浮気の誓約書は手書きで有効|そのまま写せる例文全文と書かせ方の手順

手書きの誓約書でも効力は変わらない
結論から言うと、誓約書は手書きでもパソコン作成でも法的効力は同じです。法律上の書式の決まりはなく、コピー用紙や便箋に書いたものでも、本人が内容を理解して署名・押印していれば有効に成立します。
むしろ証拠の面では手書きに分があります。全文を本人に自筆させれば、筆跡そのものが「本人が書いた」ことの証拠になり、後から「署名した覚えはない」「内容を読んでいない」という言い逃れがほぼできなくなります。本人の署名または押印がある文書は、真正に成立したものと推定される(民事訴訟法228条4項)というルールも味方になります。
- 用紙:A4のコピー用紙や便箋で十分。サイズや色の決まりはない
- 筆記具:黒のボールペンか万年筆。鉛筆・こすると消えるペンは改ざんできるためNG
- 印鑑:認印で可。シャチハタ(インク内蔵のゴム印)は避ける
- 収入印紙:不要。違約金や慰謝料の支払いを約束する誓約書は、印紙税の対象になる20種類の課税文書のどれにも当たらない
仮に印紙が必要な文書だったとしても、貼り忘れで文書の効力が失われることはありません(税金の問題にとどまります)。印紙の心配よりも、その場で署名させることを優先してください。
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写すだけで使える全文(配偶者向けフル版)
配偶者に書かせる場合の基本形です。○○の部分(氏名・日付・金額)を実際の内容に置き換えたうえで、最初の1字から署名まで、全文を本人に書かせてください。手元のスマホでこの例文を見せながら写させれば、その場で完成します。

1の事実の自認は、「いつから・誰と」を必ず特定させてください。「不適切な関係」のようなぼかした表現に書き換えられそうになっても応じないこと。ここが曖昧だと証拠としての価値が大きく下がります。
2の接触禁止は、△△氏が配偶者と同じ職場の場合、業務上の連絡まで完全に絶つのは現実的でなく、守れない誓約は形骸化しがちです。「ただし、業務上必要不可欠な連絡を除く」と一文書き加えると、現実に守れて違反の認定でも争いになりにくい内容になります。あわせて「業務上の接触があったときは速やかに報告する」旨を添えさせると、なし崩しの再接近を防げます。
4の違約金は、相手が現実に支払える範囲の金額で設定してください。「違反したら1億円」のような法外な金額は、公序良俗(民法90条)に反して無効・減額と判断されるおそれがあり、いざ請求する場面でかえって弱点になります。目安は、裁判で認められる不貞慰謝料の相場(離婚しない場合で50万〜100万円程度、離婚に至った場合でも300万円程度まで)と釣り合う水準です。
最低限版(短くても成立する3点)
長文を書かせる時間や余裕がない場面でも、「不貞の事実」「関係の解消と接触禁止」「破った場合の取り決め」の3点が入っていれば、誓約書として十分に機能します。数分で書ける分量です。
浮気相手に書かせる簡易版
浮気相手と直接会って一筆書かせる場面の簡易版です。配偶者向けとの違いとして、5の「求償権の放棄」を必ず入れてください。これがないと、後で浮気相手に慰謝料を請求して支払わせても、相手がその一部を配偶者に請求し返す余地が残ります。
求償権の意味や、慰謝料・清算条項まで含めた本格的な文面は、次の記事で詳しく扱っています。

不倫相手に書かせる誓約書|求償権の放棄・接触禁止・口外禁止の条項と例文
配偶者の不倫相手(第三者)に書かせる誓約書の作り方。接触禁止・口外禁止・違約金に加え、入れ忘れると慰謝料が実質目減りする「求償権の放棄」条項の意味と書き方を、そのまま使える全文例文2パターンつきでまとめました。
記事を読む書かせ方の手順(5ステップ)
手書きの誓約書は「どう書かせたか」が後から効力を左右します。守るべき軸は1つで、本人が内容を理解し、自由な意思で書いたという形を崩さないことです。
- 冷静に話せるタイミングを選ぶ:発覚直後の感情のぶつかり合いの中で書かせると、後から「強要された」と争われる火種になる。深夜の長時間の追及の末に書かせるのは避ける。
- 内容を先に口頭で合意する:何を約束するかを話し合いで固めてから書面化に移る。例文を見せて「この内容でよいか」を本人に確認させる。
- 全文を本人に自筆させる:印字した文面への署名だけでも有効だが、全文自筆なら筆跡が残り、本人が書いたこと自体を争えなくなる。
- 日付・住所・氏名を自署させ、押印させる:日付は実際に署名した日を書かせ、空欄のままにしない。年は例文のような西暦でも和暦(令和○年)でも有効だが、どちらかに統一して正確に書かせる。印鑑は認印でよいが、シャチハタは避ける。
- 原本は書かせた側が保管する:本人にはコピーを渡す。スマホで撮影してバックアップも残しておく。
その場に印鑑がなければ、親指などの指先に朱肉を付けて押す拇印(指印)で代用できます。朱肉もなければ、自筆の署名だけでも誓約書は有効です。真正に成立したものと推定されるのは「署名又は押印」があるときなので、署名だけでも推定は働きます。ただし指紋は本人にしか残せない強い証拠になるため、できれば署名に拇印まで添えさせるのが確実です。
便箋などで用紙が2枚以上にまたがったときは、ホッチキスで留めたうえで、ページの境目に両ページへまたがる印(契印)を押させてください(割印と呼ばれることもあります)。後から一部だけ差し替えられるのを防げます。印鑑がない場合は、ここも拇印で構いません。
書き損じは修正テープを使わず、二重線を引いて書いた本人の訂正印を押すのが原則です。大きく書き損じた場合は、最初から書き直させたほうが確実です。
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書かせるときのNG(無効・犯罪になるライン)
内容が完璧でも、書かせ方を誤ると誓約書は逆効果になります。脅して書かせた誓約書は、強迫を理由に取り消すことができ(民法96条)、証拠としての価値も大きく損なわれます。
- 「書くまで帰さない」と長時間拘束する:義務のないことを無理に行わせる行為は、強要罪(刑法223条・3年以下の拘禁刑)が成立するおそれがある。
- 「職場や家族にばらす」と告げて書かせる:害悪の告知として脅迫罪(刑法222条)に当たるおそれがある。
- 暴力・大声での威圧:誓約書の効力以前に刑事事件に発展し、被害者と加害者の立場が逆転しかねない。
やりとりは相手に録音されている前提で、終始冷静に進めてください。こちらも録音しておくと、「自由な意思で書いた」ことの裏付けになり、自分の身を守る材料にもなります。
清書はTEMPLEXのテンプレートでも作れる
全文の手書きにこだわらない場合は、TEMPLEXの誓約書テンプレートで文面を清書する方法もあります。フォームに入力するだけで登録不要・無料でPDFをダウンロードでき、印刷した書面の署名欄だけ本人に自筆させれば、署名・押印のある書面として効力に問題はありません。
「その場では手書きの最低限版、後日あらためて清書版を取り交わす」という二段構えも、確実さと記録の読みやすさを両立できる現実的なやり方です。
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コラム著者・編集者
TEMPLEX編集チーム
TEMPLEX編集チームは、ビジネス文書の作成・管理に精通した実務経験者と技術ライターで構成されています。送付状・請求書・見積書をはじめとする各種ビジネス書類のフォーマットや書き方のノウハウを、わかりやすく丁寧にお届けします。「Office不要で誰でもすぐ使える」をコンセプトに、忙しいビジネスパーソンの書類作成をサポートします。







