備品破損の報告書の例文|PC・社用品・什器を壊したときの書き方

備品破損の「報告書」は謝罪文ではなく、事実を淡々と書く
会社のノートPCを落として画面を割った、社用品をぶつけて壊した――こうしたとき上司から「報告書を出して」と言われたなら、書くのは謝罪文ではなく、何がどう壊れたかを淡々と伝える事実報告書です。深い反省の言葉を連ねる必要はなく、起きた事実・原因・取った対応を客観的に並べるのが基本になります。
ここを取り違えると、求められた内容と食い違います。報告書=中立の事実報告、始末書=過失を認めて謝罪する文書で、性格がまったく違います。通常の不注意による破損なら、まずは報告書で事実を共有すれば足りるケースがほとんどです。
| 備品破損の報告書 | 備品破損の始末書 | |
|---|---|---|
| 性格 | 中立の事実報告 | 過失を認めての謝罪・反省 |
| 中心に書くこと | 品名・状況・原因・対応 | 謝罪・反省・再発防止の誓い |
| 求められる場面 | 通常の不注意・軽微な破損の報告 | 重大な過失・繰り返し・規程違反の後 |
上司から「始末書を」と指定された、または過失が重く謝罪が求められる場面なら、本記事ではなく謝罪文としての始末書を用意します。破損の事実を報告するのがこの記事、壊したことを謝罪するのが次の記事です。

物品破損の始末書 書き方・例文|備品・社用品・商品を壊したときの謝罪文
会社の備品・什器・取扱商品・顧客の預かり品を壊してしまったときの始末書について、ケース別の例文5パターンと書き方、弁償の必要性、過失の程度(軽過失・重過失・故意)で責任がどう変わるかまでを実務目線で整理します。
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備品破損の報告書に入れる項目
壊した物がPCでも社用品でも什器でも、報告書に入れる項目は共通です。「品名・状況・原因・対応・弁償の要否」の5点を押さえれば、報告書として大きく外しません。謝罪の言葉より、この5点が具体的に埋まっているかが見られます。
| 項目 | 書くこと | ポイント |
|---|---|---|
| 発生日時・場所 | 令和○年○月○日 ○時頃/自席・倉庫など | 「先日」とぼかさず、特定できる日時・場所で |
| 品名(破損物) | 品名・型番・資産番号・数量 | 後の修理・資産管理の根拠になるため正確に |
| 破損の状況 | 落下・衝突・水濡れ・操作中の損傷など | 起きた事実だけ。感情語(うっかり等)は最小限 |
| 原因 | 片手で運んだ・確認不足・ケース未使用など | 事実として淡々と。推測なら「と思われる」 |
| 対応・業務への影響 | 予備機の手配・使用中止・修理依頼など | 業務が止まったか・代替があるかまで添える |
| 弁償の要否 | 会社の指示に従う旨 | 金額・負担方法は自分から書き込まない |
もう一つの軸が、故意ではないことが文面から自然に伝わるよう、時系列で事実を並べることです。「わざとではない」と書き添えるのではなく、どういう動作の流れで壊れたかを順に書けば、過失(不注意)であることがおのずと読み取れます。
品名・型番・資産番号は提出前に総務・経理・上司に確認しておくと安全です。資産番号の取り違えは再提出の原因になり、報告内容の信頼性も下がります。
提出先は会社によって異なります。以下の例文では宛先を「総務部長」「管理部長」としていますが、実際にはまず直属の上司に提出し、上司から総務へ回すという流れが多いものです。社内ルールに従い、直属の上司や総務部など指定の宛名に書き換えてください。
例文1|ノートPC・モバイル端末の破損報告書
貸与されたノートPC・社用スマートフォン・タブレットを落下や水濡れで壊したケースです。これらはデータの保全状況と業務への影響を併記すると、報告として過不足ありません。会社にとっては「壊れたこと」以上に「データが無事か」「業務が止まらないか」が関心事だからです。

社用スマートフォン・タブレットの場合は「ノートパソコン」を端末名に置き換え、画面ロック・端末暗号化の状態、業務アプリのログイン状況を一文添えると、情報漏えいの観点も含んだ報告になり、会社側の判断がスムーズになります。手元で落として割れただけで端末が手元にあるなら情報漏えいのリスクは低めですが、紛失を伴う破損や社外での紛失の場合は、即座に遠隔ロックや回線停止が必要になるため、ロック状態の報告がより重要になります。
例文2|社用品・備品の破損報告書
貸与されたスマートフォン以外の社用品――名刺入れや工具、計測器、社章、制服、社用の鍵など、業務で使う備品を壊したケースです。破損物がそのまま使えるか・代替が要るかを明記すると、その後の手配がスムーズになります。
鍵やIDカードなど、破損により情報・セキュリティ上の影響が出るものは、「悪用のおそれの有無」「再発行・交換を依頼した旨」を1行添えると、報告として実態に沿います。
例文3|什器・家具の破損報告書
椅子・デスク・キャビネット・パーティション・冷蔵庫など、社内の什器・家具を壊したケースです。通常の使用で壊れたのか、無理な使い方で壊したのかを、状況と原因の欄で区別して書くのがコツです。経年劣化や設備自体の不具合が疑われるなら、その旨も事実として添えます。
原因が自分の不注意ではなく経年劣化や設備の不具合と考えられる場合は、謝罪を前提とせず、まず事実報告として状況を伝えれば十分です。過失の有無は、報告を受けた会社側が判断します。
弁償や始末書が必要になるのはどんなとき?
「壊したら全額弁償させられるのでは」という不安はよく聞きますが、業務中の通常の不注意(軽過失)による破損で、会社が全額を請求できるケースは限定的です。労働者を使って利益を得ている会社は、業務に伴うリスクも一定程度負担すべきだという考え方(報償責任)があり、損害は会社と労働者で公平に分担すると整理されます。
実際、社用車事故をめぐる最高裁判例(茨城石炭商事事件・最判昭51.7.8)では、会社から労働者への賠償請求が損害額の4分の1を限度とされました。故意や明らかな安全確認義務違反などの重過失でない限り、全額をそのまま負担するわけではない、というのが実務の目安です。
| 過失の程度 | 典型例 | 報告書/始末書の目安 |
|---|---|---|
| 軽過失 | 通常業務中の単純な不注意による破損 | 報告書で事実を共有すれば足りることが多い |
| 重過失 | 明らかな安全確認義務違反・繰り返しの不注意 | 始末書(謝罪)を求められることがある |
| 故意・規程違反 | わざと壊した・私的利用での破損 | 始末書+弁償を求められうる |
報告書を書くとき、「全額弁償します」「給与から差し引いて結構です」と自分から書き込むのは避けてください。あらかじめ弁償額を定める契約は労働基準法16条で禁止され、賃金からの一方的な天引きも同法24条で原則認められていません。弁償の有無・金額は、事実を報告したうえで会社からの提示を待ち、個別に協議するのが安全です。
謝罪を含む始末書が必要になった場合の例文や、弁償の割合・過失の程度ごとの責任は、始末書側の記事で詳しく整理しています。破損の事実報告はこの記事、謝罪と弁償の論点はそちらをご覧ください。

物品破損の始末書 書き方・例文|備品・社用品・商品を壊したときの謝罪文
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記事を読む備品破損の報告書テンプレートでPDFを即作成
報告書をWordやExcelで一から作ると、表題・宛先・記書きのレイアウト調整に時間が取られます。社内での呼び方は「備品破損報告書」「事故報告書(物損)」などさまざまですが、書類としては同じものです。TEMPLEXの事故報告書テンプレートは、被害を人身と物損に分けて書ける構成なので、ケガを伴わない備品破損(物損)の報告にそのまま使えます。フォームに入力するだけでA4のPDFが即発行できます。詳しくは事故報告書テンプレートをご利用ください。
- 被害状況の欄で「物的被害のみ(人身なし)」を選べる
- 発生日時・場所・状況・原因・再発防止を順に入力
- 本記事の例文をコピペで貼り付け
- プレビューで体裁を確認しながらリアルタイム編集
- PDFとして即ダウンロード(Microsoft Office 不要)
報告書全体の基本構成(表題・宛先・5W1H・事実と意見の分け方)を確認したいときは、報告書の書き方の基本もあわせてご覧ください。

報告書の書き方|基本構成・5W1H・例文テンプレと種類別の使い分け
報告書の書き方を、表題・宛先・5W1Hの基本構成、結論から書く・事実と意見を分けるといったビジネス報告の鉄則、そのまま使える構成テンプレ付きで解説。業務・調査・事故・トラブル・クレーム・改善など種類別の使い分けと、「報告書・始末書・顛末書・経緯報告書の違い」も整理します。
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コラム著者・編集者
TEMPLEX編集チーム
TEMPLEX編集チームは、ビジネス文書の作成・管理に精通した実務経験者と技術ライターで構成されています。送付状・請求書・見積書をはじめとする各種ビジネス書類のフォーマットや書き方のノウハウを、わかりやすく丁寧にお届けします。「Office不要で誰でもすぐ使える」をコンセプトに、忙しいビジネスパーソンの書類作成をサポートします。








