誓約書は手書きでも有効?書き方とそのまま写せる例文

結論:手書きの誓約書は有効。署名は必ず自筆で
パソコンもプリンタも手元にない、相手が目の前にいる今のうちに書かせたい——そんな場面でも心配はいりません。誓約書は手書きでもパソコン作成でも、法的効力は同じです。法律上の書式の決まりはなく、コピー用紙や便箋に手書きしたものでも、必要な項目(表題・宛名・誓約する内容・日付・住所・署名・押印)が揃っていれば有効に成立します。

公的な裏付けもあります。法務省などが公表している「押印についてのQ&A」では、契約は当事者の意思の合致で成立し、書面の作成や押印は(特別な定めがある場合を除き)必須の要件ではないと整理されています。形式ではなく、本人が内容を理解して約束したかどうかが本体です。
むしろ証拠の面では手書きに分があります。全文を本人が手書きすれば、筆跡そのものが「本人が書いた」ことの証拠になり、後から「書いた覚えがない」「読まずに署名した」という言い逃れがほぼできなくなります。1点だけ譲れないのが署名です。本人の署名または押印がある文書は真正に成立したものと推定される(民事訴訟法228条4項)ため、本文を誰が用意したとしても、署名だけは必ず本人の自筆でもらってください。
その場で書かせるときは、書かせ方にも注意してください。怒鳴って署名を迫る、「書くまで帰さない」と閉じ込めるなど、脅して書かせた誓約書は、強迫(民法96条)を理由に後から取り消され、効力を失うおそれがあります。書かせた側が強要罪・脅迫罪に問われるリスクもあります。内容を本人に確認させ、納得したうえで書いてもらってください。
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用紙・ペン・縦書き横書きのルール
用紙に決まりはありません。白無地のA4コピー用紙が最も無難で、便箋・レポート用紙でも問題ありません。ノートの切れ端でも無効にはなりませんが、後で証拠としてコピーやスキャンをすることを考えると、きちんとした1枚の紙に書くのがおすすめです。
筆記具は黒のボールペンか万年筆を使います。鉛筆・シャープペンシル・こすると消えるボールペン(フリクションなど)はNGです。後から書き換えや消去ができる筆記具で書かれた文書は、改ざんを疑われて証拠としての信頼性が大きく下がります。
縦書き・横書きはどちらでも有効ですが、現在は横書きが一般的です。書く順番は上から、①表題(誓約書)②宛名(○○ ○○ 殿)③本文(誓約する内容)④日付 ⑤誓約する本人の住所・署名・押印、の順です。
印鑑は認印で構いませんが、シャチハタ(インク内蔵のゴム印)は避けてください。その場に印鑑がなければ、自筆の署名だけでも文書の成立は推定されます(民事訴訟法228条4項は「署名又は押印」)。朱肉があれば拇印を添えるとより確実です。
そのまま写せる例文(汎用・個人間・提出用)
スマホでこのページを開いたまま、見ながら写せる例文です。○○を実際の内容に置き換えてください。取り違えやすいのは名前の位置で、冒頭の宛名は約束してもらう側、末尾の氏名は約束する本人の名前です。年は西暦でも和暦(令和○年)でも有効なので、書きやすいほうに統一してください。日付は、出来事のあった日ではなく、誓約書を作成した(署名した)当日の日付を記入します。
収入印紙は、上の例文のように行為の約束や謝罪を内容とする誓約書であれば不要です。違反したときは損害を賠償する、という一文があっても変わりません。ただし、借金の返済など金銭の支払いの約束が中心の内容になると、表題が「誓約書」でも記載内容の実質で判断され、金銭消費貸借契約書などの課税文書として金額に応じた収入印紙が必要になることがあります。
配偶者や浮気相手に書かせる誓約書は、不貞の事実の特定や求償権の放棄など浮気のケース固有の条項が必要です。写すだけで使える全文例文は次の記事にあります。

浮気の誓約書は手書きで有効|そのまま写せる例文全文と書かせ方の手順
浮気・不倫の誓約書は手書きでも法的効力は変わらず、全文を自筆させればむしろ証拠価値が高まります。その場で写すだけで使える全文例文(配偶者向けフル版・最低限版・浮気相手向け簡易版)と、書かせ方の5ステップ、強要にならないための注意点。
記事を読む騒音・SNSでの誹謗中傷・共同生活のルールなど、個人間トラブルのシーン別の文面はこちらに揃えています。

個人間の誓約書の書き方と効力|そのまま使える例文と無効になるケース
友人・知人・隣人など個人間で交わす誓約書も法的に有効です。書き方の基本7項目と個人間ならではの注意点、騒音・SNS誹謗中傷・共同生活ルールのそのまま使える例文、無効になるケース、守られないときの対処までまとめました。
記事を読む書き損じ・訂正のルール
手書きで避けられないのが書き損じです。訂正するときは、誤った箇所に二重線を引き、近くに正しい字を書いて、署名に使うのと同じ印鑑で訂正印を押します。修正テープ・修正液・塗りつぶしは、誰がいつ直したのか分からなくなるため使ってはいけません。
ただし、日付・氏名・金額などの核心部分を間違えたら、訂正せず新しい用紙に書き直すのが安全です。核心部分に訂正跡があると、後から「書き換えられたのではないか」と争われる火種になります。
用紙が2枚以上にまたがったときは、ホチキスで留めたうえで、ページの境目に両ページへまたがる押印(契印)をしてもらうと、後からページを差し替えられる心配がなくなります。
本文は印刷、署名だけ自筆でもいい
全文の手書きは確実ですが、長い文面を書かせるのは時間がかかり、相手が途中で渋ることもあります。その場合は、本文は印刷して、日付・住所・氏名だけ本人に自筆させるハイブリッド方式で十分です。署名が自筆なら、文書の成立の推定はきちんと働きます。
印刷する本文は、TEMPLEXの誓約書テンプレートで作れます。宛名・誓約事項・誓約する人の欄を入力するだけで、登録不要・無料でA4のPDFをダウンロードでき、印刷して署名欄だけ自筆してもらえば、整った体裁の誓約書がすぐ用意できます。
文面の組み立てから迷いたくない場合は、最小構成の3要素だけで作る方法もあります。

誓約書の書き方は3つの要素で簡単|最小構成のシンプル例文
誓約書の書き方は「誰が誰に・何を守る・破ったらどうする」の3要素に日付と自筆署名を添えるだけで簡単です。10行以内で書けるシンプルな例文3本と、簡単に済ませる場合でも外せない注意点3つをまとめました。
記事を読む将来の約束ではなく、相手に過去の事実を認めさせる「念書」を手書きさせる場合の作法は、次の記事で確認できます。

念書は手書きでいい?用紙・ペン・訂正のルールとそのまま写せる例文
念書は手書きでも法的効力があります。用紙はコピー用紙でよいか、ボールペン以外で書いてよいか、縦書き・横書き、書き損じの訂正方法、原本とコピーの保管まで。今すぐその場で書くための作法と、そのまま写せる例文つき。
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コラム著者・編集者
TEMPLEX編集チーム
TEMPLEX編集チームは、ビジネス文書の作成・管理に精通した実務経験者と技術ライターで構成されています。送付状・請求書・見積書をはじめとする各種ビジネス書類のフォーマットや書き方のノウハウを、わかりやすく丁寧にお届けします。「Office不要で誰でもすぐ使える」をコンセプトに、忙しいビジネスパーソンの書類作成をサポートします。







