お詫び状の封筒の書き方|表書き・〆・便箋の折り方と入れ方・手渡し

お詫び状の封筒の書き方|表書き・〆・便箋の折り方と入れ方・手渡し

お詫び状の封筒の選び方|白・無地・中身が透けないもの

お詫び状を入れる封筒は、白色・無地・中身が透けないものを選びます。茶封筒は事務用とされ、改まったお詫びの書類には向きません。色付きや柄入りも避け、できるだけシンプルな封筒を使ってください。

もう一点意識したいのが封筒の厚みです。封筒には紙が一枚の「一重封筒」と、内側にもう一枚(内袋)を重ねた「二重封筒」がありますが、お詫び状でどちらを使うべきかは見解が分かれます。二重を正式・丁重とする説がある一方、お詫びでは「重なる」を連想させるため一重を勧める説(弔事やお見舞いと同じ配慮)もあります。

どちらか一方だけが正解というわけではないので、迷ったら中身が透けない厚手の白無地であることを優先してください。これさえ満たせば、一重でも二重でも失礼にはあたりません(迷えば白無地の一重が無難)。避けたいのは、薄手で文字が透ける封筒や、事務的な茶封筒です。

サイズは便箋の折り方に合わせて選ぶ

封筒のサイズは、便箋の折り方から逆算します。A4の便箋を三つ折りで入れるなら長形3号、四つ折りにするならそれより小さめの長形4号などが目安です。折り目は少ないほうが丁寧なので、特別な事情がなければ三つ折りに収まる長形3号を選んでおくと迷いません。

縦書きのお詫び状には、和封筒(縦長)を合わせるのが基本です。横長の洋封筒はカジュアルな印象になりやすく、後述する封字(〆など)も使わない形式のため、改まったお詫びでは和封筒のほうが無難です。

縦書きのお詫び状には、和封筒(縦長)を合わせるのが基本
縦書きのお詫び状には、和封筒(縦長)を合わせるのが基本

スポンサーリンク

封筒の表書き(宛名・住所)と「お詫び」と書くかの判断

表書きは、通常の手紙と同じく宛先の住所と宛名を書きます。住所は都道府県から省略せず、会社名は「(株)」などと略さず「株式会社○○」と正式名称で書いてください。

封筒の表書き(宛名・住所)と「お詫び」と書くかの判断
封筒の表書き(宛名・住所)と「お詫び」と書くかの判断
  • 住所:都道府県から書き、番地・建物名・部屋番号まで省略しない
  • 会社宛て:「株式会社○○ 御中」、または「株式会社○○ 営業部 ○○様」のように担当者名まで分かれば「様」
  • 個人宛て:「○○様」

封筒の宛名・差出人は、黒インクの万年筆・毛筆・水性(ゲルインク)ボールペンで書くのが基本です。色は黒。弔事を連想させる薄墨(グレー)や、カジュアルに見えるサインペン、そして熱で文字が消えるフリクションなどの消えるボールペンは避けてください。消えるボールペンは配送中の温度で文字が消えるおそれがあり、宛名書きには使わないようメーカーも案内しています。

迷いやすいのが、封筒の表に「お詫び」と書くかどうかです。結論として、表書きにわざわざ「お詫び」と書く必要はありません。封筒の外側に用件を大きく示すと、受け取った相手の周囲の目に触れてしまい、かえって相手に気をつかわせることがあるためです。用件は中の便箋で丁寧に伝えれば十分です。

「請求書在中」のように用件を表に書く脇付けは、事務的に中身を仕分けたい書類のための慣習です。お詫び状は中身を周囲に知られたい書類ではないため、脇付けは付けないほうが配慮として自然です。

切手は、慶弔用ではない普通切手を、料金不足にならないよう貼ります。キャラクターものや色柄の派手な記念切手は改まったお詫びには向かないので、貼るなら落ち着いたデザインの普通切手を選んでください。少額の切手を何枚も貼り合わせるのも避け、できるだけ1枚で料金をまかなえる額面にします。

封筒の裏面(差出人)の書き方

裏面には差出人の情報を書きます。縦書きの和封筒では、差出人の住所・氏名は裏面の左下にまとめるのが基本です。会社として出す場合は会社名・部署名・氏名を、個人として出す場合は住所と氏名を書きます。投函した日付を左上などに添えても構いません。

封筒の裏面(差出人)の書き方
封筒の裏面(差出人)の書き方

便箋に書いた差出人と、封筒裏面の差出人は同じ表記でそろえるようにします。封筒は会社名だけ、便箋は個人名だけ、と食い違うと受け取った側が誰からのお詫びか確認しづらくなります。

封筒の真ん中に縦の継ぎ目(中央で貼り合わせたセンター貼りの封筒)がある場合は、継ぎ目の右側に住所、左側に氏名を書き分けるのが正式とされます。継ぎ目が左端にある封筒や郵便番号枠付きの封筒なら、上で述べたとおり左下にまとめれば問題ありません。

封の〆マーク|〆・封・緘の使い分け

封をしたあとは、フタの合わせ目に封字を書きます。これは封をしてから誰も開けていないことを示す印で、相手への配慮を表すマナーです。お詫び状を含む一般的な書類なら「〆」を使えば問題ありません。

封の〆マークの書き方
封の〆マークの書き方
  • 〆(しめ):最も一般的で、事務的な書類からお詫び状まで広く使える。「締める」の意味で、黒のペンで手書きするのが基本。
  • 封:「〆」より少し改まった印象。目上の相手や、より丁重に扱いたい書類で使われる。
  • 緘(かん):重要書類で使われる。手書きはまれで、封緘印(スタンプ)を押すのが通例。

書き方にも注意点があります。「〆」はフタと本体の両方にまたがるよう、合わせ目の中央に黒のペンで書きます。割り印のように、開ければ印が崩れる位置に書くのがポイントです。

「〆」は「×(バツ印)」ではありません。一画目を長く引き、最後にもう一本を交差させる「〆」という一文字です。二本の線を均等に交差させてバツ印のように書くと、別の意味に見えて失礼になることがあるため、左の画を長く取る形を意識してください。なお横長の洋封筒には封字を使わず、封緘シールなどで留めるのが一般的です。

便箋の三つ折りと封筒に入れる向き

便箋は、受け取った人が開いてすぐ読める向きで取り出せるように折って入れます。折り目はできるだけ少なくするのが丁寧なので、長形3号の和封筒なら三つ折りが基本です。

  1. 便箋の文字を表にして置き、書き出し(書きはじめ)が右上にくるようにする
  2. 下から3分の1を上に折り上げる
  3. 上から残りの3分の1を下に折り重ねる(三つ折りの完成)
  4. 和封筒の裏側から見て、書き出しの部分が右上にくる向きで入れる
便箋の三つ折りと封筒に入れる向き
便箋の三つ折りと封筒に入れる向き

向きの考え方はシンプルで、相手が封を開けて取り出したとき、便箋を広げればすぐ本文が読める状態を目指します。封筒の中で上下や表裏が逆になっていないか、入れたあとに一度確認すると安心です。

横長の洋封筒に入れる場合は、表から見て便箋の書き出しが下にくる向きで入れます。ただしお詫び状では縦書き・和封筒が基本のため、特別な指定がなければ和封筒で整えるのがおすすめです。

封の閉じ方|のり付けが基本、セロハンテープは避ける

封はのり、または両面テープで閉じます。セロハンテープやホチキスは、はがれやすく見た目も整わないため、改まった書類では避けるのがマナーです。閉じたあと、前述のとおりフタの合わせ目に「〆」を書いて仕上げます。

スポンサーリンク

手渡しの場合|封はせず、読みやすい向きで渡す

お詫び状を直接手渡すときは、郵送とマナーが変わります。手渡しの場合は封をせず(のり付けしない)、〆マークも書きません。その場で相手が中身を確認しやすいようにするためで、〆は「郵送中に開けられていないこと」を示す印なので、直接渡すなら不要です。

渡すときは、相手から見て表書きが正しい向き(上下・表裏が逆にならない向き)になるように両手で差し出します。封筒のフタは折り込んでおき、無言で置くのではなく、お詫びの言葉を一言添えてから手渡してください。

手渡しで添える一言(口頭)
このたびは大変申し訳ございませんでした。お詫びの気持ちを書面にまとめましたので、お納めいただけますでしょうか。

改まった訪問でお詫び状や菓子折りを持参する場合は、封筒や品物を袱紗(ふくさ)や風呂敷に包んで持参し、渡す直前に取り出すとより丁寧です。お詫びの場面なので、慶事用の華やかな色は避け、紺やグレーなど落ち着いた色を選びます。お詫びの品を一緒に渡すときは、品物を主役にせず、まず言葉と書面で誠意を伝えることを優先してください。

添え状(送付状)は必要?

お詫び状は、それ自体が相手に直接気持ちを伝える本文です。そのため、お詫び状を単体で送る場合は、別途の添え状(送付状)は基本的に不要です。一通の手紙で完結させたほうが、かえって誠意が伝わります。

一方で、返品物・交換品・資料などお詫び状以外の同封物がある場合は、何を同封したかを示す送付状を添えると親切です。封筒の中身が複数になるときだけ、内容を一覧できる送付状を1枚加える、と考えておけば迷いません。

同封物があるときの送付状の一文(記書き)
下記のとおり書類をお送りいたします。ご査収のほどよろしくお願い申し上げます。 記 1. お詫び状 1通 2. (同封する書類・返品物など) 1点 以上

本文・書き方・縦書きの作法はこちら

封筒の整え方が分かったら、中に入れるお詫び状そのものの書き方も確認しておきましょう。本文の構成と文例、手書きの作法、縦書きで書くときのポイントは、それぞれ次の記事で詳しく解説しています。

お詫び状の書き方と例文|ビジネスで使えるテンプレート
詫び状・お詫び状

お詫び状の書き方と例文|ビジネスで使えるテンプレート

ビジネスのお詫び状(詫び状)の書き方を、お詫び→原因→対応→再発防止の4段構成と頭語結語・配置のルールから解説。商品不良・誤発送・納期遅延・請求ミス・接客・システム障害・社員の不祥事の7シーンの例文と、メール・電話との使い分けもまとめました。

記事を読む
手書きのお詫び状の書き方|便箋・ペン・例文とマナー
詫び状・お詫び状

手書きのお詫び状の書き方|便箋・ペン・例文とマナー

お詫び状を手書きで出すべき場面と、便箋・筆記具の選び方を解説。重大な謝罪・長年の取引先・個人宛は手書きが効果的です。白無地の便箋、黒か濃紺のペン、修正せず書き直す清書のコツと、そのまま使える手書き文例をまとめました。

記事を読む
お詫び状を縦書きで書く方法|レイアウト・漢数字・例文
詫び状・お詫び状

お詫び状を縦書きで書く方法|レイアウト・漢数字・例文

お詫び状を縦書きで書くときの配置を図解的に解説。頭語は右上、日付・差出人・宛名は本文のあとに置く後付けの位置、差出人は行末・宛名は行頭という決まり、日付や件数を漢数字で書くルール、横書きとの使い分け、そのまま使える縦書き文例をまとめました。

記事を読む

お詫び状をTEMPLEXで作成

封筒の準備とあわせて、中に入れるお詫び状も整えておきましょう。TEMPLEXお詫び状テンプレートなら、フォームに入力するだけで登録不要・無料でPDFをダウンロードできます。長形3号の封筒に三つ折りで収まるレイアウトで出力できるので、印刷して折り、中身が透けない白無地の封筒に入れればそのまま送れます。

TEMPLEXのお詫び状テンプレート
TEMPLEXのお詫び状テンプレート

スポンサーリンク

詫び状・お詫び状をすぐに作成しませんか?

TEMPLEXなら、フォームに入力するだけで詫び状・お詫び状のPDFを作成・ダウンロードできます。

詫び状・お詫び状のテンプレートを見る

コラム著者・編集者

TEMPLEX編集チーム

TEMPLEX編集チームは、ビジネス文書の作成・管理に精通した実務経験者と技術ライターで構成されています。送付状・請求書・見積書をはじめとする各種ビジネス書類のフォーマットや書き方のノウハウを、わかりやすく丁寧にお届けします。「Office不要で誰でもすぐ使える」をコンセプトに、忙しいビジネスパーソンの書類作成をサポートします。

関連記事

新着記事