後日いただいた香典のお礼状の書き方と例文|遅れて届いた・郵送香典・遠方からの香典に対応

葬儀後に香典をいただいた時、お礼状はどうする?
葬儀後に香典をいただき、どう返事をすればいいか迷っている方に向けて、基本の流れと文面例をまとめました。現代の実務では、受け取った時期に関わらず受け取り当日〜翌日に電話やメールで到着のご報告とお礼を伝え、その上で受け取ったタイミングに合わせて香典返しと挨拶状を送るという二段構えが基本です。家族葬や事後通知が一般的になり、訃報を後から知った方から数週間〜数ヶ月遅れで香典が届くケースも増えています。書面の「取り急ぎの礼状」は会社・取引先や年配の親族など書面のやり取りを重んじる相手、あるいは電話が憚られる関係に限って併用する位置づけです。
ここで扱うのは次の3つの場面です。いずれもコピペで使える例文を用意しています。
- 葬儀後、四十九日(忌明け)前に香典をいただいた
- 四十九日を過ぎてから香典をいただいた(遠方の方・後から訃報を知った方)
- 現金書留などで郵送いただいた
弔事の文面は句読点を打たないのが慣例です。例文はすべて句読点なしで作成しています。差し替え箇所は ○ や続柄プレースホルダー(亡父○○○○ など)で示しているので、ご自身の状況に合わせて書き換えてご利用ください。
受け取り時期×香典返し有無×文面の早見表
「いつ受け取ったか」で対応が3つに分かれます。まずは表で全体像をつかんでください。
| 受け取った時期 | まずやること | 香典返しの送付 | 文面の方向性 |
|---|---|---|---|
| 葬儀直後〜四十九日前 | 電話・メールで到着の報告とお礼(当日〜翌日) | 忌明け(四十九日法要後〜1ヶ月以内)に品物と挨拶状を送る | 忌明けの挨拶状で御礼+忌明け報告+品物の旨(書面の取り急ぎ礼状は任意) |
| 四十九日後(忌明け以降) | 電話・メールで到着の報告とお礼(当日〜翌日) | 1週間〜10日以内に挨拶状つきで品物を送る | 御礼+忌明け法要を済ませた報告+品物を添えた旨 |
| 一周忌以降 | 電話・メールで御礼を伝える(当日〜翌日) | ご厚意の度合いに応じて品物を添える | 御礼+故人を覚えていてくださることへの感謝 |
四十九日(仏式の忌明け)の前に本格的な香典返しを送らないのは、仏式では故人がまだ成仏の途中とされる中陰期間にあたるためです。同じ理由から、神式では五十日祭、キリスト教式では1ヶ月後の召天記念日(プロテスタント)または追悼ミサ(カトリック)を区切りにします。
伝統的なマナー本では「取り急ぎの礼状」を書面で別途送るよう案内されることがありますが、現代では電話・メールでの一報で代替するのが一般的です。親しい間柄であれば電話のみで足り、書面は忌明けの挨拶状(香典返しに添えるもの)にまとめます。会社・取引先や年配の親族など書面を重んじる相手、あるいは電話が憚られる関係の場合に限り、書面の取り急ぎ礼状を併用するのが現代の落とし所です。
取り急ぎのお礼状(書面で送る場合の例文)
四十九日前に香典をいただいた場合、お礼の基本は受け取り当日〜翌日に電話・メールで到着のご報告とお礼を伝えることです。書面の「取り急ぎの礼状」は、電話が憚られる相手・会社や取引先・伝統的な作法に従いたい場合に限って電話に加えて併用します。書面を送るときは1〜2日以内に出し、文中で「忌明けに改めて御礼の品をお送りします」と一言添えるのが定型です。本格的な香典返しは忌明け(四十九日法要後〜1ヶ月以内)に挨拶状と一緒にお届けします。

短文版は便箋1枚・縦書きで書くのが本来の作法ですが、ハガキでも問題ありません。書きそびれを防ぐため、香典をいただいた日付・氏名・金額の控えをまとめてから差し出しましょう。
四十九日前にいただいた香典への返礼(忌明け後に再送)
忌明け(四十九日法要)が過ぎたら、改めて挨拶状と香典返しの品物を送ります。文中では「先般お受けしたご厚志」「四十九日法要を無事に済ませた」「偲び草として品物を添える」「拝眉できないお詫び」の4要素を順に書きます。
「先般」「過日」を冒頭に使うのは、すでに葬儀から時間が経っているため。先に取り急ぎの御礼を出しているので、本文では香典への御礼と忌明け報告を重ねて整えます。

四十九日後にいただいた香典への返礼(即返礼)
忌明けを過ぎてから香典をいただいた場合は、二段構えにせず、受け取りから1週間〜10日以内に挨拶状と一緒に半返し相当の品物を送ります。「忌明け法要を無事に済ませた」と過去形で報告するのがポイントです。

浄土真宗では「往生即成仏」の教えに基づき、「冥福」「霊前」「冥途」を用いません。忌明けの呼称も関西を中心に「満中陰」「満中陰志」を使い、表書きも「満中陰志」とするのが正式です。「ご厚志」より「ご芳志」「ご厚情」のほうが浄土真宗の文面に馴染みます。
一周忌以降にいただいた香典への対応
一周忌や三回忌を過ぎてから香典をいただくのは、海外赴任から戻られた方や、長く連絡を取っていなかった親族・知人から、というケースが多くあります。すでに忌明けの挨拶状は出し終えているので、文面は「故人を覚えていてくださったことへの感謝」を中心に簡潔にまとめます。品物を添えるかは関係性とご厚意の金額で判断します。
一周忌以降は「忌明け」という区切りで文面を変える必要はありません。年数に応じて「亡き父」「亡父」「故○○」と呼び方を整え、「月日の流れ」「変わらずお心にかけてくださり」など、年月の経過を踏まえた言葉を一文添えるとまとまります。
遠方の方への郵送(現金書留と添え状)
遠方の方から現金書留で香典が届くこと、また自分が遠方の喪家へ香典を送ることもあります。現金は普通郵便で送れません。郵便法第17条により、現金は「現金書留」(書留扱いの専用封筒)でしか送ることができず、違反すると罰則の対象になります。窓口専用で、ポスト投函はできません。
- 現金書留の専用封筒(21円)を郵便局窓口で購入する
- 香典袋(不祝儀袋)に新札を避けた現金を入れ、専用封筒に納める
- 添え状(縦書き便箋・短文で可)を同封する
- 宛先は喪主氏名、差出人欄に自分の住所・氏名を記入する
- 補償は申告した「損害要償額」の範囲内(上限50万円)
浄土真宗の喪家へ送る場合は「ご霊前」を使わず「ご仏前」とします。宗派が分からないときは「亡き○○様の御前にお供えくださいますよう」と婉曲に書くのが無難です。現金書留の補償額は、窓口で申告した「損害要償額」の範囲内で、上限は50万円です。
郵送で香典が届いた場合は、送ってくださった方も「無事に届いたか」と心配されていることが多いものです。お礼状や香典返しを手配する前に、まずはお電話で到着のご報告と簡単な御礼をお伝えすると、より丁寧な対応になります。電話が憚られる間柄の場合は、メールやLINEで「無事拝受いたしました」の一報だけでも先にお伝えすると、相手の不安を早く解消できます。
家族葬で訃報後にいただいた香典への返礼
家族葬を行い、葬儀後に死亡通知や年賀欠礼で訃報を知った方から香典が届くケースが増えています。事前に「香典辞退」を伝えていた場合でも、お気持ちで送ってくださることがあります。受け取った以上は丁寧に御礼を返し、必要に応じて品物を添えます。お知らせが遅くなったことへのお詫びを必ず一文入れるのが家族葬ならではのマナーです。
「香典辞退」を伝えていたのに送ってこられた場合も、お返ししないと角が立つことがあります。受け取った旨と忌明けの報告、そして辞退の意向を改めて伝えるのが角の立たない返し方です。
香典返しの包装と宅配伝票の注意
香典返しを宅配便で送る場合、宅配伝票の品名欄に「香典返し」「忌明け」「法要」と書くのは慣習上避けます。受け取り側の家庭の事情(同居家族や近隣の目)に配慮し、伝票上は「お茶」「タオル」「海苔」「カタログギフト」など具体的な品名か「贈答品」と記載します。なお「内祝」は本来お祝い事(出産・結婚など)のお返しに使う表現で、香典返しを含む弔事には絶対に使いません(マナー違反となり、遺族からお祝いの品が届いたように見えてしまいます)。
- 宅配便の伝票品名は具体的な品名(お茶・タオル・海苔・カタログギフト等)か「贈答品」と記載する
- 「香典返し」「忌明け」「法要」とは書かない
- 「内祝」は慶事用の表現のため、香典返しには絶対に使わない
- のしの表書きは仏式「志」「満中陰志」、神式「偲び草」、キリスト教式「召天記念」
- 水引は黒白または黄白(関西は黄白が主流)の結び切り
- 挨拶状は品物に同封するか、別便で先に届くよう郵送する
ギフトショップで香典返しを手配する場合、配送伝票の品名欄を店舗側で配慮してくれることが大半です。個人で発送するときは、伝票記入時にうっかり「香典返し」と書かないよう注意し、中身が分かる具体的な品名を書きましょう。一部の案内で「内祝」と記載するよう書かれていることがありますが、これは出産・結婚など慶事のお返しに使う表現で、弔事の香典返しには使いません。
後日香典のお礼状を無料でPDF作成
TEMPLEX の香典お礼状テンプレートなら、フォームに故人名・喪主名・忌明け日を入力するだけで、句読点なし・縦書きの正式な挨拶状をPDFで作成できます。仏式・神式・キリスト教式・浄土真宗(満中陰)の宗派別プリセットつきで、用紙を印刷してそのまま香典返しに同封できます。
テンプレートを使う:香典お礼状(香典返し挨拶状)テンプレート
コラム著者・編集者
TEMPLEX編集チーム
TEMPLEX編集チームは、ビジネス文書の作成・管理に精通した実務経験者と技術ライターで構成されています。送付状・請求書・見積書をはじめとする各種ビジネス書類のフォーマットや書き方のノウハウを、わかりやすく丁寧にお届けします。「Office不要で誰でもすぐ使える」をコンセプトに、忙しいビジネスパーソンの書類作成をサポートします。








