請求書の間違いを指摘するメール例文|角を立てない伝え方

請求書の間違いを指摘するときの心得
取引先の請求書の誤りを指摘するメールで角が立つのは、ほとんどが「間違っています」「修正してください」と断定・命令で書いてしまうことが原因です。相手に非があるとしても、ミスを責めるトーンが伝わると、その後のやり取りがぎくしゃくします。まずは事実確認のお願いという姿勢で書き出すのが基本です。
やわらげる定番の型が、「〜のようです」「〜ではないでしょうか」と疑問形で投げかける書き方です。「金額が違います」ではなく「金額が見積書と相違しているように見えるのですが、いかがでしょうか」とすれば、断定を避けつつ確認を促せます。冒頭に「恐れ入りますが」「お手数をおかけしますが」「申し上げにくいのですが」といったクッション言葉を一つ添えるだけでも印象は大きく変わります。
あわせて、自分の確認不足や行き違いの可能性に一言触れておくと角が立ちません。「こちらの認識違いでしたら申し訳ございません」「私の見落としかもしれませんが」と添えれば、相手のミスと決めつけずに済みます。実際、こちらの発注内容の取り違えや、メールの行き違いが原因だったというケースもあります。
- 誤りの箇所を具体的に示す:「請求書(No.○○)の金額」のように、どの書類のどこかを特定する。
- 誤・正を併記する:正しいと思われる内容を「誤」「正」で並べると、相手が一目で確認できる。
- 次にしてほしいことを書く:「ご確認のうえ、訂正版をお送りください」と依頼まで明記する。
- 金額に関わる誤りは早めに連絡する:支払期日や経理処理に影響するため、気づいた時点で連絡する。
請求書がクラウド請求書サービスなどの送信専用アドレス(noreply)から届いている場合は、そのメールに返信しても相手に届かないことがあります。指摘は返信ではなく、普段やり取りしている担当者のアドレス宛に新しくメールを作って送りましょう。
やわらかい指摘の言い回しやクッション言葉のバリエーションそのものは、請求書に限らず使えます。相手のミス全般をやんわり指摘する型は、次の記事にまとめています。

間違いをやんわり指摘するメール例文|角が立たない伝え方とクッション言葉
取引先や社内の相手の間違いを、関係を保ったままやんわり指摘するメールの型とクッション言葉、便利フレーズを解説。認識・解釈の相違、資料の誤り、数量・納期の食い違い、見積もりの誤り、相手の勘違いなどシーン別の例文付きです。
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金額の間違いを指摘するメール例文
金額違いを指摘するときは、見積書・発注書・契約書など根拠になる書類を引き合いに出すと、こちらの言い分に説得力が出ます。「○月○日付の見積書では○○円でした」と事実ベースで示せば、相手も社内の数字と照合しやすくなります。
金額そのものではなく、単価や数量は合っているのに合計や消費税の計算が合わないというケースもあります。その場合は、どこの計算が合わないのかを具体的に示すと、相手がすぐ直せます。
品目・数量の間違いを指摘するメール例文
品目や数量の誤りは、納品書や発注内容との食い違いとして指摘します。実際に納品されたものと請求内容が違う場合は、納品書の記載を引き合いに出すと話が早く進みます。
宛名・会社名の間違いを指摘するメール例文
宛名や会社名の誤字は、金額に影響しないぶん指摘しづらく感じますが、経費精算や保管の都合で正しい表記が必要になることがあります。「細かいことで恐縮ですが」と前置きし、正しい表記をそのまま書いて渡すと相手が直しやすくなります。
二重請求を指摘するメール例文
同じ取引で請求書が二通届いた、または前回支払い済みのぶんが再び請求されているといった二重請求は、どの請求書とどの請求書が重複しているのかを明示するのがポイントです。請求書番号や日付で特定し、支払い済みであれば入金日も添えると、相手がすぐ照合できます。
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請求書が届かない・未着のときのメール例文
「間違い」ではありませんが、予定の請求書が届かない・未着のときも、こちらから一報を入れる場面です。郵送やメールの行き違いの可能性が高いので、相手のミスと決めつけず「届いていないようなので」と確認するトーンで送ります。経理の締めに間に合わせたい事情があれば、それも添えておくとスムーズです。
訂正版・再発行を依頼するときの注意点
誤りを指摘したら、最後は正しい請求書を出し直してもらう(再発行してもらう)ところまで依頼します。受け取った請求書に二重線を引いてこちらで直す、といった対応は避け、発行元に訂正版を作ってもらうのが原則です。とくに金額が変わる訂正は、再発行された一通だけが正となるよう、古い請求書を破棄してよいかも確認しておくと混乱を防げます。
見落としがちなのが、インボイス(適格請求書)は受け取った側が勝手に修正できないという点です。国税庁のインボイス制度Q&A(問92)でも、記載に誤りがあった適格請求書は、売手に修正した適格請求書の交付を求めて受け取り、それを保存する必要があるとされています。買い手が自分で追記・修正したものは、原則として仕入税額控除のための保存書類になりません。仕入税額控除を受けるためにも、必ず発行元から訂正版をもらってください。
再発行のときに迷いやすい、日付の扱い・請求書番号の付け方・二重計上の防ぎ方は、発行する側の対応として次の記事で整理しています。相手に伝える前提を知っておくと依頼がスムーズです。

請求書の再発行|日付の扱い・未入金時の対応と依頼/お詫び文例
請求書の再発行を頼まれた発行側向けに、日付は元の発行日のまま備考で再発行を明記する理由、請求書番号と枝番の付け方、二重計上の防ぎ方を解説。紛失・宛先変更・未入金(未着)それぞれのケース別に、そのまま使えるお詫び・依頼の文例を用意しました。
記事を読む支払いはどうする?保留と期日の相談
金額が変わる誤りが見つかったときは、誤った金額のまま支払わず、訂正版を待ってから支払うのが基本です。先に払ってしまうと、過払いの返金や差額の追加といった精算が後から発生し、かえって手間が増えます。一報を入れる段階で「訂正後にお支払いします」と伝えておくと、相手も状況を把握できます。
気をつけたいのが支払期日への影響です。再発行を待つあいだに期日を過ぎてしまいそうな場合は、こちらの都合で遅れるわけではないことを添えつつ、支払日をいつにするか先に相談しておくと安心です。無断で期日を過ぎるより、ひとこと相談しておくほうが信頼を損ないません。
支払期日が明日・明後日に迫っているなど急ぐときは、メールを送ったうえで電話でも一報を入れると確実です。「先ほど請求書の件でメールをお送りしました」と伝えておけば、相手がメールに気づかないまま期日を過ぎる行き違いを防げます。

謝罪・お詫びの電話のかけ方|流れとそのまま使えるトーク例
謝罪・お詫びの電話のかけ方を、かける前の準備・基本の流れ・第一声からシーン別のトーク例まで解説。相手が不在のときの留守電と折り返し、かける時間帯のマナー、電話のあとの書面・メールでのフォローまでまとめました。
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コラム著者・編集者
TEMPLEX編集チーム
TEMPLEX編集チームは、ビジネス文書の作成・管理に精通した実務経験者と技術ライターで構成されています。送付状・請求書・見積書をはじめとする各種ビジネス書類のフォーマットや書き方のノウハウを、わかりやすく丁寧にお届けします。「Office不要で誰でもすぐ使える」をコンセプトに、忙しいビジネスパーソンの書類作成をサポートします。






