休職届・休職願の診断書|必要性・記載内容・提出方法と傷病手当金との違い

休職届・休職願の診断書|必要性・記載内容・提出方法と傷病手当金との違い

本記事を読む前に

本記事は会社へ提出する書類の手続き面(診断書の添付ルール・提出方法)を解説するものです。診断書の取得・症状の説明は医師にご相談ください。会社の就業規則で診断書の要否は異なるため、最終的には自社規程と人事担当者の指示に従ってください。

休職届に診断書は必要?法律と就業規則

労働基準法など労働関係法令には休職や診断書の提出義務に関する規定はありません。診断書の要否は会社の就業規則によって決まります。実務では、私傷病による休職の場合、診断書の添付を求める会社が多くあります。

休職事由診断書の要否備考
私傷病(病気・ケガ・メンタル不調)原則必要多くの会社で就業規則に「医師の診断書を添付すること」と規定あり
介護休業(法定)通常不要育児・介護休業法に基づく制度。要介護認定書や診断書が求められる会社規程もあり
育児休業(法定)通常不要母子手帳・出生届の写しが代替(会社規程による)
留学・自己研鑽不要入学許可証など別書類
配偶者転勤同行不要配偶者の赴任辞令で証明

就業規則に「医師の診断書を添付すること」と明記されている場合、診断書なしでは正式な休職扱いにならず、欠勤として処理される可能性があります。提出前に必ず規程を確認しましょう。

主治医と産業医、どちらの診断書?

休職開始時に必要な診断書は、原則として「主治医」が発行するものです。産業医は会社が選任した医師で、主治医の診断書を踏まえて「会社としての就労可否」を判断する役割があります。

医師の種類立場診断書の役割
主治医本人が通院している医療機関の医師傷病名・休養期間など医学的判断を記載。休職開始時に必須
産業医会社が選任した医師(常時50人以上の事業場で選任義務)主治医の診断書を踏まえ、職場復帰の可否や配慮事項について意見書を作成

主治医は「日常生活が安定するか」を基準に休職を判断するのに対し、産業医は「職場環境で働けるか」を加味します。会社によっては、復職時に主治医の診断書+産業医の意見書の両方を求めるケースがあります。

診断書の記載項目

休職用の診断書には、会社が休職を判断するために必要な情報が記載されます。書式は医療機関により異なりますが、以下の項目が標準的です。

  1. 患者氏名・生年月日
  2. 傷病名(診断名)
  3. 発症または初診の年月日
  4. 現在の状態と所見
  5. 必要な療養・休養期間(「○年○月○日まで○か月の休養を要する」など)
  6. 就労可否の意見(「就労不可」「自宅療養を要する」など)
  7. 発行医療機関名・所在地・医師名・押印(医籍登録番号は記載される場合あり)
  8. 発行年月日

診断書に書かれる「休養期間」は、医師の医学的判断に基づくもので、本人の希望や会社の都合では変えられません。診断書の期間と休職届に書く期間は揃えるのが基本です。

診断書の費用と発行までの期間

  • 費用 ─ 一般的に3,000〜5,000円(保険適用外の自費診療)。医療機関により6,000〜10,000円のケースもある
  • 発行期間 ─ 即日〜2週間程度。心療内科・精神科は当日発行されるケースが多い
  • 依頼方法 ─ 診察時に「会社に提出する診断書をお願いします」と医師に伝える
  • 勤務先指定書式 ─ 会社が「指定書式での記載」を求める場合は、書式を持参して医師に依頼

メンタル不調で外出・通院自体が困難な場合は、オンライン診療という選択肢もあります。初診からオンライン診療に対応し、PDFや郵送で診断書を発行してくれる心療内科・精神科のクリニックも増えています。予約から受診まで自宅で完結するため、対面受診のハードルが高い方に有効です。料金体系・診断書の郵送可否・初診対応の可否は医療機関により異なるため、事前にクリニックのサイトで確認してください。

診断書の提出フロー

  1. ①医療機関で診察を受け、診断書を依頼
  2. ②診断書を受け取る(即日または後日)
  3. ③就業規則を確認し、提出先(人事・総務・直属上司)を特定
  4. ④休職届・休職願に「医師の診断書を別添いたします」と記載
  5. ⑤休職届と診断書を一緒に封筒に入れて提出(手渡し or 郵送)
  6. ⑥会社で受理後、産業医面談・休職判定が行われる場合あり
  7. ⑦休職開始日が確定し、休職開始

診断書は原本提出が原則です。コピーを手元に残しておくと、傷病手当金申請時の参考や復職時の比較に便利です。会社によっては受領後に原本返却してくれるところもあります。

傷病手当金の医師証明とは別物

私傷病で4日以上仕事を休む場合、健康保険から「傷病手当金」(標準報酬日額の3分の2を最長1年6か月)が支給される制度があります。この申請に必要な医師の証明と、会社へ提出する診断書は別の書類です。混同しないよう注意しましょう。

書類目的発行者費用様式
診断書(休職用)会社へ休職事由を証明主治医3,000〜5,000円程度(自費・保険適用外)病院の自由書式または会社指定書式
傷病手当金支給申請書(4枚目)健康保険組合へ労務不能を証明主治医保険適用で3割負担300円程度(傷病手当金意見書交付料 100点)全国健康保険協会または健康保険組合の所定様式

傷病手当金の支給条件は「①業務外の事由による傷病」「②療養のための労務不能」「③連続3日間を含み4日以上の休業」「④休業期間中の給与支給がない」の4つ。詳細は加入している健康保険組合または全国健康保険協会(協会けんぽ)の公式情報をご確認ください。

診断書をめぐる差し戻し・トラブルパターン

  • 診断書なしで「医師の指示があった」と書類に記載 ─ 客観的根拠がなく差し戻し
  • 診断書の休養期間と休職届の期間が食い違っている ─ 必ず一致させる
  • 診断書の傷病名や所見を勝手に書き換える ─ 改ざんは無効、医師の信用問題にも
  • 古い診断書(数か月前のもの)を流用 ─ 直近の診断書が必要
  • コピーで提出(原本要求の会社に) ─ 受理されない可能性
  • 退職後に診断書を取得しようとする ─ 健康保険の資格確認が必要になり手続き煩雑

復職時にも診断書が必要

休職開始時だけでなく、復職時にも主治医の診断書(または「就労可能」を証明する書類)の提出を求める会社が多いです。会社によっては、産業医面談を経て復職可否を判定するフローがあります。

  • 復職可能との診断書を主治医から取得
  • 会社の人事・産業医に提出
  • 産業医面談・職場復帰支援プランの作成(必要な場合)
  • 段階的復職(時短勤務・業務軽減)の検討
  • 正式復職

復職時は厚生労働省「心の健康問題により休業した労働者の職場復帰支援の手引き」に基づく職場復帰支援プログラムを採用している企業もあります。詳細は人事・産業医に相談してください。

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コラム著者・編集者

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