督促状とは?書き方と例文|初回・再督促・最終予告の文面をそのまま使える

督促状とは?書き方と例文|初回・再督促・最終予告の文面をそのまま使える

督促状とは?意味と段階の位置づけ

督促状とは、支払期日を過ぎても入金されない代金について、改めて支払いを正式に求める書面です。「いつまでに、いくらを、どう払うか」を文書で明確に示し、相手に支払いの義務を意識させると同時に、後で「催促した事実」を残す役割があります。

未払いへの対応は、いきなり強く出るのではなく段階を踏むのが基本です。一般には、穏やかに促す「催促状」→ 正式に強く求める「督促状」→ 法的効果を伴う「催告書」の順で重くなります。督促状は、催促しても動かない相手に、関係悪化も覚悟して正式に支払いを迫る段階に位置づけられます。

それぞれの言葉の意味や使い分けの詳細は、以下の記事で整理しています。

督促・催促・催告の違い|催促状・督促状・催告書の使い分け早わかり
督促状・催促状・催告書

督促・催促・催告の違い|催促状・督促状・催告書の使い分け早わかり

督促と催促と催告の違いを比較表で即答。催促=穏便に促す、督促=正式に強く求める、催告=法的効果を伴う最終警告という温度差を、催促状・督促状・催告書という3つの書類の違いと、どの段階でどれを送るかのフローまで整理しました。

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督促状に書く記載項目

督促状に法律で定められた様式はありませんが、「どの請求が・いくら・いつまでに未払いか」が一目で分かることが必須です。相手がすぐ照合できないと、対応を先送りされてしまいます。最低限、次の項目を入れます。

  • 発行日(督促状を出した日付)
  • 宛先(会社名+御中、担当部署・担当者名)
  • 差出人(自社名・住所・担当者名・電話番号・押印)
  • 表題(「督促状」「お支払いのお願い」など)
  • 未払いの内容(請求書番号・取引内容・請求金額)
  • 当初の支払期日と、今回設定する新たな支払期限
  • 振込先口座
  • 支払いがない場合の対応(次の段階の予告)
督促状に書く記載項目
督促状に書く記載項目

新たな支払期限は必ず日付で区切ります。「至急」「速やかに」だけでは先延ばしされやすく、後で内容証明や法的手段に進むときの「いつまでに催告したか」という事実も残りません。「○月○日までにお支払いください」と具体的な日付を入れてください。

督促状の書き方の手順

督促状を出す前に、まず自社側に行き違いがないかを確認します。請求書が相手に届いているか、すでに入金済みなのに自社の消込が漏れていないか、伝えた振込先が正しいか――この3点を確かめてから督促に入ると、無用なトラブルを避けられます。

文面は、督促の回数が増えるほどトーンを一段ずつ強めるのが原則です。初回は「行き違いかもしれませんが」という確認寄りの表現にとどめ、再督促では期限を区切って明確に求め、最終段階で初めて「法的手段に移行する」旨を予告します。最初から法的措置をちらつかせると、単なる処理漏れだった場合に取引関係を壊しかねません。

送るタイミングは法律で決まっておらず、実務上の目安です。一般的には、初回の督促は支払期日から数日〜1週間後、再督促は初回で設定した期限を過ぎてから1〜2週間後が目安とされます。早すぎると行き違いを疑われ、遅すぎると回収が後手に回るため、自社の締め日や相手との関係を見て調整してください。

なお、督促状本体は感情を交えず事実を淡々と述べるのが基本です。メールや電話を併用する場面のクッション言葉や言い回しは別記事にまとめているので、督促メールの文面が必要な場合は以下を参照してください。

催促メールの書き方と例文|社内・社外のやんわりした催促テンプレート
メール文例

催促メールの書き方と例文|社内・社外のやんわりした催促テンプレート

ビジネスの催促メールを社内・社外別に例文付きで紹介。やんわり催促する書き方、段階別のテンプレート、送るタイミングの目安も解説します。

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【初回督促】督促状の例文

初回の督促状は、「行き違いの可能性」に触れた穏やかなトーンにします。単なる振込忘れや処理遅れであることも多いため、この段階で相手を責める必要はありません。請求番号・金額・期日を明記し、すぐ照合できるようにします。

初回の督促状
令和○年○月○日 ○○株式会社 ご担当者様 株式会社○○ 〒000-0000 東京都○○区○○1-2-3 担当 △△ TEL 00-0000-0000(印) 督促状 拝啓 平素は格別のお引き立てを賜り、厚く御礼申し上げます。 さて、下記ご請求分につきまして、お支払期限を過ぎておりますが、本日現在ご入金の確認が取れておりません。 つきましては、ご多用のところ恐縮ですが、下記の期限までにお支払いくださいますようお願い申し上げます。 なお、本状と行き違いでお振込み済みの場合は、何卒ご容赦くださいませ。 敬具 記 1.請求書番号 No.○○○ 2.取引内容  ○○○○ 3.請求金額  金○○○,○○○円(税込) 4.当初支払期限 令和○年○月○日 5.今回のお支払期限 令和○年○月○日 6.お振込先 ○○銀行○○支店 普通 0000000 以上
初回の督促状の例
初回の督促状の例

【再督促】2回目以降の督促状の例文

初回で反応がない場合の再督促は、期限を明確に区切り、督促が複数回に及んでいる事実を示します。トーンは一段強め、「ご連絡もいただけておりません」と経緯を残すことで、次の段階への布石にします。

再督促の督促状
令和○年○月○日 ○○株式会社 ご担当者様 株式会社○○ 〒000-0000 東京都○○区○○1-2-3 担当 △△ TEL 00-0000-0000(印) 督促状(再送) 拝啓 時下ますますご清栄のこととお喜び申し上げます。 さて、下記ご請求分につきましては、先般○月○日付で督促状をお送りいたしましたが、本日現在お支払い・ご連絡ともにいただけておりません。 つきましては、下記の期限までに必ずお支払いくださいますようお願い申し上げます。お支払いが難しいご事情がある場合は、お支払い予定について速やかにご連絡くださいますようお願いいたします。 敬具 記 1.請求書番号 No.○○○ 2.請求金額  金○○○,○○○円(税込) 3.当初支払期限 令和○年○月○日(○日超過) 4.今回のお支払期限 令和○年○月○日 5.お振込先 ○○銀行○○支店 普通 0000000 以上

【最終予告】法的手段を予告する督促状の例文

再督促にも応じない場合の最終段階では、「期限までに支払いがなければ法的手段を取る」と予告します。ここから先は会社としての判断が必要になるため、実際に動く意思があるときだけ書くのが鉄則です。やる気がないのに「法的措置」と書くと、後で動けなかったときに単なる脅し文句になってしまいます。

最終予告つきの督促状
令和○年○月○日 ○○株式会社 代表取締役 ○○様 株式会社○○ 〒000-0000 東京都○○区○○1-2-3 代表取締役 △△ TEL 00-0000-0000(印) 督促状(最終のご通知) 拝啓 貴社ますますご清栄のこととお喜び申し上げます。 さて、下記ご請求分につきましては、これまで再三にわたりお支払いをお願いしてまいりましたが、本日現在お支払い・ご回答ともにいただけておりません。 つきましては、誠に遺憾ながら、下記の期限までにお支払いの確認が取れない場合は、内容証明郵便による催告のうえ、支払督促・訴訟等の法的手段を取らせていただく所存です。あわせて、遅延損害金についてもご請求申し上げる場合がございます。 事態を穏便に解決するため、至急ご対応くださいますようお願い申し上げます。 敬具 記 1.請求書番号 No.○○○ 2.請求金額  金○○○,○○○円(税込) 3.当初支払期限 令和○年○月○日(○日超過) 4.今回のお支払期限 令和○年○月○日 5.お振込先 ○○銀行○○支店 普通 0000000 以上

最終予告は内容証明郵便で送るのが効果的です。「送った事実」と「相手に届いた日」を客観的に残せるうえ、後述の時効の完成猶予という効果も得られます。

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遅延損害金は請求できる|法定利率は年3%

支払いが期日に遅れた場合、未払い額に加えて遅延損害金を請求できます。これは「払うべき日に払わなかったこと」への損害賠償で、相手の同意がなくても法律上当然に発生します。督促状に「遅延損害金が発生している」と一言添えると、支払いを促す圧力にもなります。

利率は、契約や請求書で取り決めた率(約定利率)があればその率、なければ法定利率の年3%が適用されます(民法404条)。法定利率は2020年4月の民法改正で年5%固定から変動制に変わり、3年ごとに見直される仕組みになりました。2026年4月以降の現在も年3%で据え置かれています

遅延損害金は「期日の翌日」から発生します。計算式は〈未払金額 × 利率 ÷ 365 × 遅延日数〉です。あらかじめ取引基本契約や請求書の備考欄で「年14.6%」などと約定しておけば、督促時のプレッシャーが一段強まります。

督促状の送り方|普通郵便と内容証明の使い分け

督促状の送り方は、段階によって使い分けます。初回・再督促は普通郵便、最終段階は内容証明郵便が基本です。普通郵便は手軽ですが、相手に「届いていない」と言われると証明できません。法的手段を見据える段階では、証拠力のある内容証明に切り替えます。

封筒の表に「督促状(在中)」とは書かないのが穏当です。表書きで督促と分かると相手の面子をつぶし、開封前に第三者へ内容が知られる懸念もあります。初回など関係を保ちたい段階では、表書きは差出人と宛名のみの無地にするか、必要なら「親展」と添える程度にとどめるのが無難です。最終段階で内容証明にする場合は、書留扱いとなり受領印が残るためこの限りではありません。

内容証明郵便とは、「いつ・誰が・誰に・どんな内容の文書を送ったか」を郵便局が証明してくれる郵便です(日本郵便)。配達証明を付ければ、督促した事実と到達日を客観的に残せます。文面そのものに強制力はありませんが、後で裁判になったときの証拠になり、相手の本気度も変えます。

もうひとつの効果が時効の完成猶予です。内容証明で催告すると、その時から6か月間は時効が完成しません(民法150条)。ただし猶予されるのは1回・6か月だけで、同じ催告を繰り返しても延長されません。猶予期間中に支払督促や訴訟へ進む必要があります。

最終予告を内容証明で送るときは、文書の様式に字数・行数の決まりがある点に注意します。紙の内容証明は縦書きなら1行20字以内・1枚26行以内といった制限があり(横書きはこのほかに「1行13字以内・1枚40行以内」などの組み合わせも可)、督促状の文面をこの枠に収まるよう改行・字詰めを整える必要があります(日本郵便)。パソコンで作成して郵送できる電子内容証明(e内容証明)なら字数・行数の制限が緩く、レイアウト調整の手間を減らせます。

TEMPLEX では、内容証明郵便の様式に沿った文書も作成できます。書き方の詳細や作成は内容証明テンプレートをご利用ください。

代金は5年で時効|放置は禁物

督促で最も注意すべきが消滅時効です。売掛金などの代金債権は、原則として支払期日から5年で時効になります(民法166条1項。権利を行使できることを知った時から5年)。この期間を過ぎて相手に時効を主張(援用)されると、正当な請求でも回収できなくなります。

以前は「飲食代1年」「商品代金2年」などの職業別の短期消滅時効がありましたが、2020年4月の民法改正で廃止され、原則5年に統一されました。古い知識のまま放置しないよう注意してください。なお、督促状を普通郵便で送るだけでは時効は止まりません。確実に止めるには、内容証明による催告や、支払督促・訴訟といった裁判上の請求が必要です。

それでも払われないときの次の一手

督促状を重ねても支払いがない場合は、内容証明郵便による「催告書」を経て、裁判所を通じた回収に進みます。代表的なのが支払督促と少額訴訟で、どちらも弁護士に依頼せず自分で申し立てられる比較的手軽な制度です。

ただし、相手に差し押さえる財産がなければ判決を得ても回収できないため、金額や相手の状況を見て「自力で進める/弁護士に依頼する/損切りする」を判断します。支払督促・少額訴訟・遅延損害金・時効の止め方を含む回収全体の流れは、以下で詳しく解説しています。

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また、督促状の前段で穏やかに促したい場合や、法的効果を狙って催告書を出す場合は、それぞれ専用の書き方があります。

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TEMPLEXの督促状テンプレート
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コラム著者・編集者

TEMPLEX編集チーム

TEMPLEX編集チームは、ビジネス文書の作成・管理に精通した実務経験者と技術ライターで構成されています。送付状・請求書・見積書をはじめとする各種ビジネス書類のフォーマットや書き方のノウハウを、わかりやすく丁寧にお届けします。「Office不要で誰でもすぐ使える」をコンセプトに、忙しいビジネスパーソンの書類作成をサポートします。

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