チーム
TEMPLEX編集チームは、ビジネス文書の作成・管理に精通した実務経験者と技術ライターで構成されています。送付状・請求書・見積書をはじめとする各種ビジネス書類のフォーマットや書き方のノウハウを、わかりやすく丁寧にお届けします。「Office不要で誰でもすぐ使える」をコンセプトに、忙しいビジネスパーソンの書類作成をサポートします。








