誓約書の日付はどの日を書く?位置・和暦と西暦・日付なし/遡りの効力

誓約書の日付はどの日を書く?位置・和暦と西暦・日付なし/遡りの効力

誓約書の日付は「署名した日」を書く

誓約書の日付欄に書くのは、実際に署名・押印した日(=作成日)です。誓約のきっかけになった出来事の日でも、効力を持たせたい日でもありません。書いた当日に署名まで済ませることが多いので、たいていは「記入した日=署名した日」が一致し、迷う余地はありません。

誓約書の日付は「署名した日」を書く
誓約書の日付は「署名した日」を書く

署名した日を書く理由は、誓約書の日付が「いつこの約束が成立したか」を示す証拠の起点になるからです。違反があったときに「誓約の前の行為か、後の行為か」を判断する基準になり、時効の計算にも関わります。

候補の日付書く?考え方
署名・押印した日(作成日)○ これを書く約束が成立した日を示す。原則はこれ
提出する日△ 指定があれば会社の書式などで「提出日を記入」と指定されたら従う。指定がなければ署名した日
出来事のあった日(違反行為・事故など)× 日付欄には書かない本文中に「2026年4月1日の件について」のように書く
効力を持たせたい日(過去・未来)× 日付欄では調整しない日付欄はそのまま、本文に効力発生日の一文を入れる(後述)
誓約書の日付欄に書く日付の考え方

入社誓約書や学校に出す誓約書など、相手が用意した書式には記入の案内が付いていることがあります。「入社日を記入」など書式側の指定があれば、その指定が最優先です。指定がなければ署名した日で問題ありません。

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日付を書く位置(署名欄の上か、右上か)

日付の位置に法律上の決まりはありませんが、書式は大きく2パターンです。最も一般的なのは、本文と「以上」の後・署名欄(住所・氏名)のすぐ上に置くパターンです。契約書と同じレイアウトで、署名とセットで「この日にこの内容を誓約した」ことを示せます。

  • 署名欄の直前:本文・誓約事項 →「以上」→ 日付 → 住所・氏名(印)の順に並べる
  • 表題の下の右上:ビジネス文書のレイアウト。宛先よりも上に置く
  • 両方に日付欄がある書式もある:その場合は必ず同じ日付を記入する

印刷済みの書式に手書きで日付を書き足す場合も、署名欄の真上(または書式の日付欄)に書けば問題ありません。空いているからといって余白の好きな場所に書くと、後から書き足したように見えるので避けましょう。

和暦・西暦はどちらでもよい(1通の中で統一)

日付は和暦(令和8年6月11日)でも西暦(2026年6月11日)でも法的な効力は同じです。相手からの指定がなければ書きやすいほうで構いません。ただし1通の誓約書の中で和暦と西暦を混在させないのが鉄則です。日付欄が西暦なのに本文中の日付が和暦、という書き方は読み手を混乱させ、見直しの跡がない書類に見えます。

  • ○ 2026年6月11日(西暦で統一)
  • ○ 令和8年6月11日(和暦で統一。令和8年=2026年)
  • × R8.6.11/'26.6.11 のような略記
  • × 日付欄は西暦、本文中の日付は和暦のような混在

相手が用意した書式に「令和 年 月 日」と元号が印字されていれば、それに合わせて和暦で記入します。同時に出す書類(送付状や添付の契約書類)があるなら、そちらとも表記をそろえると統一感が出ます。

日付がない誓約書は無効?(書き忘れた場合)

日付を書き忘れても、誓約書が無効になるわけではありません。約束ごとは当事者の意思表示(誓約書なら署名)によって成立し、日付は成立の要件ではないからです。これは契約書一般でも同じ扱いです。

ただし実務上の弱点は大きく、「いつ成立したのか」を証明する力がなくなります。問題の行為が誓約の前なのか後なのか、時効がいつから進むのか、といった争いで不利になります。書き忘れに気づいたら、相手に渡す前なら書き足せば済みます。すでに渡した後なら、相手に連絡したうえで追記するか作り直しましょう。黙って書き加えると、かえって改ざんを疑われます。

成立時期がとくに重要な誓約書は、公証役場で確定日付(1通700円)を付けてもらうと、「その日にこの書面が存在した」ことを公的に証明できます。内容の正しさを証明するものではなく、存在した日付だけの証明です。

日付の有無だけでなく、そもそも誓約書にどこまで法的な力があるのかは、次の記事で確認できます。

誓約書の法的効力|片方の署名だけで有効?無効になるケースと限界
誓約書・同意書

誓約書の法的効力|片方の署名だけで有効?無効になるケースと限界

誓約書は差出人だけが署名する書類ですが、約束としての拘束力と民事訴訟法228条4項による証拠力があります。無効・取消しになるケース、誓約書だけでは強制執行できない限界まで、書かせる側・書かされる側の両方の視点で解説します。

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日付を遡る(バックデート)・先付けのリスク

「約束自体は前からあったから」と、実際に署名した日より前の日付を書く「バックデート」は避けてください。トラブルになって成立時期が争われたとき、実態と違う日付は「後から作ったのではないか」「改ざんしたのではないか」という疑いを招き、証拠としての信用を自分から崩すことになります。また、日付を偽って税務署や裁判所、取引先などを欺いた場合、悪質なケースでは詐欺罪に問われたり、税務上の重いペナルティを受けたりするおそれがあります。

過去の時点から約束が続いていたことにしたい場合は、日付欄は実際の署名日のままにして、効力を遡らせる一文を本文に入れるのが正しい方法です。

効力を過去に遡らせる場合の一文(本文の末尾に追加)
なお、本誓約書の効力は、2026年4月1日に遡って生じるものとします。

逆に、まだ来ていない未来の日付を書く「先付け」も避けます。署名した時点ではその日が来ていないため、いざというとき「その日に作成した」と説明がつかない書類になってしまいます。将来のある日から義務を発生させたいときも、日付欄ではなく本文で効力発生日を定めます。

効力発生日を将来の日にする場合の一文
なお、本誓約書の効力は、2026年7月1日から生じるものとします。

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日付を間違えたときの訂正方法

日付を書き間違えたとき、修正液・修正テープは使えません。誰でも跡を残さず書き換えられる直し方は、正式な書類では認められないからです。直すなら次の手順です。

  1. 誤った日付に定規で二重線を引く
  2. 二重線にかかる位置に、署名欄と同じ印鑑で訂正印を押す
  3. 二重線の近く(上または横)に正しい日付を書く
誓約書の日付を間違えたときの訂正方法
誓約書の日付を間違えたときの訂正方法

まだ提出していない段階なら、訂正するより新しい用紙に書き直すほうがきれいです。訂正箇所のある書類は、受け取る側の心証も良くありません。訂正印に使う印鑑の選び方や押し方のルールは、次の記事で詳しく説明しています。

誓約書の印鑑はどれを使う?シャチハタNGの理由・実印が要る場面・押す位置
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誓約書の印鑑はどれを使う?シャチハタNGの理由・実印が要る場面・押す位置

誓約書の印鑑は朱肉を使う認印が基本で、シャチハタは避けます。押印なしでも自筆の署名があれば足りる法的根拠(民訴法228条4項)、実印と印鑑証明書が望ましい場面、ハンコを押す位置、訂正印・捨印・割印・契印の違い、拇印の効力まで解説します。

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書いた日と提出日がずれるときは

署名した日と相手に渡す日が数日ずれるのはよくあることで、それ自体は問題ありません。日付は署名した日のままでよく、提出日に合わせて書き直す必要はありません。誓約書は署名した時点で、差し入れる側の意思表示として完成しているからです。

注意したいのは2つだけです。まだ署名していないのに提出予定日を先回りして書かないこと(先付けと同じ問題が起きます)。そして日付を空欄のまま相手に渡さないこと。空欄で渡すと、受け取った側が都合のよい日付を書き込めてしまいます。基本的には事前に記入した日付のままで問題ありませんが、提出まで何週間も間が空いて不自然になるのが気になる場合は、提出の直前にその日の日付を入れて署名するとよいでしょう。

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