家族葬の会葬礼状の書き方と例文|後日通知・近親者向け・宗派別テンプレ

家族葬の会葬礼状の書き方と例文|後日通知・近親者向け・宗派別テンプレ

家族葬で会葬礼状は必要?

家族葬を執り行うことになり、会葬礼状を用意するべきか迷っている方は少なくありません。葬儀社に問い合わせると「家族葬では会葬礼状は不要」と案内されることもあれば、「少人数でも用意したほうが丁寧」と勧められることもあり、判断に困る場面です。

結論から言えば、家族葬で会葬礼状を用意するかしないかは、参列者の顔ぶれと喪主の気持ちで決めて構いません。どちらが正解という決まりはなく、用意しなくても失礼にはあたりませんし、用意すれば一段丁寧な対応になります。

用意しない派の考え方

  • 参列するのが同居家族と兄弟姉妹だけなど、ごく少人数で口頭・電話で十分にお礼が伝えられる
  • 香典・供花を辞退しているため、御礼の書状を渡すべき相手が明確ではない
  • 葬儀後に四十九日の挨拶状や香典返しの挨拶状(忌明けの礼状)で改めて御礼を伝える予定がある

用意する派の考え方

  • 親族・恩師・会社関係者など、家族以外の方にも参列いただいた
  • 忌引申請や葬祭費請求などで会葬礼状を証明書類として求められる可能性に備えたい
  • 葬儀社の定型文ではなく、自分の言葉で故人と差出人の名前を入れた礼状を渡したい

会葬礼状は「葬儀に参列してくれた方」へのその場での御礼に使う書状です。参列されなかった方への通知は別の書状で、香典をくれた方には「香典返しの挨拶状(忌明けの礼状)」、それ以外の方には「事後通知の挨拶状(家族葬のお知らせ)」、年末にかかる場合は「喪中はがき」を送ります。本記事では参考までに「事後通知の挨拶状」の例文も別セクションで掲載しています。

「用意したい」と判断する場面

家族葬でも会葬礼状を用意したほうがよい代表的なケースをまとめます。当てはまる相手が一人でもいる場合は、用意しておくと当日も後日もやり取りが滞りなく進みます。

親族・親戚を呼ぶ場合

同居家族だけでなく、叔父叔母・いとこなどの親族が参列する家族葬では、口頭の御礼だけでは記憶に残りにくく、後日「あのときどう挨拶されたか」が話題に出ることもあります。書面で一通残しておくと、家族葬であっても格式が整います。

故人の恩師・友人・近所の方を呼ぶ場合

家族葬の名のとおり身内中心であっても、故人が長く付き合った恩師・友人・近所の方に限って参列いただく場合があります。家族以外の参列者がいる時点で「家族葬だから不要」とは言い切れず、御礼の書状を用意するのが丁寧です。

会社関係者・取引先の弔問がある場合

故人または喪主の勤務先関係者が一人でも参列する家族葬では、会葬礼状を用意しておきます。会社側で忌引・慶弔休暇の申請に会葬礼状の提出を求められることがあり、参列者が手ぶらで帰社すると喪主側に確認が入る原因になります。

喪主自身が勤務先へ「家族葬で済ませた」と伝える事後報告は、本記事で紹介する挨拶状ではなく、社内メール・口頭・忌引申請フォーマット(社内の慶弔規定)で行うのが一般的です。フォーマルな挨拶状を作るのは、参列いただいた弔問客や、葬儀後に訃報を知らせる外部の関係先に向けたものと考えてください。

(補足)参列されなかった方への通知は会葬礼状ではない

会葬礼状は本来「葬儀に参列いただいた方」への御礼の書状なので、参列されなかった方への訃報通知は会葬礼状ではなく別の書状になります。家族葬で「呼ばなかった知人・関係者」への通知は「事後通知の挨拶状(家族葬のお知らせ/死亡通知状)」と呼ばれる別の書状で、年末にかかる場合は喪中はがき、香典をくださった方には香典返しの挨拶状で対応します。本記事では会葬礼状を用意しない場合の代替として「事後通知の挨拶状」の例文も別セクションで紹介していますので、用途に合わせて使い分けてください。

仏式・家族葬の会葬礼状

仏式の家族葬で参列いただいた方に手渡しする会葬礼状の文例です。家族葬だからといって特別な文言を入れる必要はなく、一般葬と同じ形式で問題ありません。続柄は「亡父」「亡母」「亡夫」「亡妻」など喪主から見たものを記し、故人名はフルネームか下の名前で書き入れます。

本記事の例文は冒頭に「謹啓」、結びに「謹白」を使っています。一般的な手紙の「拝啓・敬具」より一段格式が高い頭語結語のペアで、弔事・賀寿・改まったお願いごとなどに用いられます。「謹啓」と組み合わせる結語は「謹白」または「敬白」のどちらでも構いません。短文・カード版のように頭語結語を省く形も実務では広く使われています。

家族葬・仏式(基本形・参列者向け)
謹啓 亡父○○○○ 儀 葬儀に際しましては ご多用中にもかかわらず ご会葬を賜り また御鄭重なるご厚志を頂戴し 誠にありがとうございました お陰をもちまして葬儀も滞りなく相済ませることができました 生前に賜りましたご厚情に深く感謝申し上げますとともに 略儀ながら書中をもちまして謹んでご挨拶申し上げます 謹白 令和八年五月吉日 ○○県○○市○○町一丁目二番三号 喪主 ○○ ○○ 親族一同
家族葬・仏式(基本形・参列者向け)の会葬礼状
家族葬・仏式(基本形・参列者向け)の会葬礼状
家族葬・仏式(短文・カード版)
亡母○○○○ 儀 葬儀に際しましては ご多用のところ ご会葬賜り 厚く御礼申し上げます お陰をもちまして葬儀も滞りなく相済ませることができました 生前のご厚誼に深く感謝申し上げ 略儀ながら書中にて御礼のご挨拶を申し上げます 令和八年五月吉日 喪主 ○○ ○○ 親族一同

会社関係・恩師・年長の親族など、特に丁重に対応したい相手向けに、頭語結語と前文を整えた版です。葬儀当日に渡す用と後日郵送する用のどちらにも転用できます。

家族葬・仏式(丁寧版・会社関係や恩師向け)
謹啓 亡父○○○○ 儀 葬儀に際しましては ご多用中にもかかわらずご会葬を賜り ご鄭重なる御弔慰ならびに過分なるご厚志を頂戴し 衷心より厚く御礼申し上げます お陰をもちまして葬儀一切を滞りなく相済ませることができました 生前に賜りましたご厚情に深く感謝申し上げますとともに 今後とも変わらぬご厚誼のほどお願い申し上げます 略儀ながら書中をもちまして謹んでご挨拶申し上げます 謹白 令和八年五月吉日 ○○県○○市○○町一丁目二番三号 喪主 ○○ ○○ 親族一同

浄土真宗の場合は「冥福を祈る」「霊前」「成仏」を用いず、「往生」「仏前」「ご厚情」などの言葉で組み立てます。上記例文はいずれも浄土真宗でもそのまま使える表現で揃えてあります。

神式・家族葬の会葬礼状

神式(神道)の家族葬では、仏教用語を避けて神道の語に置き換えます。「葬儀」は「葬場祭」または「諸祭儀」、「ご厚志」は「玉串料」、亡くなることは「帰幽(きゆう)」と表現します。冥福・供養・成仏は使いません。

家族葬・神式
謹啓 亡父○○○○ 儀 帰幽に際しましては ご多用のところ ご会葬を賜り 鄭重なる玉串料を頂戴し 誠にありがとうございました お陰をもちまして諸祭儀も滞りなく相済ませることができました 生前に賜りましたご厚情に深く感謝申し上げますとともに 略儀ながら書中をもちまして謹んでご挨拶申し上げます 謹白 令和八年五月吉日 ○○県○○市○○町一丁目二番三号 喪主 ○○ ○○ 親族一同

キリスト教式・家族葬の会葬礼状

キリスト教式は、プロテスタントは「召天(しょうてん)」、カトリックは「帰天(きてん)」と表現を使い分けます。香典に相当するものは「お花料」と書き、仏教用語の冥福・供養・成仏は用いません。下記はプロテスタントの「召天」を用いた文例です。カトリックでお使いの場合は「召天」を「帰天」に置き換えてください。

家族葬・キリスト教式(プロテスタント)
亡父○○○○ 召天に際しましては ご多用のところ ご会葬を賜り お花料を頂戴し 誠にありがとうございました お陰をもちまして葬儀も滞りなく相済ませることができました 生前に賜りましたご厚情に心より感謝申し上げますとともに 主の平安が皆さまの上に豊かにありますようお祈り申し上げます 書中をもちまして謹んでご挨拶申し上げます 令和八年五月吉日 ○○県○○市○○町一丁目二番三号 喪主 ○○ ○○ 親族一同

参列されなかった方への「事後通知の挨拶状」(会葬礼状とは別の書状)

家族葬で訃報を知らせなかった知人・関係者には、葬儀のあとに「事後通知の挨拶状」(家族葬のお知らせ/死亡通知状とも呼ばれます)を送ります。本来は参列者への御礼である会葬礼状とは目的が異なる別の書状で、参考までに本記事内でも例文を紹介します。送る時期は葬儀後2週間〜四十九日法要のころまでが一般的で、四十九日を済ませた旨を添えて送るかたちと、四十九日前に取り急ぎ送るかたちの2通りがあります。

事後通知のうち、香典をくださった方への対応は「香典返しの挨拶状(忌明けの礼状)」、年末にかかる場合は「喪中はがき」と兼ねるのが慣例です。これら3つは目的とタイミングが少しずつ異なる別々の書状なので、相手と時期で使い分けます。

送り先と封筒・はがき

  • 送り先 — 訃報を伝えていない知人・故人の友人・年賀状の付き合いがあった方・離れた親戚など
  • 用紙 — 白無地の私製はがき、または弔事用の官製はがき。縦書きが基本
  • 切手 — 通常切手で問題ありません(弔事用切手にこだわる必要はありません)
  • 宛名 — 濃墨の黒インクで書きます(薄墨は香典袋の表書きの慣習で、礼状本文には用いません)
家族葬・後日通知(仏式・四十九日前)
謹啓 父○○○○ 儀 かねてより病気療養中のところ 令和八年四月十日 ○○歳にて永眠いたしました 葬儀は故人の遺志により 誠に勝手ながら近親者のみにて相済ませました ご通知が遅れましたことを深くお詫び申し上げますとともに 生前に賜りましたご厚情に心より感謝申し上げます 本来であれば早速にもご通知申し上げるべきところ 略儀ながら書中をもちましてご挨拶申し上げます 謹白 令和八年五月吉日 ○○県○○市○○町一丁目二番三号 喪主 ○○ ○○ 親族一同
家族葬・後日通知(仏式・四十九日後)
謹啓 父○○○○ 儀 去る四月十日 ○○歳にて永眠いたしました 葬儀は故人の遺志により 近親者のみにて相済ませ お陰をもちまして五月二十八日に七七日忌の法要を滞りなく相営みました ご通知が遅れましたことを深くお詫び申し上げますとともに 生前に賜りましたご厚情に心より感謝申し上げます 略儀ながら書中をもちまして謹んでご挨拶申し上げます 謹白 令和八年五月吉日 ○○県○○市○○町一丁目二番三号 喪主 ○○ ○○ 親族一同

宗派にかかわらず使える、宗教用語を控えた事後通知の文面です。受け取り手の宗教がわからない場合や、複数の関係先にまとめて送る場合に使いやすい版です。

家族葬・後日通知(宗派フリー)
謹啓 父○○○○ 儀 去る四月十日 ○○歳にて生涯を閉じました 葬儀は故人の遺志により 誠に勝手ながら近親者のみにて相済ませました ご通知が遅れましたことを深くお詫び申し上げますとともに 生前に賜りましたご厚情に心より感謝申し上げます なお ご香典 ご供花の儀は固くご辞退申し上げます 略儀ながら書中をもちまして謹んでご挨拶申し上げます 謹白 令和八年五月吉日 ○○県○○市○○町一丁目二番三号 喪主 ○○ ○○ 親族一同

後日通知の挨拶状で香典・供花を辞退する場合は、本文の末尾に「なお ご香典 ご供花の儀は固くご辞退申し上げます」と添えます。何も書かないと、家族葬と知って改めて香典を送ってくださる方がいるためです。

年末に近い場合は喪中葉書と兼ねることもある

亡くなった時期が11月〜12月上旬で、事後通知の送付タイミングと年末(喪中葉書を出す時期)が重なる場合は、事後通知と喪中葉書を1通で兼ねて送るのが一般的です。本文では「故人の遺志により近親者のみで相済ませた」旨に加え、「喪中につき新年のご挨拶を控えさせていただきます」と一文を添えます。年内に挨拶状を1通で済ませられるうえ、受け取る側にとっても訃報と年賀欠礼を同時に把握できる利点があります。

密葬・直葬との関係|広義の「家族葬」

「家族葬」は、葬儀の規模で分類した呼び方で、参列者を遺族・近親者に絞った葬儀の総称です。対して「直葬(火葬式)」「一日葬」「密葬」は葬儀の形式で分類した呼び方で、家族葬とは比較する軸が異なります。実際の場面では言葉が重なって使われるため、書状を用意する際に区別しておくと迷いません。

  • 家族葬 — 遺族・近親者・親しい人だけで執り行う小規模葬。通夜と葬儀・告別式の流れは一般葬と同じ
  • 一日葬 — 通夜を行わず、葬儀・告別式と火葬を一日で済ませる形式。参列者が家族中心であれば家族葬と重なる
  • 直葬(火葬式) — 通夜・葬儀・告別式を行わず、安置後に直接火葬する形式。儀式を行わないため会葬礼状は省略する場合が多い
  • 密葬 — 近親者のみで非公開に執り行い、後日改めて一般向けの「本葬」を開く前提の葬儀。本葬を行わない家族葬と区別される

直葬であっても、故人の知人・関係者に「家族葬として相済ませた」と通知したい場合は、上記の後日通知の挨拶状をそのまま流用できます。密葬の場合は後日本葬の案内を兼ねた書状になるため、別の文面で整えることをおすすめします。

家族葬の挨拶状で「家族葬」と書く代わりに「近親者のみ」「身内のみ」と書いても問題ありません。受け取り手に「家族葬」という言葉が伝わりにくい年代の方が多い場合は、近親者のみという表現のほうが親切です。

家族葬の会葬礼状をテンプレートで作る

TEMPLEXの会葬礼状テンプレートは、仏式・神式・キリスト教式の文例プリセットに加え、事後通知向けの「故人の遺志により近親者のみで相済ませた」旨を入れた文面も収録した縦書きハガキの無料テンプレートです。フォームに故人名・喪主名・差出人住所を入力するだけで、ハガキサイズ(100×148mm)のPDFが完成します。

  • 宗派の切替 — 仏式/神式/キリスト教式(プロテスタント・カトリック)の文例プリセット
  • 事後通知対応 — 参列されなかった方へ「近親者のみで相済ませた」旨を伝える文面を収録
  • 差出人情報の保存 — 一度入力した喪主住所・氏名は他の弔事テンプレートでも自動入力
  • 句読点なし・縦書き — 弔事の慣例に沿った書式で出力

会葬礼状テンプレートを開く(仏式・神式・キリスト教式・家族葬対応)

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コラム著者・編集者

TEMPLEX編集チーム

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