休職届・休職願の書き方|違いと記載項目・提出フロー・例文と無料テンプレート

本記事を読む前に
本記事は民間企業に勤務する方向けに、会社へ提出する書類「休職届・休職願」の書き方と提出手順を解説するものです。症状・診断・治療方針については、必ず医師や産業医にご相談ください。休職制度の有無や条件は会社の就業規則によって異なるため、最終的には自社規程の確認をお願いします。
公務員の方は手続きが異なります。国家公務員・地方公務員の休職は、就業規則ではなく国家公務員法・地方公務員法および各自治体の条例・人事院規則に基づく「分限休職(病気休職等)」となり、専用の様式と手続きが定められています。本記事の書式例はそのまま適用できないため、所属する人事担当部署にご確認ください。
休職届と休職願の違い
「休職届」と「休職願」は、いずれも休職を申し出る際に会社へ提出する書類ですが、用語のニュアンスが異なります。会社の就業規則でどちらの呼称を使うか定められているのが一般的なので、まず社内ルールを確認しましょう。
| 書類 | ニュアンス | 想定される文末 |
|---|---|---|
| 休職届 | やや事務的・通知寄り。社内手続きとしての届出という位置づけ | 〜お届け申し上げます |
| 休職願 | 許可を仰ぐニュアンスが強い。会社の承認を願い出る位置づけ | 〜お願い申し上げます |
実態としては「届」「願」を厳密に区別せず、両者を実質同義として運用する会社が多数派です。会社の就業規則のひな形に呼称が定められていればそれに従い、特に指定がなければどちらでも問題ありません。TEMPLEXのテンプレートでは、フォームのトグル一つで「休職届」「休職願」のどちらの体裁にも切り替えられます。
休職制度の法的根拠と就業規則
労働基準法など労働関係法令には休職に関する規定がなく、休職制度を設けるかどうかは会社の任意です。多くの会社は就業規則で「私傷病休職」「育児休業」「介護休業」「自己都合休職」などを定めており、休職可能な事由・期間・賃金の有無・復職要件もそこに書かれています。書類を作成する前に、必ず自社の就業規則の該当条文を確認しましょう。
- 私傷病休職 ─ 業務外の傷病で長期療養が必要な場合(最も多いケース)
- 育児休業 ─ 育児・介護休業法に基づく法定の休業(休職とは別制度)
- 介護休業 ─ 同上、家族の介護のため
- 事故欠勤休職 ─ 私事の事故や長期欠勤など、業務外の事情による欠勤継続が一定期間に及んだケース
- 起訴休職 ─ 刑事事件で起訴され、判決確定までの期間休職とするケース
- 出向休職 ─ グループ会社・関連会社への出向時
- 自己都合休職 ─ 留学・配偶者転勤同行など、規程による
私傷病で連続する3日間(待期期間)を含めて4日以上休んだ場合、4日目以降の労務不能日について健康保険から「傷病手当金」が支給される制度があります。支給額は「直近12か月の標準報酬月額の平均÷30×2/3」(おおむね給与日額の3分の2程度)、支給期間は通算1年6か月です。詳細は加入する健康保険組合または全国健康保険協会(協会けんぽ)の公式情報を確認してください。
休職届・休職願の必須記載項目
会社で指定の書式があればそれに従いますが、自分で作成する場合は次の8項目を漏れなく記載します。8項目が揃っていれば、人事・総務での処理がスムーズに進みます。
- 表題 ─ 「休職届」または「休職願」(社内ルールに従う)
- 提出日 ─ 書類作成日ではなく、会社へ提出する日付
- 宛先 ─ 「株式会社○○ 代表取締役社長 ○○ ○○ 様」など。社長宛のほか、人事部長・直属部長宛が一般的な会社もあるため、就業規則・人事担当者に確認
- 所属・氏名 ─ 部署名と本人氏名(押印または署名)
- 本文(休職の意思表示) ─ 「下記の通り休職いたしたく、お届け/お願い申し上げます」
- 休職期間 ─ 開始日と終了予定日(「令和○年○月○日から令和○年○月○日まで」)
- 休職理由 ─ 「病気療養のため」「家族介護のため」など簡潔に
- 添付書類 ─ 診断書・要介護認定書・在学証明書など(あれば)

本文の冒頭には「私儀(わたくしぎ)」または「私事」と書く慣習があります。これは「私事ながら」という謙譲の表現で、ビジネス文書のマナーとして残っているものです。社内文書のため省略しても問題ありませんが、退職届と同様に入れる会社が多いです。
縦書き・横書き、どちらで書く?
休職届・休職願は縦書き・横書きのいずれでも問題ありません。社内のフォーマットがあればそれに従います。一般的な傾向は次の通りです。
- 縦書き ─ 退職届と同様、伝統的・改まった印象。手書きで便箋に書くケースで採用されることが多い
- 横書き ─ 近年の主流。Word/PDF形式で作成しやすく、電子化(スキャン提出)にも対応しやすい
TEMPLEXのテンプレートは縦書き形式のPDFを発行します。会社が横書き指定の場合や、手書きが必要な場合は別記事「休職届・休職願の手書きの書き方」を参考にしてください。
休職届・休職願
休職届・休職願の手書きの書き方|縦書き・便箋・ペンの選び方と記入例
基本例文|A4一枚で完結する標準フォーマット
「休職届」と「休職願」の両パターンを掲載します。傷病以外の理由については、後述の「理由別の例文」記事を参考にしてください。


「私儀」は本文の冒頭、行の下端に寄せて(下揃え)書くのが伝統的なスタイルです(縦書きの場合)。横書きでは行頭から書いても構いません。連絡先は休職中に会社からの重要連絡を確実に受けるための情報なので、長期療養でも対応できる連絡先を記載しましょう。
提出フロー|事前相談から休職開始まで
休職届・休職願をいきなり提出するのは避け、まず直属の上司に口頭で相談し、了承を得てから書類を作成するのが一般的な流れです。傷病による休職の場合は、医師の診断書取得も並行して進めます。
- 直属の上司に休職の意思を口頭で伝える(チャット・メール可)
- 医師の診断(必要な場合)と診断書の取得
- 就業規則の確認(休職可能な事由・期間・必要書類・賃金の扱い)
- 人事・総務に手続きを確認し、必要書類を準備(休職届・診断書・引き継ぎメモなど)
- 休職届・休職願を作成し、上司・人事に提出
- 業務引き継ぎを実施(後任者への共有、進行中案件のリスト化)
- 休職開始日に向けて関係先へ挨拶(社内・取引先)
- 休職中の連絡方法・頻度を会社と取り決めて休職開始
業務引き継ぎが不十分だと、休職中に会社から連絡が入って療養に支障が出ることもあります。後任者への引き継ぎメモをA4一枚にまとめ、進行中案件・取引先連絡先・社内システムのアクセス情報などを共有しておくと安心です。
心療内科の予約が取れない、診断書の発行に時間がかかるなどの理由で、書類が休職開始までに揃わないこともあります。その場合でも、まずは上司・人事へ体調不良と休職検討の旨を電話・メールで一報するのが先決です。多くの会社では、休職届や診断書は「事後提出(後日提出)」で柔軟に対応してもらえます。書類が間に合わないことを理由に申し出を遅らせる必要はありません。
添付書類|事由別の必要書類
休職事由によって、会社が求める添付書類が変わります。診断書は私傷病休職の典型的な添付書類で、就業規則で「医師の診断書を添付すること」と定められている会社が多いです。
| 休職事由 | 代表的な添付書類 | 備考 |
|---|---|---|
| 私傷病(病気・ケガ) | 医師の診断書 | 傷病名・休養期間の記載が必要。後の傷病手当金申請にも使用 |
| 介護 | 要介護認定書、診断書 | 介護対象者の続柄・状態を証明 |
| 育児 | 母子手帳の写し、出生届の写し | 育児休業給付金の手続きで別書類が必要になる場合あり |
| 留学 | 入学許可証、在学予定証明書 | 学校の正式書類が望ましい |
| 配偶者転勤同行 | 配偶者の辞令・赴任証明書 | 会社規程で認められていない場合は「自己都合休職」扱い |
| 公的試験・資格取得 | 受験票、合格証明書 | 規程による |
休職届・休職願
休職届・休職願の診断書|必要性・記載内容・提出方法と傷病手当金との違い
休職届・休職願でやってはいけないこと
- 事前相談なしで書類だけ郵送する ─ 上司・人事が驚き、関係が悪化
- 休職理由を詳細に書きすぎる ─ プライバシー保護の観点から、簡潔に「病気療養のため」「家族介護のため」程度で十分
- 診断書なしで「医師の指示」と書く ─ 客観的根拠が示せず、就業規則上要件を満たさない場合あり
- 休職期間を曖昧に書く ─ 「当面の間」「しばらく」ではなく、必ず終了予定日を明記
- 連絡先を書かない/古い情報のまま ─ 休職中の重要連絡(傷病手当金・社会保険・復職判定)が届かなくなる
- 業務引き継ぎを放置 ─ 休職中に質問の連絡が来てしまい、療養の妨げに
差し戻しの最多原因は「事前相談の欠如」です。書類は形式が整っていても、上司への一言なしに提出されたものは「いきなり過ぎる」と人事で止められやすいです。
TEMPLEXのフォーム入力でPDFを即発行
休職届・休職願は文字数こそ少ないですが、レイアウト(横書き・「記」書きの位置・宛先と差出人の高さ揃え)を整えるのに意外と時間がかかります。TEMPLEXのテンプレートは、フォームに入力するだけで横書きA4のPDFを即発行できます。
- 「休職届」「休職願」のラベルをトグル一つで切り替え
- 「私儀」「私事」「なし」の冒頭語を選択可能
- 本文プリセット(届/願 × 診断書添付の有無)から選んで挿入
- 提出日・宛先会社・宛先役職・差出人を入力するだけ
- Word/Excel不要、ブラウザだけで完結
本記事の例文をベースに、フォームで内容を上書きすればすぐに使える形で印刷・PDF保存できます。
コラム著者・編集者
TEMPLEX編集チーム
TEMPLEX編集チームは、ビジネス文書の作成・管理に精通した実務経験者と技術ライターで構成されています。送付状・請求書・見積書をはじめとする各種ビジネス書類のフォーマットや書き方のノウハウを、わかりやすく丁寧にお届けします。「Office不要で誰でもすぐ使える」をコンセプトに、忙しいビジネスパーソンの書類作成をサポートします。








