戸籍謄本の取得を代理人に頼む委任状|直系親族の例外と広域交付の書き方

戸籍謄本と戸籍抄本の違い
戸籍謄本(正式名称:戸籍全部事項証明書)は、戸籍に記載されている全員分の情報を証明する書類です。戸籍抄本(個人事項証明書)は特定の1人だけの情報を抜き出したものです。
| 書類名 | 正式名称 | 内容 | 主な用途 |
|---|---|---|---|
| 戸籍謄本 | 戸籍全部事項証明書 | 戸籍に記載された全員分 | 相続手続き・パスポート申請 |
| 戸籍抄本 | 戸籍個人事項証明書 | 特定の1人だけ | 年金請求・婚姻歴確認 |
| 除籍謄本 | 除籍全部事項証明書 | 全員が除籍された戸籍 | 相続(出生〜死亡の連続証明) |
| 戸籍の附票 | — | 住所の履歴 | 住所変更の経緯を証明 |
提出先から「戸籍謄本」と指定された場合は全部事項証明書を、「戸籍抄本」と言われたら個人事項証明書を取得します。迷ったら提出先に確認するのが確実です。
直系親族なら委任状は不要
戸籍法第10条により、配偶者・直系尊属(親・祖父母)・直系卑属(子・孫)は、本人の戸籍謄本を委任状なしで請求できます。窓口で請求者の本人確認書類を提示し、戸籍上の続柄を確認できれば取得可能です。
- 委任状が不要な人:本人、配偶者、父母・祖父母(直系尊属)、子・孫(直系卑属)
- 委任状が必要な人:兄弟姉妹、甥・姪、友人・知人、行政書士(職務上請求を除く)
直系親族でも、請求先の本籍地と異なる戸籍の場合、親族関係を証明する戸籍が別途必要になることがあります。窓口で「親子関係を確認できない」と言われた場合は、その証明書類の持参を求められます。
広域交付制度(2024年3月開始)
2024年3月1日の戸籍法改正により、本籍地以外の市区町村窓口でも戸籍謄本を取得できる「広域交付」が始まりました。たとえば、東京に住んでいて本籍地が大阪にある場合、東京の窓口で請求できます。
ただし、広域交付には制限があります。請求できるのは本人・配偶者・直系親族のみで、代理人(受任者)は利用できません。本人確認はマイナンバーカードや運転免許証など顔写真付き身分証の原本提示が必要です。
広域交付で取得できるのは戸籍謄本・除籍謄本・改製原戸籍謄本のみです。戸籍抄本(個人事項証明書)や戸籍の附票は広域交付の対象外のため、従来どおり本籍地へ請求するか、委任状を使って代理人に頼む必要があります。
戸籍の附票が必要な場合
戸籍の附票は、戸籍に入っていた期間の住所履歴を証明する書類です。車の名義変更や不動産登記で「住所のつながり」を証明する場面で求められることがあります。
戸籍の附票は戸籍謄本と同じ本籍地の市区町村が管轄しており、代理取得の場合は委任状が必要です。委任事項には「戸籍の附票」と明記してください。
委任状の書き方(文例)
戸籍謄本の取得を代理人に頼む場合の委任状です。戸籍の場合、窓口で戸籍を特定するために委任者の「本籍」と「筆頭者」を忘れずに記載してください。
用途別の委任事項バリエーション
受任者が窓口に持参するもの
戸籍謄本は本籍地の市区町村窓口でしか取得できません(広域交付の対象者を除く)。受任者は以下を持参してください。
- 委任状(原本・委任者の押印あり)
- 受任者の本人確認書類(運転免許証 / マイナンバーカード等の顔写真付き原本1点、または健康保険証等の顔写真なし書類2点)
- 手数料(戸籍謄本 1通 450円、除籍謄本 1通 750円)
窓口で「どのような手続きに使いますか」「筆頭者は誰ですか」と尋ねられることがあります。用途と筆頭者を受任者に伝えておくとスムーズです。
よくあるトラブル
- 本籍地・筆頭者が分からない:住民票(本籍・筆頭者記載あり)を取得すれば両方とも確認できます。マイナンバーカードがあればコンビニ交付で取得可能。
- 本籍地が遠方で行けない:郵送請求が可能です。本籍地の市区町村に、委任状・定額小為替・返信用封筒を同封して送付。広域交付の対象者(本人・配偶者・直系親族)なら最寄りの窓口でも取得できます。
- 委任状に「本籍」を書き忘れた:戸籍関連の委任状では本籍の記載が必要です。書き忘れると不受理になることがあるため注意してください。
相続のための戸籍取得は専門家へ
相続手続きでは、被相続人の出生から死亡までの連続した戸籍(改製原戸籍・除籍謄本を含む)が必要になります。これは複数の自治体にまたがる複雑な取得作業になることが多いため、司法書士や行政書士への依頼をおすすめします。
なお、直系の戸籍謄本をさかのぼって取得すれば、江戸時代までの家系図を作成できることもあるようです。家族のルーツに興味がある方は調べてみてください。
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