休職届・休職願の理由別例文10選|病気・うつ・介護・育児・期間満了で退職する場合の書き方

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本記事は会社へ提出する書類の書き方・例文を解説するものです。症状の判断や治療方針については、必ず医師や産業医にご相談ください。会社の就業規則で休職事由として認められる範囲は会社ごとに異なるため、提出前に必ず自社規程をご確認ください。
休職理由を書くときの3つの原則
休職届・休職願の「理由」は、詳しく書きすぎても、曖昧すぎても問題が起きやすい項目です。次の3原則を守ると、人事・上司への伝わり方が安定します。
- 簡潔に書く ─ 「病気療養のため」「家族介護のため」程度が標準。詳細は別途医師の診断書や口頭説明で補う
- プライバシーは守る ─ 病名や家族の状況を書類に細かく書く必要はない。診断書に記載される内容で十分
- 客観的根拠を示す ─ 「医師の診断により」「要介護認定を受けたため」など、判断の根拠となる事実を一文添える
「私事」「自己都合」だけだと審査が滞りやすいので、「自己都合(配偶者転勤同行のため)」のように事由のカテゴリは入れた方がスムーズです。
例文1|病気療養(一般)
私傷病による休職の最も一般的な書き方です。傷病名を書類に明記する必要はなく、診断書に委ねます。
例文2|うつ・適応障害などメンタル不調
メンタル不調による休職でも、書類上は「病気療養のため」と書くのが一般的です。診断名を書きたい場合も「医師の診断により」と前置きし、診断書の内容に沿った記載にとどめます。
メンタル不調の場合、休職中に会社からの連絡が回復の妨げになることがあります。連絡先の備考欄に「メールでの連絡を優先」「ご家族経由での連絡可」など、希望する連絡手段を一文添えておくと、不要なストレスを避けられます。
例文3|家族介護
介護休業は育児・介護休業法に基づく法定の制度(対象家族1人につき通算93日まで、3回を上限に分割取得可)ですが、それを超える長期休職は会社の任意休職制度を利用するのが一般的です。なお、雇用保険から「介護休業給付金」(休業開始時賃金日額の67%相当)が支給される制度もあります。
例文4|育児・出産
育児休業は育児・介護休業法に基づく法定の「休業」制度(原則 子が1歳になるまで、要件を満たせば最長2歳まで)です。会社の任意制度である「休職」とは厳密には別概念ですが、社内では「育児休業申請書」など独自の書式があるのが一般的です。会社規程の独自書式がない場合は、休職届の体裁で代用できます。
育児休業は雇用保険の「育児休業給付金」の対象になるほか、両親ともに一定期間の育休を取得した場合に上乗せ支給される「出生後休業支援給付金」(2025年4月施行)など、雇用保険の手厚いサポートがあります。健康保険・厚生年金保険料の免除制度も併用でき、これらは別途、会社経由でハローワーク・年金事務所に申請が必要です。詳細は厚生労働省の公式情報をご確認ください。
例文5|不妊治療
不妊治療による休職は、会社により「不妊治療休職」「私傷病休職」「自己都合休職」のいずれの扱いになるかが異なります。プライバシー配慮から、書類には詳細を書きすぎず、診断書や治療計画書で補う形が一般的です。
例文6|留学・自己研鑽
例文7|配偶者転勤同行
配偶者の転勤に同行するための休職は、近年「配偶者帯同休職」として制度化する企業が増えています。規程がない場合は「自己都合休職」として申請します。
例文8|自己都合(その他)
上記カテゴリ以外の事由(資格取得、ボランティア、家業手伝いなど)はまとめて「自己都合休職」として扱われます。会社規程で認められているか事前確認が必須です。
休職期間満了で退職するケース|退職届の書き方
私傷病休職などで「休職期間満了までに復職できなかった場合は退職とする」と就業規則に定めている会社があります。この場合、満了日に「自然退職」として労働契約が終了する取扱いが一般的ですが、会社から「退職届」の提出を求められるケースもあります。
- 自然退職 ─ 就業規則の規定により、休職期間満了をもって自動的に退職となる扱い。退職届の提出は不要な会社も多い
- 本人申出による退職 ─ 復職困難と判断した本人が、休職期間内に退職届を提出するケース
- 会社からの依頼による退職届 ─ 自然退職でも形式上、退職届の提出を求める会社もある
退職後も傷病手当金を受け取れる場合があります(資格喪失後の継続給付)。①退職日までに健康保険の被保険者期間が継続して1年以上ある、②退職日に傷病手当金の支給を受けている、または受けられる状態にある(労務不能で出勤していない)、という条件を満たせば、退職後も残りの期間(通算1年6か月まで)の受給が可能です。休職期間満了による退職でも、在職中の支給開始から通算1年6か月に達するまで継続給付の対象となります。詳細は加入している健康保険組合または全国健康保険協会の公式情報をご確認ください。
休職期間満了による退職が「自己都合」「会社都合」のどちらに分類されるかは、雇用保険の失業給付(基本手当)の受給に影響します。一般的に私傷病による休職満了は「特定理由離職者」に該当しやすく、自己都合退職に通常課される給付制限期間(原則2か月)がなくなる可能性があります(待機期間7日は変わりません)。また、被保険者期間要件も12か月→6か月に緩和されるなどの優遇があります。詳細はハローワーク・厚生労働省の公式情報を確認してください。
自然退職と本人退職届の違いに注意:本来「自然退職」は意思表示がない退職ですが、退職届を出すと「自己都合退職」と解釈される可能性があり、特定理由離職者の判定や離職票の記載に影響することがあります。退職届の提出を求められた場合は、人事部とハローワーク窓口の双方で「自己都合か会社都合か(自然退職扱いか)」を事前に確認しましょう。
退職に関する手続き(離職票の発行依頼、健康保険・年金の切替、退職金の確認)は会社の人事・総務に確認してください。退職届のテンプレートは「退職届・退職願」カテゴリにも用意しています。
理由欄でやってはいけない書き方
- 病名や治療内容を詳細に書く ─ プライバシー上の問題、本人にも会社にも不要な情報
- 「会社が嫌になったため」「上司との関係で」など主観的・対立的な表現 ─ 復職時に問題化
- 「しばらく」「当面」「未定」と曖昧に書く ─ 期間判断ができず差し戻し
- 「友人と旅行」など娯楽目的を理由にする ─ 規程上認められないことが多い
- 嘘の理由を書く ─ 後で発覚すると懲戒事由になりうる
コラム著者・編集者
TEMPLEX編集チーム
TEMPLEX編集チームは、ビジネス文書の作成・管理に精通した実務経験者と技術ライターで構成されています。送付状・請求書・見積書をはじめとする各種ビジネス書類のフォーマットや書き方のノウハウを、わかりやすく丁寧にお届けします。「Office不要で誰でもすぐ使える」をコンセプトに、忙しいビジネスパーソンの書類作成をサポートします。








