個人宛のお礼状を書くシーン
親戚・近所の方・友人・恩師など個人の相手から、贈り物やお祝い、お見舞いをいただいたとき、書面でお礼を伝えるのが一般的です。電話やメールで一報を入れたうえで改まったお礼状を送ると、関係をより良い形で保てます。
特に以下のシーンでは、ハガキや便箋でお礼状を出すのがマナーです。本記事では、それぞれのシーンに合わせてコピーしてすぐ使える文例を20以上用意しました。該当する場面の例文に直接ジャンプしてご利用ください。
- 頂き物・贈り物(食べ物・果物・お酒・実用品など)をいただいたとき
- お歳暮・お中元・年賀・暑中見舞いなど季節の贈り物が届いたとき
- 結婚祝い・出産祝い・入学祝い・新築祝いなどお祝いをいただいたとき
- 入院中にお見舞いを受け、退院後に快気のご報告とお礼を伝えるとき
- 葬儀・法事で弔問やご香典をいただき、忌明け後にお礼を返すとき
- 旅行帰りのお土産・差し入れ・手作り品をいただいたとき
本記事の例文はすべて「コピー」ボタンでそのまま貼り付けて使えます。氏名・品物名・日付などは適宜書き換えてご利用ください。
個人宛お礼状の基本マナーと送るタイミング
送るタイミングは受け取り後3日以内
お礼状はできるだけ早く出すほど誠実な印象になります。品物が届いたらまずは電話やメールでひとこと感謝を伝え、その上で3日以内に書面のお礼状を送るのが理想です。
1週間以上経ってしまった場合は、書き出しに「お礼が遅くなり申し訳ございません」と一言添えると角が立ちません。具体的な例文は記事後半「送るのが遅れたとき」を参照してください。
形式は「縦書き便箋>横書き便箋>ハガキ>メール」の順に丁寧
- 目上の親戚・恩師・年配の方には縦書きの便箋が最も丁寧
- 親しい友人・同年代の親戚にはハガキや横書きでも失礼にあたらない
- 高価な贈り物や改まった場面では必ず封書(便箋+封筒)を使う
- ハガキは略式扱い。気の置けない間柄に限定するのが安心
- メールは「すぐお礼を伝えたい場合の第一報」として使い、本式のお礼状とは別に送る
便箋・封筒の選び方
- 便箋は白無地または罫線のみのものを選ぶ(柄物は親しい相手限定)
- 封筒は二重封筒(白)が最も格式が高い。一重でも白封筒なら可
- ボールペンより万年筆や毛筆ペンの方が丁寧な印象
- 黒またはブルーブラックのインクを使用(赤・派手な色は避ける)
葬儀・法事・お悔やみ関連では「重ね言葉(重ね重ね・たびたび)」「忌み言葉(消える・終わる)」を避けます。慶事と弔事で表現を切り替えるのが大人のマナーです。
個人宛お礼状の構成と全体の例文
個人宛のお礼状は「前文・主文・末文・後付け」の4部構成が基本です。それぞれの役割を押さえれば、どんなシーンでも応用できます。
- 前文 — 頭語(拝啓・謹啓など)+時候の挨拶+相手の安否を気遣う言葉
- 主文 — お礼の言葉と、品物への具体的な感想や使い道
- 末文 — 相手の健康を気遣う言葉+結びの挨拶+結語(敬具・敬白など)
- 後付け — 日付・差出人氏名・宛名(縦書きの場合は左下にまとめる)
頭語と結語の組み合わせ
- 拝啓 ─ 敬具(最も一般的・どの相手にも使える)
- 謹啓 ─ 謹白/謹言(特に丁寧。目上・改まった場面)
- 前略 ─ 草々(前文を省く。親しい間柄・取り急ぎ)
- 急啓 ─ 草々(急ぎの用件のとき)
基本構成のテンプレート(どのシーンにも応用可) 拝啓
〇〇の候、〇〇様におかれましてはご健勝のこととお慶び申し上げます。
このたびは結構な〇〇をお贈りいただき、誠にありがとうございました。
家族一同、ありがたく頂戴いたしました。
〇〇は〇〇で、たいへん美味しく(嬉しく)頂戴しております。
いつもながらの細やかなお心遣いに、心より感謝申し上げます。
季節の変わり目ですので、どうぞご自愛のうえお過ごしください。
まずは略儀ながら書中にて御礼申し上げます。
敬具
令和〇年〇月〇日
〇〇〇〇
〇〇〇〇様
個人宛お礼状の基本テンプレート「〇〇の候」の部分は時候の挨拶で、月によって表現が変わります。月別の表現は記事末尾の「月別 時候の挨拶 早見表」を参照してください。
頂き物・贈り物のお礼状(5例)
頂き物のお礼状で最も大切なのは「具体的な感想」です。「美味しかった」「役に立った」だけで終わらせず、家族が喜んだ様子や、どんな場面で使ったかを伝えると、相手の贈った労力に応える文面になります。
拝啓
秋涼の候、〇〇様にはお健やかにお過ごしのこととお喜び申し上げます。
このたびは思いがけず結構なお品をお贈りくださり、誠にありがとうございました。
家族一同で大切に頂戴いたしました。
いつも変わらぬお心遣いに、心より御礼申し上げます。
朝晩冷え込む季節となりましたので、どうぞご自愛ください。
まずは略儀ながら書中にて御礼申し上げます。
敬具
令和〇年〇月〇日
〇〇〇〇
〇〇〇〇様
一般的な贈り物へのお礼(縦書き便箋向け)拝啓
爽やかな初夏を迎え、〇〇様にはますますお元気でお過ごしのことと存じます。
先日は美味しいお菓子をお贈りいただき、本当にありがとうございました。
家族みなで早速頂戴しましたところ、口の中でとろけるような上品な甘さで、子どもたちも大喜びでした。
名店のお品を選んでくださったお気持ちが嬉しく、温かい気分でお茶の時間を過ごしました。
お心遣いに重ねて感謝申し上げます。
季節の変わり目ですので、くれぐれもご自愛のほどお祈り申し上げます。
敬具
令和〇年〇月〇日
〇〇〇〇
〇〇〇〇様
拝啓
初秋の候、〇〇様にはお変わりなくお過ごしのことと存じます。
このたびは見事な〇〇(梨・ぶどう・りんご等)をお送りいただき、誠にありがとうございました。
粒も大きく、果汁がしたたるほどみずみずしく、家族で歓声をあげながらいただきました。
旬の美味しさをこれほど贅沢に味わえるのは、ひとえに〇〇様のお心遣いのおかげです。
まだまだ暑さの残る時節柄、どうかお体を大切にお過ごしください。
まずは書中にて御礼まで申し上げます。
敬具
令和〇年〇月〇日
〇〇〇〇
〇〇〇〇様
拝啓
晩秋の候、〇〇様にはお健やかにお過ごしのことと存じます。
このたびは銘酒「〇〇」をお贈りくださり、誠にありがとうございました。
さっそく晩酌でいただきましたところ、香りも口当たりも素晴らしく、これまで味わったことのない深い余韻を楽しませていただきました。
久しく地元の酒に触れる機会がなかった私には、この上ない贈り物となりました。
お心づくしのお品に、家族一同心より感謝しております。
寒さも本格化してまいりますので、どうぞお体ご自愛ください。
敬具
令和〇年〇月〇日
〇〇〇〇
〇〇〇〇様
拝啓
寒さ厳しき折、〇〇様にはお変わりなくお過ごしでしょうか。
先日は素敵な〇〇をお贈りいただき、誠にありがとうございました。
上質な品で使い心地もよく、毎日の暮らしのなかで愛用させていただいております。
選び抜いてくださったお心遣いに、あらためて感謝申し上げます。
本格的な冬を迎えますので、〇〇様もどうぞお体大切にお過ごしください。
まずは書中にて御礼申し上げます。
敬具
令和〇年〇月〇日
〇〇〇〇
〇〇〇〇様
頂き物が高価な場合は、お礼状とは別にお返しの品(半額〜同額が目安)を手配します。お返しを送るのは1〜2週間後が目安で、お礼状はお返しに添える形でも、先に単独で送ってもどちらでも構いません。
お歳暮のお礼状(3例)
お歳暮のお礼状は12月初旬から中旬に届くことが多いため、年内に間に合うよう急いで返すのが基本です。届いたその日のうちに筆をとりたいところです。
拝啓
師走の候、〇〇様にはご家族おそろいで健やかに新年をお迎えになる準備をされていることとお喜び申し上げます。
このたびは結構なお歳暮の品をお贈りいただき、誠にありがとうございました。
毎年お心にかけてくださり、家族一同、心より感謝しております。
さっそく食卓で頂戴し、賑やかなひとときを過ごさせていただきました。
寒さもますます厳しくなってまいりますので、どうぞ〇〇様もお体を大切に、よい年をお迎えください。
まずは略儀ながら書中にて御礼申し上げます。
敬具
令和〇年〇月〇日
〇〇〇〇
〇〇〇〇様
親戚・親しい目上の方へのお歳暮お礼の例拝啓
年の瀬も押し迫り、〇〇様にはお忙しい毎日をお過ごしのことと存じます。
このたびは結構な銘酒をお歳暮としてお贈りくださり、誠にありがとうございました。
寒い夜にゆっくりと頂戴しましたところ、その豊かな香りと深い旨みに思わず嘆息してしまうほどでした。
これから年末年始の集まりが続きますので、家族と一緒に大切に味わわせていただきます。
本年は何かとお世話になり、ありがとうございました。
来る年が〇〇様にとって素晴らしい一年となりますよう、心よりお祈り申し上げます。
敬具
令和〇年〇月〇日
〇〇〇〇
〇〇〇〇様
親しい友人・同年代の親戚へのお歳暮お礼(やわらかい表現) 前略
〇〇さん、お元気ですか。
このたびは素敵なお歳暮を贈ってくださり、本当にありがとうございました。
さっそく家族でいただきましたが、想像以上に美味しくて、子どもたちも「美味しい!」を連発しています。
毎年気にかけてもらえて、本当に嬉しく思っています。
年末はお互いに何かと慌ただしいですが、〇〇さんもどうぞお体に気をつけて、よい年をお迎えください。
また近いうちにゆっくりお話しできる機会を楽しみにしています。
草々
令和〇年〇月〇日
〇〇〇〇
〇〇〇〇様
お歳暮のお礼状を年内に送れない場合は、年明けに「寒中見舞い」として送ります。1月8日〜2月4日(立春前日)の間に届くようにし、文中で年末のお礼を伝えるとスムーズです。
お中元のお礼状(2例)
お中元は7月初旬から中旬に届くのが一般的です。お礼状は届いたら数日以内に出し、暑さを気遣う一文を必ず添えます。
拝啓
盛夏の候、〇〇様にはお健やかにお過ごしのこととお喜び申し上げます。
このたびは美味しいお中元の品をお贈りいただき、誠にありがとうございました。
さっそく家族で頂戴いたしました。
冷たく冷やしていただきましたところ、夏の疲れも吹き飛ぶような爽やかな美味しさで、皆たいへん喜んでおります。
毎年お心にかけてくださること、心より感謝申し上げます。
暑さはこれからが本番でございます。
〇〇様もどうぞ夏バテなどなさいませんよう、ご自愛ください。
まずは略儀ながら書中にて御礼申し上げます。
敬具
令和〇年〇月〇日
〇〇〇〇
〇〇〇〇様
暑中見舞いを兼ねたお中元のお礼(ハガキ向け) 暑中お見舞い申し上げます。
猛暑が続いておりますが、〇〇様にはお変わりなくお過ごしでしょうか。
このたびは涼やかなお中元をお贈りいただき、誠にありがとうございました。
夏の食卓に彩りを添えていただき、家族一同とても喜んでおります。
いつも温かいお心遣いに、心より感謝しております。
猛暑厳しき折、くれぐれもお体を大切にお過ごしください。
令和〇年〇月〇日
〇〇〇〇
立秋(8月7日頃)を過ぎてからお礼状を送る場合は「暑中見舞い」ではなく「残暑見舞い」と書きます。8月末までに届くように送るのがマナーです。
食べ物・お菓子・特産品のお礼状(3例)
食べ物のお礼状は「いただいた感想」が主役です。実際に食べたときの様子・家族の反応・季節感を一言添えると、味気ない定型文から脱却できます。
拝啓
小春日和の心地よい季節となりましたが、〇〇様にはお元気でお過ごしのことと存じます。
先日はたいへん美味しい〇〇(銘菓名)をお贈りくださり、ありがとうございました。
名店のお菓子と伺い、家族で大切に味わわせていただきました。
上品な甘さと美しい見た目に皆が見とれ、お茶の時間がいつもよりずっと贅沢なひとときになりました。
季節の変わり目ですので、〇〇様もどうぞお体を大切にお過ごしください。
まずは書中にて御礼まで申し上げます。
敬具
令和〇年〇月〇日
〇〇〇〇
〇〇〇〇様
高級和菓子・洋菓子のお礼拝啓
初冬の候、〇〇様にはお健やかにお過ごしのこととお喜び申し上げます。
このたびは〇〇(地名)の名産品を送っていただき、誠にありがとうございました。
なかなか手に入らない貴重なお品で、家族みな初めての味に大いに盛り上がりました。
旅行で訪ねた折のことが懐かしく思い出され、食卓が一層温かいものになりました。
お気遣いに重ねて御礼申し上げます。
寒さに向かう折、どうぞくれぐれもご自愛ください。
敬具
令和〇年〇月〇日
〇〇〇〇
〇〇〇〇様
前略
〇〇様、お変わりなくお過ごしでしょうか。
先日は手作りの〇〇をお届けいただき、本当にありがとうございました。
素材のやさしい味わいに、市販品では出せない温かさを感じました。
手間と時間をかけて作ってくださったお気持ちが何よりのごちそうで、家族でしみじみと味わいました。
本当にいつもありがとうございます。
また近いうちにお目にかかれるのを楽しみにしております。
草々
令和〇年〇月〇日
〇〇〇〇
〇〇〇〇様
お祝いをいただいたときのお礼状(4例)
お祝いに対するお礼状は、内祝い(お返しの品)に添えるのが一般的です。慶事の文面では「重ね言葉」「忌み言葉」を避け、明るく前向きな表現でまとめます。
拝啓
陽春の候、〇〇様にはお健やかにお過ごしのこととお慶び申し上げます。
このたびは私どもの結婚に際し、結構なお祝いの品を頂戴し、誠にありがとうございました。
二人の新生活にぴったりのお品で、さっそく大切に使わせていただいております。
温かいお心遣いに、心より感謝しております。
まだまだ未熟な二人ではございますが、力を合わせて明るい家庭を築いてまいります。
つきましては心ばかりの内祝いの品をお送りいたしましたので、ご笑納いただければ幸いです。
今後とも変わらぬお付き合いのほど、よろしくお願い申し上げます。
敬具
令和〇年〇月〇日
〇〇〇〇
〇〇〇〇
〇〇〇〇様
拝啓
新緑の候、〇〇様にはご健勝のこととお喜び申し上げます。
このたびは長女〇〇の誕生に際しまして、心のこもったお祝いをいただき、誠にありがとうございました。
可愛らしいお品に、家族みな笑顔になりました。
おかげさまで母子ともに健やかに過ごしております。
つきましては心ばかりの内祝いの品をお送りいたしますので、お納めいただければ幸いに存じます。
親としてしっかり育てていけるよう精一杯努めてまいりますので、今後とも変わらぬお付き合いのほどよろしくお願い申し上げます。
敬具
令和〇年〇月〇日
〇〇〇〇
〇〇〇〇様
拝啓
春暖の候、〇〇様にはお元気でお過ごしのこととお喜び申し上げます。
このたびは長男〇〇の小学校入学に際し、温かいお祝いをいただき、誠にありがとうございました。
いただいた〇〇は本人もたいへん喜んでおり、毎日元気に学校へ通っております。
お気遣いに親子ともども深く感謝しております。
まだまだ手のかかる年頃ですが、健やかに成長できるよう見守ってまいります。
心ばかりの品をお送りしますので、お納めいただければ幸いです。
今後とも何卒よろしくお願い申し上げます。
敬具
令和〇年〇月〇日
〇〇〇〇
〇〇〇〇様
拝啓
初秋の候、〇〇様にはお健やかにお過ごしのこととお喜び申し上げます。
このたびは新居の完成に際し、結構なお祝いをいただき、誠にありがとうございました。
おかげさまで家族そろって新しい暮らしを楽しんでおります。
いただいたお品は新居でさっそく愛用させていただいております。
つきましては心ばかりの内祝いをお送りしましたので、ご笑納ください。
落ち着きましたらぜひ新居に遊びにいらしてください。
今後とも変わらぬお付き合いのほどお願い申し上げます。
敬具
令和〇年〇月〇日
〇〇〇〇
〇〇〇〇様
内祝いは「いただいた品の半額〜同額」を目安に。お礼状は「無事に頂いたこと」「品物を喜んでいること」「内祝いを送ること」の3点を簡潔に伝えると整います。
入院お見舞いのお礼状(1例)
入院中にお見舞いをいただいた相手には、退院後すぐに「快気祝い」とともにお礼状を送ります。文中では「治った」「全快した」など回復を示す前向きな表現を使い、相手を安心させましょう。
拝啓
〇〇の候、〇〇様にはお健やかにお過ごしのことと存じます。
先般の入院中はご多忙のなかお見舞いに来てくださり、また心のこもったお品まで頂戴し、誠にありがとうございました。
〇〇様の温かいお励ましのおかげで気持ちも明るくなり、おかげさまで〇月〇日に無事退院することができました。
ご心配をおかけしましたこと、心よりお詫び申し上げます。
つきましては快気の内祝いとして心ばかりの品をお送りいたしましたので、ご笑納いただければ幸いです。
今後は健康管理にいっそう気をつけ、皆様のお心遣いにお応えできるよう努めてまいります。
まずは書中にて御礼申し上げます。
敬具
令和〇年〇月〇日
〇〇〇〇
〇〇〇〇様
旅行のお土産・差し入れのお礼状(1例)
旅行のお土産や差し入れは、改まったお礼状でなくハガキや手短な手紙でも十分です。相手の旅の話題に触れつつ、感謝を伝えると会話が広がります。
前略
〇〇様、先日は素敵なお土産をありがとうございました。
〇〇旅行の楽しいお話を伺いながらいただきましたところ、味も格別でした。
なかなか自分では出会えないお品で、家族にも好評でした。
お土産を選んでくださったお心遣いに、心より感謝しております。
また次にお会いできる日を楽しみにしております。
どうぞお体に気をつけてお過ごしください。
草々
令和〇年〇月〇日
〇〇〇〇
香典・弔問のお礼状(1例)
葬儀後の香典返しに添えるお礼状は、忌明け(四十九日法要後)に送るのが一般的です。重ね言葉や忌み言葉を避け、感謝の気持ちと無事に法要を終えた報告を、簡潔に伝えます。
謹啓
先般 亡父〇〇〇〇 永眠の際は ご多用のところご丁重なるご厚情を賜り 誠にありがとうございました
お陰をもちまして〇月〇日に四十九日の法要を滞りなく相営みました
つきましては偲び草のしるしまでに心ばかりの品をお届けいたしますので 何卒お納めくださいますようお願い申し上げます
本来であれば拝趨の上御礼申し上げるべきところ 略儀ながら書中をもちまして御礼申し上げます
謹白
令和〇年〇月〇日
〇〇〇〇
〇〇〇〇様
弔事のお礼状は句読点を打たない慣例があります(流れを止めず、滞りなく続くように)。本文で改行を使い、句点や読点は省くのが伝統的なスタイルです。
ハガキで送る場合のマナーと文例(1例)
ハガキは「略式」の書状です。気軽さがある反面、改まった相手や弔事には不向きとされます。親戚・友人・近しい目上の方への略式お礼状として使うのが一般的です。
- 封書よりくだけた印象になるため、改まった御礼や弔事は避ける
- 「お葉書にて失礼します」と一言添えると丁寧
- 縦書きハガキの場合、宛名面は住所・名前を中央寄りに大きく書く
- 文面は時候の挨拶・お礼・結びの3ブロックに簡潔にまとめる
拝啓
〇〇の候、〇〇様にはお元気でお過ごしのことと存じます。
このたびは美味しい〇〇をお贈りくださり、誠にありがとうございました。
家族みなで賑やかに頂戴し、たいへん喜んでおります。
お心遣いに重ねて御礼申し上げます。
季節の変わり目です。どうぞお体ご自愛ください。
お葉書にて失礼いたします。
敬具
令和〇年〇月〇日
〇〇〇〇
横書きで送ってよい場合と文例(1例)
横書きの便箋は、本来は事務的な印象を与えるため、目上の方には縦書きが基本です。ただし親しい友人・同年代の親戚・気心の知れた間柄では、横書きでも失礼にあたりません。
- 縦書きが安全 — 親戚・恩師・年配の方・改まった相手
- 横書きでも可 — 友人・同年代の知人・親しい間柄
- 横書きはレターセットの色柄も比較的自由に選べる
- 文体は丁寧語を保ちつつ、語り口をやわらかくしてOK
〇〇さん
こんにちは。お変わりなくお過ごしですか。
このたびは素敵なお品を贈ってくれて、本当にありがとうございました。
さっそく家族でいただきましたが、想像以上に美味しくて、子どもたちも大喜びでした。
いつも気にかけてくれて、心から感謝しています。
まだまだ寒い日が続きますので、〇〇さんもどうぞ体に気をつけて過ごしてくださいね。
また近いうちにお会いできるのを楽しみにしています。
令和〇年〇月〇日
〇〇〇〇
お礼状を送るのが遅れたときの書き出し例
1週間以上経ってからお礼状を出す場合は、いきなり通常の挨拶に入るのではなく、書き出しでお詫びを一言添えます。言い訳にならないよう、長く書きすぎないのがコツです。
拝啓
〇〇の候、〇〇様にはお健やかにお過ごしのことと存じます。
先日はご丁寧に〇〇をお贈りいただき、誠にありがとうございました。
本来であればすぐにお礼を申し上げるべきところ、ご連絡が遅くなりましたこと、心よりお詫び申し上げます。
お品はさっそく家族で頂戴し、たいへん喜んでおります。
いつもお心にかけてくださり、本当にありがとうございます。
季節柄どうぞご自愛のほどお祈り申し上げます。
まずは略儀ながら書中にて御礼まで申し上げます。
敬具
令和〇年〇月〇日
〇〇〇〇
〇〇〇〇様
月別 時候の挨拶 早見表(個人宛・やわらかめ)
個人宛のお礼状では、ビジネス文書よりやわらかい和語調の時候の挨拶がよく使われます。月ごとに使いやすい表現をまとめました。
- 1月 — 新春の候/松の内も過ぎ/寒さ厳しき折
- 2月 — 立春の候/余寒なお厳しい折/梅のつぼみもほころぶ頃
- 3月 — 早春の候/日ごとに春めいてまいりました/桃の節句も過ぎ
- 4月 — 陽春の候/桜花爛漫の季節/春たけなわのこの頃
- 5月 — 新緑の候/青葉若葉のすがすがしい季節/薫風の心地よい頃
- 6月 — 入梅の候/梅雨の晴れ間に/紫陽花の美しい季節
- 7月 — 盛夏の候/暑さ厳しき折/蝉の声がにぎやかな季節
- 8月 — 残暑の候/立秋とは名ばかりの暑さ/晩夏の候
- 9月 — 初秋の候/秋風が心地よい季節/朝夕涼しさが増し
- 10月 — 秋涼の候/紅葉が美しい季節/菊花薫る頃
- 11月 — 晩秋の候/落ち葉舞う季節/朝晩の冷え込みが厳しい折
- 12月 — 師走の候/年の瀬も押し迫り/本格的な冬を迎え
より詳しい月別の時候の挨拶(漢語調・和語調・上中下旬別、月ごとの全文テンプレート)は、以下の関連記事をご覧ください。
共通知識
時候の挨拶(季節の挨拶)の書き方|月別一覧・ビジネス例文・使い方完全ガイド
個人宛お礼状でよくあるNG表現
- 「とりあえずお礼まで」は丁寧さに欠ける。「まずは略儀ながら書中にて御礼申し上げます」と書くのが大人の表現
- 「ご丁重なるお品」は二重敬語気味。「結構なお品」「ご丁重なるお心遣い」と分けて使う
- 「お祝い品をいただきまして」より「結構なお祝いの品を頂戴し」のほうが品位がある
- 弔事で「重ね重ね」「たびたび」「再三」など重ね言葉は避ける
- 「死亡」「四苦八苦」など忌み言葉も使わない
- 結婚祝いのお礼で「別れる」「終わる」「切れる」「割れる」などは避ける
- 出産祝いのお礼で「流れる」「失う」「消える」など忌み言葉を避ける
迷ったら「自分の親が読んだら違和感がないか」を基準にすると、丁寧さの過不足が分かります。
個人宛お礼状をテンプレートで作る
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- 頂き物・贈り物のお礼状(縦書き便箋)— 一般的な贈答品全般に
- お歳暮お礼状(縦書き便箋)— 年末の贈り物のお礼に
- お中元お礼状(縦書き便箋)— 夏の贈り物のお礼に
- カジュアルお礼状(縦書き便箋)— 親しい友人・家族向けの短文
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