香典返しが届いた時のお礼の伝え方|LINE・電話・手紙の短文例文集

香典返しが届いたら、お礼は必要?
香典返しが届き、何と返せばいいか迷っている方は多いのではないでしょうか。結論からお伝えすると、香典返しに対して品物でお返しをする必要はありません。香典返しそのものが、いただいた香典に対するお返しだからです。お返しにお返しを重ねると、いつまでも区切りがつかなくなってしまいます。
本来は香典返しをもって弔事のやり取りは結びとなるため、伝統的には連絡自体も不要とされていました。しかし現代では、配送事故の懸念や、無事に届いたか案じる遺族の心情に応えるためにも、品物が無事に届いたことを伝える連絡を入れるのが一般的になっています。発送した側は「ちゃんと届いただろうか」と気にしているもので、一言の到着連絡があるだけで気が楽になります。お返しは不要でも、到着の知らせと労りの言葉は伝えるのが、現代の標準的な対応です。
- 品物でのお返しは不要(お礼にお礼を重ねないため)
- 到着連絡だけは入れる(相手の心配を解消する目的)
- 「ありがとうございます」という直接的な感謝は避ける
- 重ね言葉・忌み言葉を避ける
- 電話・LINE・メール・手紙のいずれでも可(相手との関係で選ぶ)
「お返しは不要」とはいえ、何も連絡しないのは無関心に見えてしまいます。届いた当日から翌日中を目安に、短くてもよいので到着の一言を伝えるのがおすすめです。
相手×手段の早見表(誰に何で伝えるか)
お礼を伝える手段は、相手との関係性によって使い分けます。目上の方には手紙、親しい友人にはLINEというのが大まかな目安です。下の表で、相手別の優先度を確認してください。
| 相手 | 電話 | LINE | メール | 手紙 |
|---|---|---|---|---|
| 目上・上司・恩師 | ◯ | ✕ | △ | ◎ |
| 同僚・仕事関係 | ◯ | △ | ◎ | △ |
| 親戚・近しい親族 | ◎ | ◎ | △ | ◯ |
| 遠方の方・高齢者 | △ | △ | △ | ◎ |
| 親しい友人 | ◎ | ◎ | ◯ | △ |
- 目上の方や恩師には、手紙が最も丁寧。電話で一報入れた上で、後日手紙を出すと完璧
- 同僚や仕事関係はメールが現実的。社内チャットがある場合はチャットでも可
- 親戚・近しい親族は電話が温かみあり。日頃LINEでやり取りしているなら短文LINEでもよい
- 高齢の方はLINE・メールに不慣れな場合があるため、手紙か電話を選ぶ
- 親しい友人にはLINEが気軽。ただし冒頭に「LINEで失礼します」と一言添えると配慮が伝わる
電話を選ぶ場合は、相手の生活リズムを考慮します。夕食時(18時〜19時台)と早朝・夜遅くは避け、午前中の落ち着いた時間か、夕方の17時前後が無難です。
電話で伝える時の文例
電話は届いた当日から翌日までに済ませると、相手の心配を早く解消できます。長話は避け、到着の報告と一言の労りで切り上げるのがマナーです。
- 夕食時(18時〜19時台)・早朝・夜遅くの時間帯は避ける
- 世間話に展開せず、用件を簡潔に伝えて切り上げる
- 相手が「忌引きで疲れている」前提で、長電話にしない
- 「ありがとうございます」ではなく「恐縮しております」「恐れ入ります」を使う
電話をかける際は、普段より少しトーンを落として、労うような落ち着いた声で話すのが配慮です。相手は忌明けを終えたばかりで、心身ともに疲れている時期です。明るすぎる声は避け、ゆっくりとした口調を心がけます。
LINEで伝える時の短文例文
親しい間柄であれば、LINEで届いた連絡を入れても失礼ではありません。冒頭に「LINEで失礼します」と添え、絵文字・スタンプは控えます。短くても十分に気持ちは伝わります。
LINEでは、絵文字・スタンプ・顔文字は使いません。改行を多めに入れて読みやすくし、句読点は使ってよいですが、重ね言葉や忌み言葉だけは混入させないよう注意します。
メールで伝える時の文例
職場の同僚や上司、社外の取引先には、メールでお礼を伝えるのが現実的です。件名は一目で内容がわかるシンプルなものにし、本文は要点だけを簡潔に書きます。社外宛ては冒頭を「いつも大変お世話になっております」とし、自社名と所属を明記するのが基本です。
- 件名は「お品物拝受のご連絡」「ご丁寧なお品をいただきました」など、内容が一目でわかるものに
- 冒頭で「メールにて失礼いたします」と一言添える
- 社外・取引先には「お疲れさまです」を使わず、「いつも大変お世話になっております」で始める
- 「ありがとうございます」は使わず、「恐縮しております」「お心遣いを賜り」と表現
- 末尾に「ご返信はご無用です」と添えると、相手の負担を軽くできる
手紙で伝える時の文例(一筆箋・封書)
目上の方や恩師、遠方の高齢の親族には、手紙でお礼を伝えるのが最も丁寧です。親戚や近しい友人には一筆箋で十分。便箋を選ぶ場合は白無地が無難で、便箋2枚にまたがると「重なる」を連想させるため1枚にまとめます。
- 弔事の手紙では、句読点を使わない流儀もある(特に目上の方への正式な手紙)
- 便箋は1枚に収め、二重封筒は避ける(「重なる」を避けるため)
- 頭語「謹啓」には結語「謹白」、頭語「拝啓」には結語「敬具」をセットで使う
- 時候の挨拶は省略してよい(弔事のお礼では簡潔さを優先)
- 親戚への一筆箋では頭語・結語を省いて差し支えない
手紙にする場合は、届いた当日〜翌日に投函するのが理想です。遅くなってしまった場合は、一文「ご連絡が遅くなりましたこと、お詫び申し上げます」を添えると丁寧です。
「ありがとう」を避ける言い換え集
弔事では「ありがとう」「うれしい」などの直接的な感謝・喜びの表現を避けます。喜びの言葉は、香典返しを送った遺族の心情にそぐわないためです。代わりに、控えめで丁寧な言い換えを使います。
- 「ありがとうございます」→「恐縮しております」「恐れ入ります」
- 「ご丁寧にありがとうございます」→「ご丁寧なお心遣いを賜り 恐縮しております」
- 「お気遣いありがとうございます」→「お心遣いいただきまして 恐縮しております」
- 「うれしく思います」→「お気持ち 痛み入ります」「お心遣い 痛み入ります」
- 「届きました」→「頂戴いたしました」「拝受いたしました」
- 「受け取りました」→「お受けいたしました」「頂戴いたしました」
- 「お品物素敵ですね」→(品物を褒める言葉は使わない)
「ありがとう」を完全に消すと冷たく感じる場合もあります。その場合は「お心遣い、ありがたく頂戴いたしました」のように「ありがたく」だけ残し、品物そのものへの感謝にしないのが穏当な落とし所です。
弔事で避けたい忌み言葉・重ね言葉
弔事では、不幸が重なることや不吉なことを連想させる言葉を避けます。日常で何気なく使う言葉も多いため、お礼を書く・話す前に一度チェックしておくと安心です。
重ね言葉(不幸の重なりを連想させる)
- 重ね重ね → 「深く」「心より」に言い換え
- たびたび → 「よく」「しばしば」に言い換え
- ますます → 「いっそう」「さらに」も避け、「お元気で」など別の言い回しに
- いよいよ → 「ついに」も避け、表現自体を削る
- 重ねて → 「あらためて」に言い換え
- 次々 → 「相次いで」も避け、表現を削る
- 返す返す → 「本当に」に言い換え
- くれぐれも → 「どうぞ」「どうか」に言い換え
- わざわざ → 「ご丁寧に」に言い換え
- 再三再四 → 表現自体を削る
- いろいろ → 「多く」「さまざまに」に言い換え
忌み言葉(生死や不吉を直接連想させる)
- 死ぬ・死亡 → 「ご逝去」「お亡くなりに」
- 生きていた頃 → 「お元気でいらした頃」「ご生前」
- 迷う → 「悩む」
- 浮かばれない → 表現自体を削る
- 消える・落ちる → 表現自体を削る
- 九(く)・四(し) → 数字を別の言い回しに(「四十九日」は仏事の呼称なので例外)
続くこと・繰り返すことを連想させる言葉
- また・再び → 「あらためて」
- 引き続き → 「これからも」も避け、表現を削る
- 追って → 「のちほど」
- 続いて → 「のちほど」
口頭で電話・対面で伝える時は、つい「いろいろ大変ですね」「ますますお元気で」と言いがちです。「お疲れも出ておられる頃かと存じます」「お体を大切にお過ごしください」と決まり文句を用意しておくと、咄嗟の場面でも安心です。
もし自分が喪主側に立つことになったら
今は受け取る側でも、いつかは贈る側に立つ日が来ます。香典返しを送る際は、品物に挨拶状(お礼状)を添えるのがマナーです。挨拶状には、忌明け法要を無事に終えたこと、香典への感謝、書面でのお礼となる略儀の詫びを記します。
宗派(仏式・神式・キリスト教式・浄土真宗)によって、使う用語や時期が変わります。挨拶状の文例と書き方は、別記事で詳しく解説しています。
葬儀関連
香典返しの挨拶状の書き方と例文|仏式・神式・キリスト教式・浄土真宗まで網羅
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- 香典返しの挨拶状(仏式・神式・キリスト教式・浄土真宗)
- 会葬礼状(家族葬・一般葬・社葬)
- 供花・弔電・供物のお礼状
- 後日いただいた香典への礼状
コラム著者・編集者
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