5万円以上でも収入印紙が不要な場合とは?貼らなくていいケースを解説

5万円以上でも収入印紙が不要な7つのケース
領収書の印紙税は「5万円以上で必要」が原則(印紙税法別表第一 第17号文書 非課税物件欄)だが、以下のいずれかに該当すれば5万円以上でも印紙は不要。
① クレジットカード決済の領収書
クレジットカード払いは「信用取引」であり、金銭の受領には該当しない。領収書に「クレジットカード利用」と明記すれば非課税(国税庁質疑応答事例)。記載がないと課税文書として扱われるため注意。
Suica等の電子マネーやPayPay等のQRコード決済は、クレジットカードとは異なり「金銭の受領」と同等とみなされるケースがある。紙の領収書を発行する場合は印紙が必要になる可能性があるため、電子決済とクレジットカードを同列に扱わないよう注意。
領収書
クレジットカード払い・現金払いで領収書の印紙は変わる?支払い方法別ガイド
② 個人間の取引(営業に関しない受取書)
フリマでの不用品売却やマイホームの売却代金など、営業に関しない個人の受取書は非課税(印紙税法別表第一 第17号文書 非課税物件欄2)。ただし個人事業主が事業として発行する領収書は「営業」に該当。
領収書
個人の領収書に収入印紙は不要?「営業に関しない」の判断基準
③ 電子的に発行した領収書(PDF・メール)
PDFやメールで送付する領収書は、紙の課税文書を「作成」していない。金額にかかわらず印紙税は非課税。ただしPDFを印刷して手渡しすると課税対象になる。
④ 公益法人やNPO法人が発行する領収書
公益社団法人・公益財団法人・NPO法人・社会福祉法人・学校法人・宗教法人などは、利益の分配を目的としない法人のため、発行する受取書は「営業に関しない受取書」として非課税。なお、印紙税法別表第二に列挙されている国・地方公共団体・独立行政法人等が作成する文書も非課税となる。
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印紙税が非課税の団体一覧|NPO・公益法人は印紙不要?
⑤ 銀行振込で領収書を別途発行しない場合
振込の場合、振込明細が受取の証拠になる。改めて紙の領収書を発行しなければ印紙は不要。
⑥ 税抜判定で5万円未満になる場合
消費税額が区分記載されていれば税抜金額で判定できる。税込54,780円でも、消費税4,980円を区分記載すれば税抜49,800円→非課税。
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領収書の印紙は税抜き金額で判定できる?税込・税抜の正しいルール
⑦ 相殺(そうさい)による領収書
売掛金と買掛金を相殺した場合、金銭のやり取りは発生していない。領収書に「相殺」である旨を明記していれば、金銭の受領事実を証明する文書ではないため、金額にかかわらず印紙は不要。ただし相殺の事実が文書上明らかでない場合は課税文書として扱われる。
「税込5万円ちょうど」は印紙が必要?
消費税額が区分記載されているかどうかで結論が変わる。
- 区分記載あり:税込55,000円(うち消費税5,000円)→ 税抜50,000円で判定 → 5万円以上なので課税(200円)。
- 区分記載あり:税込54,780円(うち消費税4,980円)→ 税抜49,800円で判定 → 非課税。
- 区分記載なし:税込50,000円 → 50,000円で判定 → 5万円以上なので課税(200円)。
ポイントは消費税額の区分記載。記載するだけで非課税にできるケースがあるため、発行時は意識すべき。
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領収書の印紙代はいくら?印紙税額一覧表と金額の調べ方【2026年版】
電子領収書なら金額に関係なく非課税
電子的に作成・交付する領収書は、印紙税法上の「課税文書の作成」に該当しない。PDFをメール添付、クラウド会計から発行、FAXで送信など、いずれも紙の文書を作成していないため非課税。
印紙代を合法的にゼロにする最も確実な方法。取引先に「印紙代の節約のためPDFで発行します」と案内する企業も増えている。
PDFを「印刷して手渡す」と紙の課税文書の作成に該当する。あくまで電子データのまま交付することが条件。
領収書
電子領収書に収入印紙は不要?PDF・メール発行と印紙税のルール
「電子決済(キャッシュレス)」と「電子領収書(PDF)」は別の概念。現金払いであってもPDFで領収書を送れば印紙は不要。逆にPayPay等のキャッシュレス決済であっても、紙に印刷して渡せば印紙が必要になりうる。印紙税は「決済手段」ではなく「領収書の交付方法(紙か電子か)」で決まる。
「貼らなくていい」と思い込みやすい落とし穴
以下は非課税にならないので注意。
- 金額欄が空白の領収書 → 記載金額のない第17号文書として一律200円が課税される。
- 「仮領収書」「預り証」 → 内容が金銭の受取を証明するものなら課税文書に該当する。
- 「お品代として」のみで金額なし → 金額の記載がない受取書として200円課税。
- 宛名や但し書きが適当な領収書 → 宛名が「上様」でも但し書きが「お品代」でも、金銭を受領した事実があれば課税文書に該当する。書き方の丁寧さと印紙税の要否は無関係。
名称や形式ではなく文書の内容(金銭の受取を証明しているか)で判断される。
コラム著者・編集者
TEMPLEX編集チーム
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