印紙税が非課税の団体一覧|NPO・公益法人は印紙不要?

印紙税が非課税の団体一覧|NPO・公益法人は印紙不要?

NPO・公益法人の領収書に印紙は不要

NPO法人や公益法人が発行する領収書には、金額にかかわらず収入印紙を貼る必要がありません。これらの法人は印紙税法上の「営業者」に該当しないため、発行する領収書は「営業に関しない受取書」として非課税になります(印紙税法別表第一 第17号文書 非課税物件欄2)。

収益事業を行っている場合でも結論は同じです。国税庁の質疑応答事例では、公益法人やNPO法人は収益事業に関して作成する受取書であっても「営業に関しない受取書」に該当すると明確に示されています(NPO法人につき国税庁質疑応答事例19/05、公益法人につき同19/46)。

非課税の仕組み ── 2つのルート

団体が領収書の印紙税を免除される仕組みは2つあります。混同しやすいので整理します。

① 営業に関しない受取書(大半の団体はこちら)

印紙税法別表第一の第17号文書には「営業に関しない受取書は非課税」という規定があります。NPO法人・公益法人・社会福祉法人・学校法人・宗教法人などは、営業者(商人)に該当しないため、この規定により領収書が非課税になります。ただし、この非課税は受取書(領収書)に限定され、契約書など他の課税文書には適用されない場合があります。

② 別表第二・第5条による全文書非課税(国・地方公共団体・特殊法人等)

国・地方公共団体は印紙税法第5条第2号により、作成するすべての課税文書が非課税です。また、印紙税法別表第二に列挙された法人(日本赤十字社・国立大学法人・国立病院機構・沖縄振興開発金融公庫など)も同様に全文書が非課税です。一般的なNPO法人や公益法人は別表第二には含まれていません。

領収書が非課税になる団体の一覧

団体の種類によって非課税の範囲が異なります。以下の2グループに分けて整理します。

【A】国・地方公共団体・別表第二法人 ── すべての文書が非課税

国(各省庁)・都道府県・市区町村・特別区は印紙税法第5条第2号により、作成するすべての文書が非課税です。以下の別表第二法人も同様です。

  • 日本赤十字社
  • 日本放送協会(NHK)
  • 国立大学法人
  • 国立病院機構
  • 沖縄振興開発金融公庫
  • 健康保険組合・国民健康保険組合

別表第二の正確な対象法人は印紙税法別表第二の原文で確認してください。ここに挙げたのは代表例です。

【B】営業に関しない法人 ── 領収書のみ非課税

以下の法人は営業者に該当しないため、発行する領収書(受取書)は「営業に関しない受取書」として非課税です。ただし、非課税になるのは領収書のみで、請負契約書(第2号文書)等には印紙税が課される場合があります

  • 公益社団法人・公益財団法人 ── 内閣府または都道府県の認定を受けた法人。収益事業に関する受取書も非課税。
  • NPO法人(特定非営利活動法人) ── 認定NPO法人だけでなく、一般のNPO法人も非課税。
  • 社会福祉法人 ── 老人ホーム・保育所・障害福祉サービス事業所の運営法人など。
  • 学校法人 ── 私立学校(幼稚園から大学まで)を設置する法人。
  • 宗教法人 ── 神社・寺院・教会など。

注意 ── 非課税の範囲と限界

作成者が非営業の法人である場合のみ

非課税になるのは、上記の法人が「作成者(発行者)」である領収書のみです。NPO法人が物品を購入し、販売元の株式会社が領収書を発行する場合、作成者は株式会社なので印紙が必要です。

契約書には印紙が必要な場合がある

「営業に関しない受取書」の非課税は領収書(第17号文書)に限定された規定です。NPO法人や公益法人であっても、請負契約書(第2号文書)や不動産譲渡契約書(第1号文書)などを作成する場合は印紙税が課されます。「領収書に印紙が不要=すべての文書が非課税」ではありません。すべての文書が非課税になるのは、上記【A】グループ(国・地方公共団体・別表第二法人)のみです。

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個人の領収書に収入印紙は不要?「営業に関しない」の判断基準

対象外の団体

法人格のない任意団体・自治会・サークルなどは上記の非課税に該当しない場合があります。非営利の活動であっても、営業者と判断されれば領収書に印紙が必要です。

株式会社・合同会社は非課税にならない

営利法人(株式会社・合同会社・合名会社・合資会社)は営業者に該当するため、5万円以上の領収書には必ず印紙が必要です(印紙税法別表第一 第17号文書 非課税物件欄)。事業内容が公益的であっても、法人形態が営利法人であれば非課税にはなりません。

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5万円以上の領収書に収入印紙は必要?非課税ラインと判定ルール

印紙代を合法的に削減したい場合は、電子領収書(PDF等)への切り替えが最も有効です。法人形態にかかわらず、電子的に発行した文書は課税文書の「作成」に該当しません。

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電子領収書に収入印紙は不要?PDF・メール発行と印紙税のルール

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5万円以上でも収入印紙が不要な場合とは?貼らなくていいケースを解説

誤って印紙を貼ってしまった場合

領収書が非課税であることを知らずに印紙を貼ってしまった場合は、税務署に「印紙税過誤納確認申請書」を提出することで還付請求が可能です。消印済みの印紙であっても申請できます。

  • 必要なもの:印紙が貼付された文書の原本、印紙税過誤納確認申請書、法人の印鑑
  • 申請先:文書を作成した事業所の所在地を管轄する税務署
  • 期限:印紙を貼り付けた日から5年以内(国税通則法第74条第1項)

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コラム著者・編集者

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