身元保証人がいない・頼める人がいないときの対処|会社相談と代行サービスの相場・注意点

頼める人がいなくても、まず諦めなくていい
入社・転職で身元保証書を求められたのに、保証人を頼める人がいない——両親が高齢・他界している、親族と疎遠、ひとり身で身近に社会人の知り合いがいない。そんな事情で手が止まることがあります。あわてて代行サービスを探す前に、まず確認したいのは、会社が身元保証人を何名・どんな条件で求めているかです。提出書類の案内をよく見ると、1名でよかったり、親族以外や緊急連絡先でも認められたりして、用意できる範囲で足りることも少なくありません。
そのうえで、どうしても頼める人がいないときは、黙って提出をあきらめたり架空の名前を書いたりせず、採用担当に正直に相談するのが最善です。多くの会社は事情を踏まえて、1名でよい・別の親族でよい・代替手段でよいと柔軟に対応してくれます。それも難しいときの最終手段が、費用を払って引き受けてもらう身元保証人代行サービスです。
同じ「保証人がいない」でも、内定承諾書に同封された身元保証書の保証人を誰に頼むか(新卒中心)で迷っている方は、下のまとめ記事の方が近いです。一方、一般の入社・転職(中途を含む)で身元保証書を求められ、頼む人そのものがいないという状況なら、このあとの会社相談・代行サービスの話がそのまま役立ちます。

内定承諾書の保証人は誰に頼む?いない場合の対処と身元保証人の基礎
内定承諾書(同封の身元保証書)の保証人を誰に頼むかを解説。父母など独立生計の三親等以内の親族が基本で、いない・頼めないときの対処、身元保証人と連帯保証人の違い、保証人が負う責任の上限までまとめました。
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最優先は会社への相談(いなくても入社できることは多い)
保証人探しに走る前に、まず採用担当へ「身元保証人を用意するのが難しい事情がある」と早めに伝えてください。身元保証書の提出は法律上の義務ではなく、求めるかどうか・どこまで厳密に求めるかは会社ごとの運用です。事情を正直に話せば、次のような柔軟な対応をしてもらえるケースが少なくありません。
- 人数を減らす:「2名」が原則でも、事情を踏まえて1名でよいとされることがある。
- 続柄の条件を緩める:「別生計の親族2名」が難しければ、同居の親1名や親以外の親族でよい、と調整されることがある。
- 代替手段でよいとされる:緊急連絡先の届出や誓約書だけで足りる、保証人欄を空欄で提出してよい、と案内される場合もある。
相談するときは、「いない」とだけ言うより、なぜ難しいのか(親が高齢・他界、親族と疎遠など)と、自分はどうしたいのか(1名でよいか確認したい等)をセットで伝えると、担当者も判断しやすくなります。下の文例はそのまま使えます。
施設で育った・身寄りがないなど、事情があって頼れる親族が一人もいない場合は、その旨を率直に伝えたほうが、会社も緊急連絡先のみでよいといった代替措置を判断しやすくなります。無理に保証人を立てようとするより、事情を正直に話すことが解決の近道になることもあります。
相談しても解決の糸口が見えないときも、提出期限を黙って過ぎるのは避けるのが鉄則です。期限前に「用意に時間がかかっている」と一報を入れておくだけで、印象も対応も大きく変わります。
親に頼めない・親族がいないときの選択肢
「いない」と思っていても、親以外の親族や、ごく限られた範囲の知人まで広げると候補が見つかることがあるので、会社相談と並行して当たってみる価値があります。順番としては、費用も信頼関係のリスクも小さい順に、おおむね次のように検討します。
- 親以外の親族:祖父母・おじ・おば・成人して働いているきょうだいなど。独立して生計を立てている親族なら、親でなくても認められることが多い。
- 配偶者・配偶者の親族:結婚している場合は配偶者やその親に頼める場合がある。ただし「本人と別生計」を求める会社では同一生計の配偶者は不可となることもあるため要確認。
- 信頼できる知人:会社が親族以外を認めるなら、独立生計の知人に頼める場合がある。ただし利害関係のある上司・同僚は避ける。可否は必ず会社に確認する。
- 代行サービス:費用を払って引き受けてもらう最終手段。会社の了承が前提(後述)。
親が健在でも「高齢・無職・年金暮らしで頼んでいいか分からない」というケースは多いはずです。前提として、提出書類の案内に「有職(安定収入)」の条件が書かれていなければ、年金・無職の親でも問題なく、わざわざ確認する必要はありません。年金も安定した収入とみなされ、中小企業では親なら年金受給者を認める運用が多いです。公務員や大手などで「有職」を条件にしている場合だけ、職業を正直に書いたうえで会社に可否を確認すれば確実で、下の文例が使えます。
無職・年金の保証人が「審査でばれるのか」「職業欄にどう書くか」をもっと詳しく知りたい方は、専用の記事でまとめています。

身元保証人は無職・年金でもなれる?バレる?職業欄の書き方と確認法
身元保証人を無職や年金暮らしの親に頼みたい人へ。会社が「有職(安定収入)」を保証人の条件にしていなければ、無職・年金の親でもなれます(条件になければ自分から会社に確認する必要もありません)。職業欄の正しい書き方(無職・年金受給者・自営業)まで解説します。
記事を読む身元保証人代行サービスとは(相場・仕組み・流れ)
身元保証人代行サービスは、費用を払うと、その会社が手配した人が身元保証人として署名・押印してくれる有料サービスです。賃貸・入院・施設入居・就職など用途ごとにプランがあり、就職用は本人が会社に与えた損害を保証する「身元保証人」の役割を代行してもらう形になります。
料金の相場(就職用)
就職用の相場は、保証期間3年で27,500円前後〜、5年で49,500円前後〜が一つの目安です。別途、登録料(1万円程度)が必要な業者や、扱う金銭の多い職種ほど保証料が上がる業者もあり、初期費用としてはおおむね2万〜5万円程度を見込んでおくと現実的です(金額は業者・職種・保証期間で変動します)。
会社から渡された身元保証書の極度額(保証する金額の上限)が高額だと、通常料金で収まらず別途相談・追加費用になる業者もあります(例えば「500万円までは通常料金、それ以上は要相談」とする業者があります)。提出する様式の極度額を確認したうえで、見積もり時にその金額で対応できるか伝えておくと安心です。
| 業者・プラン例 | 就職用の料金(税込・目安) | 保証期間 |
|---|---|---|
| 保証人代行プラスサービス | 3年契約 27,500円 / 5年契約 49,500円 | 3年・5年 |
| 日本保証協会 | 登録料 11,000円 + 就職保証料 16,500〜22,000円(職種による) | 最長5年 |
| アリコ・トラスト | 代行料 7,000〜9,000円 + 職種別保証料 15,000〜25,000円 | 5年 |
利用の流れ
- 【最初に】会社に代行サービスの利用が可能か確認する(無断利用は不可)
- 業者に申し込み、必要書類(保証する身元保証書の様式・本人確認書類など)を提出する
- 料金を支払う(多くは保証承諾の段階で前払い)
- 業者の担当者が保証人欄に署名・押印して書面が返送される
- 受け取った身元保証書を会社に提出する
契約期間は、身元保証法のルール(定めがなければ3年・定めても最長5年)に合わせて3年・5年で設定している業者が多いです。会社が求める保証期間に合うプランを選んでください。
代行サービスのリスクと注意点(悪質業者・会社の了承)
代行サービスは便利な一方、悪質な業者によるトラブルが実際に起きており、消費生活センターや弁護士への相談事例も多い分野です。利用するなら、次のような業者を避けることが大前提になります。
- 登録料だけ取って紹介しない:「保証人を紹介します」と登録料・前払い金を受け取り、実際には保証人が用意されず連絡も取れなくなる手口が報告されている。
- 即日契約を迫る・不安を煽る:「今日中に決めないと間に合わない」などと急かす業者は警戒する。
- 架空の書類を作る:保証人の在籍・収入を装うため、架空の源泉徴収票や給与明細を用意する悪質業者もある。これに乗ると本人も虚偽申告に加担することになる。
- 契約・解約条件が不透明:契約内容が曖昧、解約時に高額な手数料を請求される、といったトラブルが起きやすい。
業者選びで迷ったら、契約前に料金・契約内容を書面で確認し、不審に感じたら消費生活センター(消費者ホットライン188)や弁護士の無料相談を活用するのが安全です。「安さ」「即日」だけで選ばないでください。
そして業者選び以前に最も大切なのが、会社に無断で代行サービスを使わないことです。会社に伏せて第三者を身元保証人として提出し、あとで「実は代行業者だった」と発覚すると、提出書類に関わる重大な信頼問題となり、内定取消や入社後の信用失墜につながるおそれがあります。代行サービスは「会社の了承を得たうえでの最終手段」と位置づけ、必ず事前に可否を確認してください。
会社が「代行サービスは不可」とする場合もあります。その際は無理に使わず、人数・続柄の緩和など別の方法を相談しましょう。
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保証人がいないと内定取消になる?
ここが一番不安なところだと思いますが、「保証人がいない」というだけで、いきなり内定取消や解雇になることは原則としてありません。扱いは、まだ採用が決まる前か、内定後・入社後かで分かれます。
- 採用前(選考中):会社には採用の自由があるため、身元保証書の提出を採用条件として、用意できない人の採用を見送ること自体は可能。
- 内定後・入社後:内定が成立すると雇用契約が成立したと評価され、身元保証書の不提出だけを理由に取り消す・解雇するのは「解雇」と同じ制限を受ける。正当な理由がなければ不当解雇として無効になりうる。
ただし例外もあります。あらかじめ身元保証書の提出が採用条件として明示されていた場合は、不提出を理由とする解雇が有効と判断された裁判例(シティズ事件・東京地裁 平成11年12月16日)もあります。とはいえこれは「どんな場合でも取消が認められる」という意味ではなく、判断は事情次第です。だからこそ、黙って放置せず、事情を会社に相談しておくことが、取消リスクを避ける一番の方法になります。
実務でも、事情を打ち明ければ例外的に身元保証人なしでの入社を認めるケースがあるとされています。「相談したら不利になる」のではなく、相談しないまま提出しないことの方がリスクだと考えてください。
様式が手元にない・どこで入手するか
保証人の目処が立ったら、次は記入する様式が必要です。身元保証書は会社所定の様式があればそれを使うのが基本で、様式が配られていない・なくしてしまった場合の入手方法は、別の記事で詳しくまとめています。

身元保証書はどこでもらう?会社・ダウンロード・コンビニ印刷の入手法
身元保証書はどこでもらうのかを解説。基本は会社からもらい、所定様式がない・なくしたときはダウンロードや市販で入手します。コンビニで印刷する手順、入社用とビザ申請用の様式の違いまでまとめました。
記事を読む会社の様式が手元になく、急いで用意したいときは、TEMPLEXの身元保証書テンプレートを使えば、極度額欄・保証期間欄まで備えた書式を登録不要・無料でPDF出力できます。提出前には会社所定の様式が指定されていないかを確認してください。
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コラム著者・編集者
TEMPLEX編集チーム
TEMPLEX編集チームは、ビジネス文書の作成・管理に精通した実務経験者と技術ライターで構成されています。送付状・請求書・見積書をはじめとする各種ビジネス書類のフォーマットや書き方のノウハウを、わかりやすく丁寧にお届けします。「Office不要で誰でもすぐ使える」をコンセプトに、忙しいビジネスパーソンの書類作成をサポートします。







