顛末書の書き方【社外向け】|取引先への謝罪報告に使える構成と例文

顛末書の書き方【社外向け】|取引先への謝罪報告に使える構成と例文

社外向け顛末書とは|事実報告に「お詫び」を添える文書

顛末書(てんまつしょ)は本来、業務上のトラブルについて発生から収束までの一部始終を、事実として淡々と報告する文書です。社内向けであれば「事実報告」だけで完結することも多いのですが、取引先・顧客・元請けなど社外に提出するときは、相手にすでに迷惑が及んでいるため、冒頭または末尾に明確なお詫びの一文を添えるのが商慣行となっています。

つまり社外向け顛末書は、「事実報告書」と「お詫び状」の中間にあたるハイブリッド文書です。本記事では、取引先に出しても恥ずかしくない構成(差出人会社名・宛名・件名・お詫び・5W1H事実経過・原因・対応・再発防止策・結びの謝罪)と、提出形態(書面手交・郵送・メール添付PDF)の選び分け、そして実務でよく出る4ケース(納品遅延/商品不良/システム障害/情報漏洩)の例文をまとめます。

社内向けと社外向けで「変わるところ・変わらないところ」

社内向けと社外向けの顛末書は骨格こそ同じですが、目的が違うため文体や情報の出し方に差が出ます。違いを最初に押さえておくと、書く速度が一気に上がります。

観点社内向け社外向け(取引先)
主目的経営層・上長への事実報告相手への謝罪と説明責任の履行
宛名代表取締役・部長など自社の上位者取引先の会社名+代表者名(または担当部署長)
差出人担当者個人名(所属+氏名)原則として自社の会社名・代表者名で発出(重要案件)
お詫びの位置原則不要(必要に応じて末尾に短く)冒頭にお詫び、末尾に再度の謝辞を添えるのが定型
情報の粒度社内プロセスや原因分析を詳細に顧客視点で簡潔に。内部固有名詞は伏せるか抽象化
文体ですます調または常体(社内文書規程に従う)敬語・丁寧体で統一。時候の挨拶は通常不要。頭語結語は省略するフォーマットが現代では多いが、格式を重んじる場面では『謹啓』〜『敬具』を添える例もある
提出形態社内ファイル提出、メール添付など書面手交・郵送が原則。緊急時はメール添付PDF+後日原本郵送
社内向け/社外向けの顛末書の主な違い

社内向け顛末書をそのまま取引先に渡してはいけません。お詫びの一文がない/差出人が個人名のままになっている/内部の固有名詞が露出している、の3点が典型的な事故です。

顛末書の社内向けと社外向けで「変わるところ・変わらないところ」
顛末書の社内向けと社外向けで「変わるところ・変わらないところ」

社外向け顛末書の標準構成|9つの要素を順番どおりに

社外向け顛末書は、相手の担当者が短時間で「何が起きたか・なぜ起きたか・どう収束したか・今後どうするか」をつかめる順序で並んでいる必要があります。次の9要素を上から順に並べるのが無難です。

  1. 提出日(発出日。発生日ではない)
  2. 宛名(取引先の会社名+代表者名または担当部署長名。様または御中)
  3. 差出人(自社の会社名・住所・代表者名/担当部署と担当者名・連絡先)
  4. 件名(「○○の件に関する顛末書」と内容がひと目で分かる表現)
  5. 冒頭のお詫び(「平素は格別のお引き立てを賜り厚く御礼申し上げます」+「このたびは〜誠に申し訳ございませんでした」)
  6. 事実経過(発生日時・発覚経緯・関係者・5W1Hに沿った時系列)
  7. 原因(一次原因と背景要因を客観的に。言い訳は避ける)
  8. 対応(既に実施した暫定対応・恒久対応)
  9. 再発防止策+結びの謝罪(具体的な仕組み化と、結びの「重ねてお詫び申し上げます」)
社外向け顛末書の標準構成
社外向け顛末書の標準構成

事実経過は5W1Hで時系列に

事実経過は、いつ・どこで・誰が・何を・なぜ・どのように、を意識して時系列で書きます。社外提出文書では、感情的な表現や「だと思います」「のはずです」など推測の語尾は避け、確認できた事実のみを断定形で並べます。確認中の事項は「現在調査中」と明記してかまいません。

原因は「言い訳」と「分析」を分ける

社外向けで最も嫌われるのは、原因欄が言い訳になっているケースです。「業務量が多くて」「担当者が新人で」のような他責表現は、書いた瞬間に文書全体の信頼性を下げます。

一次原因(直接の引き金)と背景要因(仕組みの不備)を分けて記載し、再発防止策で背景要因を潰す構造にすると、誠実な文書になります。

再発防止策は「行動」まで落とし込む

「以後、注意いたします」だけで終わると、相手は「同じことが繰り返される」と判断します。チェックリスト化、ダブルチェック体制、システム的な制限、教育の実施日、責任者の指名など、第三者が読んで運用が想像できる粒度まで具体化してください。

提出形態の選び分け|手交/郵送/メール添付PDF

社外向け顛末書は「どう届けるか」も重要です。相手の業界慣習・トラブルの深刻度・スピード感の三軸で決めます。

提出形態向いているケース注意点
持参・手交重大トラブル/長年の取引先/謝罪訪問とセットアポイントを取り、上長または役員が同行。封筒は白の角形2号、表に「顛末書在中」
郵送(書留・特定記録)遠方の取引先/持参が難しい/記録を残したい添え状(送付状)を必ず同封。配達記録が残る方法を選ぶ
メール添付PDF速報性が必要/相手担当者が在宅・地方/受信慣習がある相手PDFで送付(編集可能形式は避ける)。本文に概要と謝罪、添付に正式書面
メール(速報)+郵送(原本)深刻度が高く、時間も惜しい場合の併用メール本文に「正式書面は別途郵送いたします」と明記
顛末書の提出形態の選び分け

重大トラブルでは、メールやPDFだけで済ませるのは避けるのが無難です。電話で一報→書面持参または郵送、というのがビジネスマナーの王道です。メール添付PDFは「補助手段」と位置づけてください。

PDFで送るときの3つのチェック

  • ファイル名は「顛末書_自社名_YYYYMMDD.pdf」など、相手側で識別しやすい命名にする
  • 編集可能なWord形式ではなくPDFで送る(改ざん疑義の防止)
  • 代表者名で発出する場合は社印・代表者印を画像で押した上でPDF化する
顛末書の提出形態の選び分け|手交/郵送/メール添付PDF
顛末書の提出形態の選び分け|手交/郵送/メール添付PDF

例文1|納品遅延の顛末書

納期に間に合わなかった場合の顛末書です。原因が自社にあるケースを想定し、暫定対応(先行出荷など)と恒久対応(生産計画の見直し)の両方に触れる構成にしています。

納品遅延の顛末書(社外向け)
顛末書 令和○年○月○日 株式会社○○○○ 代表取締役 ○○ ○○ 様 ○○株式会社 代表取締役 ○○ ○○ (担当:営業部 ○○ ○○  電話:03-0000-0000) 件名:○○納品遅延の件に関する顛末書 平素は格別のお引き立てを賜り、厚く御礼申し上げます。 このたびは、令和○年○月○日納期予定の弊社製品「○○○○」につきまして、納品が遅延し、貴社の業務に多大なご迷惑をおかけしましたこと、誠に申し訳ございませんでした。 下記のとおり、事実関係と再発防止策をご報告申し上げます。 記 1. 発生日時  令和○年○月○日 17時 納期予定分の納品ができず、同月○日 14時に全数納品完了。 2. 経緯  ・○月○日 受注(数量:○○○個、納期:○月○日)。  ・○月○日 生産工程において部材の欠品が判明。  ・○月○日 部材入荷後、緊急ラインで生産を再開。  ・○月○日 全数の検品を完了し、貴社へ納品。 3. 原因  一次原因:部材在庫の発注タイミングが遅れたこと。  背景要因:受注予測と発注タイミングを担当者個人の判断に委ねており、組織的なチェックがなされていなかったこと。 4. 対応  ・○月○日 営業担当より貴社購買ご担当者様にお電話にて謝罪、納期再調整のご相談。  ・先行出荷可能な○○○個を○月○日に発送し、残数を○月○日に発送。  ・営業部長が同月○日に貴社を訪問し、口頭にてお詫び。 5. 再発防止策  ・部材在庫の発注業務を担当者単独判断から、生産管理部門との週次合同レビューに変更。  ・主要部材について最低在庫水準を再設定し、システム上で自動アラートが出る仕組みに変更。  ・納期遅延が見込まれる場合の社内エスカレーションフローを文書化し、全営業に周知。 重ねまして、貴社にご迷惑をおかけしましたこと、深くお詫び申し上げます。今後はこのようなことのなきよう、社を挙げて再発防止に努めてまいります。 以上

例文2|商品不良・不具合の顛末書

納品物に不良が含まれていた場合の顛末書です。代替品の手配など、相手の被害を最小化する暫定対応を必ず明記します。

商品不良・不具合の顛末書(社外向け)
顛末書 令和○年○月○日 株式会社○○○○ 品質管理部 部長 ○○ ○○ 様 ○○株式会社 代表取締役 ○○ ○○ (担当:品質保証部 ○○ ○○  電話:03-0000-0000) 件名:弊社製品「○○○○」不具合の件に関する顛末書 平素は格別のお引き立てを賜り、厚く御礼申し上げます。 このたびは、令和○年○月○日に納入いたしました弊社製品「○○○○」(ロット番号:○○○○○)について不具合が発生し、貴社の生産ラインを一時停止させる事態となりましたこと、誠に申し訳ございませんでした。 下記のとおり、事実関係および再発防止策をご報告申し上げます。 記 1. 発生事象  ○月○日 9時頃、貴社○○ライン稼働開始直後に、弊社納入品の○○箇所において寸法不良が検知されたとのご連絡を受領。 2. 発生数量  該当ロット○○○個のうち、不具合品○○個(混入率○%)。 3. 経緯  ・○月○日 受領後、ただちに弊社品質保証部にて受領サンプルの再検査を実施。  ・○月○日 同日中に良品○○個を貴社へ緊急配送し、ライン復旧をご支援。  ・○月○日〜○日 該当ロットの全数を弊社にて回収し、原因調査を実施。 4. 原因  一次原因:加工工程における切削刃の摩耗によって寸法が公差外となったこと。  背景要因:切削刃の交換基準が時間ベースのみで、消耗度合いを定期計測する仕組みがなかったこと。 5. 対応  ・該当ロットの全数回収および良品との交換を完了。  ・貴社のライン停止に伴う追加作業分について、別途、損害補償の協議を進めております。 6. 再発防止策  ・切削刃の交換基準を時間ベースから「時間+計測値」のダブル基準に変更。  ・出荷前検査において、寸法検査の抜取り数を従来比2倍に変更。  ・品質管理ミーティングを月次から週次に変更し、異常傾向の早期検知を図る。 重ねて、貴社のご生産に支障をおかけしましたこと、深くお詫び申し上げます。今後は本件を厳粛に受け止め、再発防止に全社で取り組んでまいります。 以上

例文3|システム障害・サービス停止の顛末書

オンラインサービスや基幹システムを提供している事業者向けの顛末書です。発生時刻・復旧時刻・影響範囲を明確にし、再発防止策はインフラ・運用・組織の各レイヤで具体化します。

システム障害・サービス停止の顛末書(社外向け)
顛末書 令和○年○月○日 株式会社○○○○ 代表取締役 ○○ ○○ 様 ○○株式会社 代表取締役 ○○ ○○ (担当:カスタマーサクセス部 ○○ ○○  電話:03-0000-0000) 件名:弊社サービス「○○○○」障害発生の件に関する顛末書 平素は弊社サービスをご利用いただき、誠にありがとうございます。 このたびは、弊社が提供する「○○○○」におきまして障害が発生し、貴社の業務に多大なご迷惑をおかけしましたこと、心よりお詫び申し上げます。 下記のとおり、発生事象と再発防止策をご報告申し上げます。 記 1. 発生日時/復旧日時  発生:令和○年○月○日 ○時○分  復旧:令和○年○月○日 ○時○分(影響継続時間:○時間○分) 2. 影響範囲  ・対象サービス:○○○○(全機能)  ・影響を受けたお客様:全契約お客様  ・主な影響:○○機能のログイン不可、データ参照不可。 3. 経緯  ・○時○分 監視システムが応答時間の悪化を検知。  ・○時○分 サービスへのログインができない事象を確認。  ・○時○分 障害対策本部を設置、原因切り分けを開始。  ・○時○分 データベースサーバの異常を特定、切替作業を実施。  ・○時○分 サービスの全機能復旧を確認。 4. 原因  一次原因:データベースサーバのストレージ書き込み処理において、特定条件下でロックが解放されない不具合が発生したこと。  背景要因:当該条件のテストケースが性能試験に含まれていなかったこと。 5. 対応  ・障害発生中、ステータスページおよび緊急メールにて随時状況をご案内。  ・復旧後、影響を受けたデータの整合性確認を実施。  ・サービス利用規約および別途ご契約に基づく対応につきましては、後日改めてご案内申し上げます。 6. 再発防止策  ・該当条件をカバーするテストケースを性能試験に追加。  ・データベースサーバの自動切替(フェイルオーバー)を再構成し、復旧時間目標を○分以内に短縮。  ・障害対策本部の招集基準と役割分担を文書化し、全エンジニアに訓練を実施。 貴社業務への影響を生じさせましたこと、重ねて深くお詫び申し上げます。今後はサービス品質の維持・向上に一層努めてまいります。 以上

例文4|情報漏洩の顛末書

情報漏洩は、顛末書の中でもとくに表現と提出方法に注意が必要なケースです。

  1. 憶測や未確認情報を書かない
  2. 二次被害の可能性に触れる
  3. 相談窓口を明示する

の3点を必ず満たしてください。重大案件では代表者名で発出し、書面持参または郵送が原則です。

情報漏洩の顛末書(社外向け)
顛末書 令和○年○月○日 株式会社○○○○ 代表取締役 ○○ ○○ 様 ○○株式会社 代表取締役 ○○ ○○ (お問い合わせ窓口:個人情報相談窓口  電話:0120-000-000  受付:平日 9時〜17時) 件名:弊社における個人情報漏洩の件に関する顛末書 平素は格別のお引き立てを賜り、厚く御礼申し上げます。 このたびは、弊社が貴社よりお預かりしておりました個人情報の一部が外部に漏洩する事態が発生し、貴社およびご関係の皆様に多大なご迷惑とご心配をおかけしましたこと、誠に申し訳ございませんでした。 下記のとおり、事実関係および対応・再発防止策をご報告申し上げます。 記 1. 発生日時/発覚日時  発生(推定):令和○年○月○日  発覚:令和○年○月○日 ○時○分(社内監査により検知) 2. 漏洩した情報の範囲  ・対象:貴社よりお預かりしていたお客様情報のうち○件  ・項目:氏名、住所、電話番号、メールアドレス  ・現時点で、二次被害の発生は確認されておりません。 3. 経緯  ・○月○日 担当者が業務用端末を社外で紛失。  ・○月○日 紛失届を最寄り警察署に提出。  ・○月○日 社内調査により、当該端末に保存されていたデータの範囲を特定。  ・○月○日 個人情報保護委員会に報告。 4. 原因  一次原因:担当者が社外持ち出しを禁止された端末を社外に持ち出したこと。  背景要因:端末の社外持ち出し管理が運用上の口頭ルールにとどまっており、システム的な制限がなかったこと。 5. 対応  ・該当する貴社のお客様に対し、書面にて経緯と謝罪、相談窓口をご案内。  ・遠隔ロックおよびデータ消去をリモートで実施。  ・社内全端末について、当該漏洩経路の有無を緊急調査済み(追加事案なし)。 6. 再発防止策  ・端末の社外持ち出しをシステム的に制限(MDM導入)。  ・個人情報を取り扱う全従業員に対し、情報セキュリティ教育を再実施。  ・年1回の外部監査による情報管理体制のチェックを開始。 重ねまして、皆様に多大なるご心配をおかけしましたこと、深くお詫び申し上げます。お客様からのお問い合わせにつきましては、上記窓口にて誠意をもって対応してまいります。 以上

個人情報漏洩は、規模や内容によっては個人情報保護委員会への報告義務(個人情報保護法)や、対象本人への通知義務が発生します。社外向け顛末書を作る前に、法務・コンプライアンス部門と必ず連携してください。

顛末書をメールで送付する場合のメール本文|4パターン

社外向け顛末書は、書面手交や郵送のほかに、PDF添付メールで送るケースも増えています。顛末書本体は別ファイル(PDF)として用意し、メール本文はその送付状の役割を果たします。状況別に4パターンの文面を用意しました。固有名詞・日時・対応内容の部分を自社の事案に合わせて書き換えてご利用ください。

メール本文に顛末書の内容そのものを丸ごと貼り付けるのは避け、顛末書本体はPDFで添付し、メールには概要・添付物の説明・連絡先のみを記載するのが一般的な作法です。

パターン1|顛末書を添付してご報告する基本のメール

事案がある程度収束し、顛末書を整えたうえで初めて文書として送付する、最も基本的な型です。

メール文例1|顛末書送付の基本パターン
件名:【顛末書送付のご連絡】○○の件について(株式会社○○ ○○) 株式会社△△△△ 営業本部 ○○ ○○ 様 いつも大変お世話になっております。 株式会社○○の○○でございます。 令和○年○月○日に発生いたしました○○の件につきまして、当社にて事実関係および原因の確認、ならびに再発防止策の検討が完了いたしましたので、本日付の顛末書を添付のうえご報告申し上げます。 本件により、貴社に多大なるご迷惑とご心配をおかけしましたことを、改めて深くお詫び申し上げます。 添付: ・顛末書(PDF) 1通 ご不明な点や追加でご確認いただきたい事項がございましたら、下記までご連絡くださいますようお願い申し上げます。 今後とも変わらぬお付き合いを賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。 -- 株式会社○○ 営業本部 ○○課 ○○ ○○ TEL: 03-0000-0000 Mail: xxx@example.com

パターン2|緊急の第一報を入れた後に、文書として顛末書を送るメール

システム障害・情報漏洩・人身を伴う事案など、発覚直後に電話で第一報を入れた後、改めて文書として顛末書を送る場面で使う型です。電話で伝えた事実関係を文書として残す位置づけになります。

メール文例2|緊急一報後の顛末書送付
件名:【顛末書送付】○月○日発生 ○○の件(電話連絡分) 株式会社△△△△ ○○部 ○○ ○○ 様 いつも大変お世話になっております。 株式会社○○の○○でございます。 令和○年○月○日 ○時○分頃に発生いたしました○○の件につきまして、同日の電話にて第一報を申し上げましたが、改めて事実関係・原因・対応経過・再発防止策を文書として整理いたしましたので、顛末書を添付のうえご報告申し上げます。 本件発生から復旧までの経緯および当社の対応につきましては、添付の顛末書に時系列でまとめております。電話にて口頭でお伝えした内容と齟齬がないことをご確認いただけましたら幸いです。 ご迷惑をおかけしましたこと、重ねて深くお詫び申し上げます。 添付: ・顛末書(PDF) 1通 ・(必要に応じて)対応経過のタイムライン資料 1通 本件に関する追加のご確認・ご要望がございましたら、私ども担当窓口まで遠慮なくご連絡ください。 -- 株式会社○○ ○○部 ○○課 ○○ ○○ 直通: 03-0000-0000 携帯: 090-0000-0000 Mail: xxx@example.com

パターン3|取引先からの要請を受けて顛末書を提出するメール

取引先から「顛末書をお送りください」と書面で要請された場合の返信パターンです。要請に応じる旨を明示し、文書として正式に提出した記録を残します。

メール文例3|取引先からの要請への返信
件名:Re: 顛末書ご提出のお願い(○○の件) 株式会社△△△△ 購買部 ○○ ○○ 様 いつも大変お世話になっております。 株式会社○○の○○でございます。 令和○年○月○日付でご依頼を頂戴いたしました○○の件に関する顛末書につきまして、社内での事実関係の確認および再発防止策の取りまとめが完了いたしましたので、本日付の顛末書を添付のうえご提出申し上げます。 ご依頼から日数を要しましたこと、また本件によりご迷惑をおかけしましたことを、重ねて深くお詫び申し上げます。 添付: ・顛末書(PDF) 1通 ご一読いただいたうえで、追加のご質問・ご指摘がございましたら、ご遠慮なくお申し付けください。当社にて速やかに確認のうえ、改めてご連絡申し上げます。 今後とも変わらぬお引き立てを賜りますよう、何卒よろしくお願い申し上げます。 -- 株式会社○○ ○○部 ○○課 ○○ ○○ TEL: 03-0000-0000 Mail: xxx@example.com

パターン4|追加情報・続報として再度送付するメール

一度顛末書を送付した後、追加の調査結果や対応状況の進捗が出た場合に、続報として再送する型です。前回送付分との関係を明示するのがポイントです。

メール文例4|続報・追加報告
件名:【続報】○○の件 顛末書(○月○日付)の追補ご報告 株式会社△△△△ ○○部 ○○ ○○ 様 いつも大変お世話になっております。 株式会社○○の○○でございます。 令和○年○月○日付でご報告申し上げました○○の件の顛末書につきまして、その後の社内調査および外部調査の結果、新たに判明した事実および追加で実施した再発防止策がございますので、続報として顛末書(改訂版)を添付のうえご報告申し上げます。 主な追補点は以下のとおりです。 ・事実関係:○○について追加で○○が判明いたしました。 ・対応:○月○日より○○の運用を開始いたしました。 ・影響範囲:現時点で貴社への追加影響は確認されておりません。 詳細につきましては添付の顛末書(改訂版)をご確認ください。前回ご送付分と差し替えのうえ、ファイルの管理をお願いできれば幸いです。 本件で度重なるご報告となり、ご負担をおかけしておりますことを深くお詫び申し上げます。 添付: ・顛末書(改訂版・PDF) 1通 -- 株式会社○○ ○○部 ○○課 ○○ ○○ TEL: 03-0000-0000 Mail: xxx@example.com

メール送付時に押さえたい3つの注意点

  1. 件名に【顛末書送付】【続報】など内容が一目でわかるラベルを入れる(取引先側でも管理しやすくなる)
  2. 顛末書本体はPDFで添付し、メール本文には貼り付けない(改ざん防止と、文書としての体裁を保つため)
  3. 送信前に宛先・添付ファイル・社外秘の取扱いを必ずダブルチェックする(誤送信は新たな顛末書の対象になる)

メールでの送付が認められるか、原本の郵送が必要か、は取引先の文書管理ルールによります。重大事案や正式な記録として残したい場合は、メール送付に加えて原本の郵送を併用するのが安全です。

社外向け顛末書で避けたい5つのNG表現

社外向け顛末書は、書き方ひとつで「誠実」にも「不誠実」にも見えます。とくに避けたい5つのNG表現を整理しておきます。

  1. ①「忙しかった」「人手不足だった」など他責の言い訳 — 背景要因として書きたい場合は、再発防止策とセットで淡々と。
  2. ②「絶対に再発させません」「二度と起こしません」 — 結果保証は書かない。代わりに「再発防止策を実行してまいります」と行動ベースに。
  3. ③ 推測・伝聞の語尾(〜だと思います/〜のはずです) — 確認できた事実のみ断定形で。未確認は「現在調査中」と明記。
  4. ④ 過度に重い表現(「会社の信用を著しく毀損」など) — 後で記述自体が証拠化されうるため、事実より重く書かない。
  5. ⑤ 内部固有名詞(社内システム名・担当者個人名・処分内容) — 取引先には不要な情報。抽象化するか伏せる。

「弁護士監修」「業界最高水準」など景表法上の優良誤認にあたりうる表現は、再発防止策にも書かないほうが安全です。事実として実施する仕組みを淡々と書きます。

社外向け顛末書のよくある質問

Q1. 顛末書と始末書、社外には結局どちらを出すべき?

社外への提出は「顛末書(事実報告+お詫び)」が標準です。始末書は本来、社内の懲戒処分に伴う反省・謝罪の文書なので、社外には出しません。ただし、相手が「始末書」という名称を要求してきた場合は、相手の慣習に合わせて表題を変える運用もあります。中身は同じ構成で問題ありません。

Q2. 担当者個人名で出すべきか、代表者名で出すべきか

影響範囲が小さく、相手担当者ベースで処理が完結する案件は担当者の所属長名でも問題ありません。一方で、納品停止・大規模障害・情報漏洩など、自社全体の責任が問われるケースは代表者名(社長名)で発出するのが原則です。迷ったときは「相手から見た深刻度」で判断してください。

Q3. 手書きで出す必要はある?

社外向けは原則PCで作成・印刷で問題ありません。手書きにしたほうが誠意が伝わるという考え方もありますが、誤字や読みにくさで二度手間になるくらいなら、PC作成でレイアウトを整えたほうが結果的に丁寧です。

手書き版にしたい場合は『始末書を手書きで書くときの注意点と例文』を参考にしてください(始末書向けですが、社外文書の手書きルールも同様です)。

Q4. 添え状(送付状)は必要?

郵送するときは、白封筒に顛末書本体+送付状を同封するのが丁寧です。送付状には「○○の件につき、別紙のとおり顛末書をお届け申し上げます」と短く記載します。手交のときは送付状は不要ですが、封筒の表書きは「顛末書在中」とします。

Q5. 顛末書を出した後、追加で書面は必要?

再発防止策の進捗報告(実施完了報告書/改善報告書)を、後日あらためて発出するケースが多いです。とくに重大案件では、顛末書を1回出して終わりにせず、3カ月後や半年後に「再発防止策の実施状況」を改めて報告するのが信頼回復の近道です。

顛末書を整えるなら、テンプレートで時間を圧縮する

社外向け顛末書は、書式の整え方そのものに時間をかけるより、事実関係の精査と再発防止策の検討に時間を使うべき文書です。フォーマットの調整に追われて発出が遅れると、それ自体が新たな迷惑になりかねません。事実と対応策が固まったら、テンプレートに流し込んでスピーディーに整えるのが結果的に最も誠実な進め方です。

始末書・顛末書テンプレートを開く(社内・社外、始末書/顛末書の切り替えに対応)

書き方の総合ガイドは『始末書の書き方完全ガイド』に、ケース別例文の集約は『始末書・顛末書 例文集|ケース別テンプレート総まとめ』にあります。

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コラム著者・編集者

TEMPLEX編集チーム

TEMPLEX編集チームは、ビジネス文書の作成・管理に精通した実務経験者と技術ライターで構成されています。送付状・請求書・見積書をはじめとする各種ビジネス書類のフォーマットや書き方のノウハウを、わかりやすく丁寧にお届けします。「Office不要で誰でもすぐ使える」をコンセプトに、忙しいビジネスパーソンの書類作成をサポートします。

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