発注書をエクセルで作る方法|無料テンプレ・関数・電帳法の限界とPDF代替案

発注書をエクセルで作る方法|無料テンプレ・関数・電帳法の限界とPDF代替案

エクセルで発注書を作る基本手順

エクセルで発注書を一から作るときの基本ステップです。テンプレートを使わずに自作する場合もこの流れで進めます。

  1. 新規ブックを開き、シート名を「発注書」にする
  2. A4縦のページ設定(余白: 上下左右15mm程度、印刷の向き: 縦)
  3. 表題「発注書」を先頭に配置
  4. 宛先・発行日・発注番号・差出人情報を入力
  5. 明細欄を作成(品名・数量・単価・金額の4列が基本)
  6. 小計・消費税・合計の計算式を入力
  7. 納期・納品場所・支払条件・備考を記載
  8. PDF形式で保存

ポイントは先にページ設定をしてからレイアウトを組むこと。後からA4に収めようとすると列幅の調整に苦労します。

無料テンプレートを選ぶときのチェック項目

ネット上にはエクセルの発注書テンプレートが多数公開されていますが、品質はまちまちです。ダウンロードする前に以下をチェックしてください。

  • 必須12項目が揃っているか — 宛先・発行日・発注番号・品名・数量・単価・金額・納期・納品場所・支払条件・差出人情報・表題。取適法(旧下請法)の4条書面としても機能させるために、これらの項目は網羅しておくのが安全
  • SUM/ROUND関数が入っているか — 手計算のテンプレートは計算ミスの原因になる
  • A4印刷に最適化されているか — 印刷プレビューで確認。はみ出しや余白の偏りがないか
  • 明細行の追加が容易か — 行を挿入したときに罫線や数式が崩れないか

エクセル発注書の基本関数

発注書で使う関数は3つだけです。SUM(合計)・ROUND(端数処理)・SUBTOTAL(見えている行だけの合計)を覚えておけば十分対応できます。

小計・消費税・合計の基本関数
小計セル: =SUM(D5:D14) 消費税セル: =ROUND(D15*0.1, 0) 合計セル: =D15+D16

軽減税率対応(8%と10%を分ける場合)

軽減税率対応の関数
8%対象小計: =SUMIF(C5:C14, "8%", D5:D14) 10%対象小計: =SUMIF(C5:C14, "10%", D5:D14) 消費税8%分: =ROUND(D17*0.08, 0) 消費税10%分: =ROUND(D18*0.10, 0) 合計: =D17+D18+D19+D20

端数処理は取引先と合意しておくのが安全です。ROUNDは四捨五入、ROUNDDOWNは切り捨て、ROUNDUPは切り上げ。一般的には切り捨てが多く、インボイス制度では端数処理の方法(四捨五入・切り捨て等)自体に制約はありません。ただし、「1つの税率につき端数処理は1回のみ」がインボイスのルールです。明細行ごとに消費税を計算して合算するExcelの作り方はNGとなるため、必ず税率ごとの小計に対して税率を掛けるようにしてください。

エクセルからPDF化する手順

発注書をメールで送るときは、必ずPDFに変換してから送付してください。Excel形式(.xlsx)のまま送ると、先方が内容を変更できてしまい、証拠書類としての信頼性が下がります。

ExcelからPDF保存する手順
1. 発注書を完成させる 2. ファイル → 名前を付けて保存 3. ファイル形式で「PDF」を選択 4. オプション → 「アクティブシート」を選択 5. 印刷プレビューでA4縦に収まっているか確認 6. ファイル名は電帳法を意識した命名規則で保存 例: 20260601_○○株式会社_66000_HC-2026-0001.pdf

エクセル運用の限界4つ

エクセルは汎用性が高い一方で、発注書の管理ツールとしては以下の限界があります。

1. 電帳法の検索要件を満たしにくい

電子帳簿保存法では「取引年月日・金額・取引先」で検索できることが求められますが、Excelファイル単体ではファイル内の検索要件を自動的には満たせません。ファイル名の命名規則や管理台帳の併用で対応する必要があります。

2. 改ざん防止が難しい

Excelファイルは誰でも編集できるため、送付後に内容が変更されるリスクがあります。PDF変換すれば一定の改ざん防止になりますが、タイムスタンプの付与まではExcel単体ではできません

3. ファイル管理が煩雑になる

発注書を1件ごとにExcelファイルで管理すると、ファイル数が膨大になり、月末の照合作業の負担が増えていきます。「あの発注書はどこだっけ」と探す時間が地味に積み重なります。

4. スマホ・タブレットでの編集が不便

出先でExcelの発注書を編集しようとすると、モバイル版Excelの操作性に難があり、入力ミスにつながりやすいのが実情です。セルの選択やレイアウトの確認が画面サイズに合いません。

電帳法の検索要件をExcelで満たすには

Excel運用を続けながら電帳法に対応するには、以下の方法があります。

方法1: ファイル名に検索情報を含める

最もシンプルな方法は、PDFファイル名に「日付_取引先_金額_番号」を含める規則を全社で統一することです。

ファイル名の命名規則
形式: YYYYMMDD_取引先名_金額_発注番号.pdf 例: 20260601_○○株式会社_66000_HC-2026-0001.pdf

方法2: 索引簿(管理台帳)を併用する

発注一覧のスプレッドシートを別途作成し、「発注日・取引先・金額・ファイル名」を記録する方法です。国税庁のQ&Aでも認められている運用ですが、手動での台帳記入を忘れるリスクがある点に注意が必要です。

TEMPLEX でブラウザだけで発注書を作る選択肢

Excelの限界が気になる場合は、ブラウザ完結型のオンラインツールが選択肢になります。TEMPLEX ならフォーム入力→即PDFで、関数設定もレイアウト調整も不要です。

  • 会員登録なし・無料で利用可能
  • 消費税は自動計算(関数の設定不要・インボイスの端数処理ルールにも準拠)
  • レイアウトは固定のため崩れない
  • PDFをダウンロードしてメール添付するだけ
  • スマホ・タブレットでも入力OK — 出先で急に発注書が必要になっても、ブラウザだけで作成・PDF化できる

社内の集計・管理はExcelのまま、出力(PDF作成)だけ TEMPLEX を使うハイブリッド運用も実用的です。

TEMPLEXで作成した発注書の例
TEMPLEXで作成した発注書の例

よくある質問

Q. Excelの発注書テンプレートはどこで手に入る?

Microsoft公式テンプレート、bizocean、テンプレートBANKなどで無料DLできます。ただし、DLサイトによっては会員登録が必要な場合があります。

Q. Wordでも発注書は作れる?

Wordでも作成可能ですが、明細欄の計算(小計・消費税)は自動化できません。計算が不要な簡易な発注書ならWordでも十分ですが、明細行が多い場合はExcelかオンラインツールが向いています。

発注書をすぐに作成しませんか?

TEMPLEXなら、フォームに入力するだけで発注書のPDFを作成・ダウンロードできます。

発注書のテンプレートを見る

コラム著者・編集者

TEMPLEX編集チーム

TEMPLEX編集チームは、ビジネス文書の作成・管理に精通した実務経験者と技術ライターで構成されています。送付状・請求書・見積書をはじめとする各種ビジネス書類のフォーマットや書き方のノウハウを、わかりやすく丁寧にお届けします。「Office不要で誰でもすぐ使える」をコンセプトに、忙しいビジネスパーソンの書類作成をサポートします。

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