2月の時候の挨拶(季節の挨拶)|立春前後で使い分ける漢語調・和語調とビジネス例文集

2月の時候の挨拶(季節の挨拶)|立春前後で使い分ける漢語調・和語調とビジネス例文集

2月の時候の挨拶の特徴

2月は暦の上で冬から春へ切り替わる月です。節分(2月3日頃)が過ぎて立春(2月4日頃)を迎えると、二十四節気の上では「春」が始まります。しかし実際の気候は厳しい寒さが残り、暦と体感のズレが生まれるのが2月の特徴です。なお、時候の挨拶は「季節の挨拶」とも呼ばれます。

そのため時候の挨拶も、立春を境に「晩冬」「大寒」から「余寒」「春寒」「向春」などへ切り替えます。また暖かい日と寒い日が交互に訪れる「三寒四温」も2月ならではの表現です。

  • 上旬(~2月3日頃):立春前。まだ冬。→ 晩冬・大寒・厳寒
  • 中旬(2月4日頃~18日頃):立春~雨水前日。→ 立春・春寒・余寒・残寒
  • 下旬(2月19日頃~末日):雨水以降。春の気配。→ 向春・梅花・雨水・三寒四温

2月4日頃の「立春」より前に「立春の候」を使うのは誤用です。立春を過ぎていない1月下旬〜2月3日頃までは「晩冬の候」「大寒の候」を使いましょう。

漢語調の時候の挨拶(ビジネス・改まった手紙)

ビジネス文書・改まった手紙では「○○の候」の漢語調を用います。送る日付に合わせて上旬・中旬・下旬で使い分けましょう。

上旬(~2月3日頃/立春前)

晩冬の候(冬の終わりを迎える頃)
晩冬の候、貴社ますますご清栄のこととお慶び申し上げます。
大寒の候(一年で最も寒い時期)
大寒の候、貴社ますますご隆盛のこととお慶び申し上げます。
厳寒の候(厳しい寒さの頃)
厳寒の候、貴社ますますご繁栄のこととお慶び申し上げます。

中旬(2月4日頃~18日頃/立春~雨水前日)

立春の候(暦の上で春が始まる頃)
立春の候、貴社ますますご清祥のこととお慶び申し上げます。
余寒の候(立春を過ぎてもなお残る寒さ)
余寒の候、貴社ますますご発展のこととお慶び申し上げます。
春寒の候(春とは名ばかりの寒さ)
春寒の候、貴社ますますご清栄のこととお慶び申し上げます。
残寒の候(寒さが残る頃)
残寒の候、貴社ますますご隆盛のこととお慶び申し上げます。

下旬(2月19日頃~末日/雨水以降)

向春の候(春の足音が近づく頃)
向春の候、貴社ますますご清栄のこととお慶び申し上げます。
梅花の候(梅の花が咲く頃)
梅花の候、貴社ますますご繁栄のこととお慶び申し上げます。
三寒四温の候(寒暖を繰り返す頃)
三寒四温の候、貴社ますますご清祥のこととお慶び申し上げます。
雨水の候(雪が雨に変わる頃)
雨水の候、貴社ますますご発展のこととお慶び申し上げます。

「余寒」は立春後に残る寒さ、「残寒」も意味はほぼ同じです。一方「春寒」は春になってから寒さがぶり返すニュアンスで、いずれも立春後(2月4日頃以降)に使います。立春前には使えません。

和語調(口語調)の時候の挨拶

親しい相手や柔らかい印象を出したいときは、和語調(口語調)を使います。季節の情景を自分の言葉で描くイメージです。

上旬の書き出し(立春前)
寒さ厳しき折、いかがお過ごしでしょうか。
節分を意識した書き出し
節分も過ぎ、暦の上では春とはいえ、まだ底冷えの続く毎日ですが、お変わりなくお過ごしでしょうか。
立春の書き出し
立春とは名ばかりの寒さが続いておりますが、皆さまお健やかにお過ごしのことと存じます。
梅の便りを添えた書き出し
梅のつぼみもふくらみ始め、春の訪れを少しずつ感じる頃となりました。
うぐいすを添えた書き出し
梅がほころび、うぐいすの初音が聞かれる頃となりましたが、皆さまいかがお過ごしでしょうか。
三寒四温の書き出し
三寒四温と申しますが、春の訪れを少しずつ肌で感じる頃となりました。
下旬・春の兆しを感じる書き出し
日脚もずいぶん伸び、春の足音が近づいてまいりました。お変わりなくお過ごしでしょうか。

2月の結びの挨拶

結びの挨拶も2月の気候に合わせ、相手の健康を気遣う表現を中心に選びます。

上旬の結び(寒さが厳しい時期)
寒さ厳しき折、くれぐれもご自愛のほどお祈り申し上げます。
中旬の結び(立春後)
余寒厳しき折、どうかご自愛専一にてお過ごしくださいませ。
春の訪れを願う結び
春寒の身にしみる折から、皆さまのご健勝を心よりお祈り申し上げます。
下旬の結び(春が近づく時期)
向春のみぎり、貴社ますますのご発展を心よりお祈り申し上げます。
三寒四温を踏まえた結び
三寒四温の時節柄、体調を崩されませぬようご自愛くださいませ。

ビジネス書面の全文テンプレート(2月)

時候の挨拶を組み込んだビジネス書面の全文テンプレートです。頭語「拝啓」と結語「敬具」、より改まった場合は「謹啓」と「謹白(謹言)」の組み合わせを使います。

上旬向け・取引先への書面
拝啓 晩冬の候、貴社ますますご清栄のこととお慶び申し上げます。 平素は格別のお引き立てを賜り、厚く御礼申し上げます。 さて、標記の件につきまして下記のとおりご案内申し上げます。ご高配を賜りますようお願い申し上げます。 寒さ厳しき折、くれぐれもご自愛のほどお祈り申し上げます。 敬具
中旬向け・立春後の書面
拝啓 立春の候、貴社ますますご清祥のこととお慶び申し上げます。 平素は格別のご高配を賜り、誠にありがとうございます。 つきましては下記のとおりご連絡申し上げますので、ご査収のほどよろしくお願い申し上げます。 余寒厳しき折、どうかご自愛専一にてお過ごしくださいませ。 敬具
中旬向け・余寒の書面
拝啓 余寒の候、貴社ますますご発展のこととお慶び申し上げます。 日頃は格別のお引き立てにあずかり、誠にありがとうございます。 さて、表題の件につきまして、ご検討のほどよろしくお願い申し上げます。 春寒の折、皆さまのご健勝を心よりお祈り申し上げます。 敬具
下旬向け・春の訪れを感じる書面
拝啓 向春の候、貴社ますますご清栄のこととお慶び申し上げます。 平素は多大なるご支援を賜り、厚く御礼申し上げます。 つきましては下記のとおりご案内申し上げますので、ご高覧賜りますようお願い申し上げます。 三寒四温の時節柄、ご自愛のほどお祈り申し上げます。 敬具
改まった書面(謹啓・謹白)
謹啓 梅花の候、貴社におかれましてはますますご隆盛の段、大慶に存じます。 平素は格別のご厚情を賜り、深く感謝申し上げます。 さて、このたび下記のとおりご案内申し上げますので、何卒ご高配を賜りますようお願い申し上げます。 末筆ながら、貴社のますますのご発展を心よりお祈り申し上げます。 謹白

ビジネスメールの2月挨拶文

メールでは手紙ほど形式にこだわらず、1行目に時候の挨拶を入れる程度で十分です。頭語・結語は基本的に不要です。

上旬のメール冒頭
お世話になっております。株式会社○○の△△です。 晩冬の候、貴社ますますご清栄のこととお慶び申し上げます。 標記の件につきまして、ご連絡いたします。
中旬のメール冒頭(立春後)
いつも大変お世話になっております。 株式会社○○の△△でございます。 立春の候、貴社ますますご清祥のこととお慶び申し上げます。 さて、表題の件につきましてご相談させていただきたく、ご連絡いたしました。
やわらかい冒頭(取引先向け)
お世話になっております。株式会社○○の△△です。 三寒四温と申しますが、暖かい日が少しずつ増えてまいりました。 □□様におかれましてはお変わりなくお過ごしでしょうか。 さて、標記の件につきまして下記のとおりご案内申し上げます。
下旬のメール冒頭
お世話になっております。株式会社○○の△△でございます。 向春の候、貴社ますますご発展のこととお慶び申し上げます。 表題の件につきまして、下記のとおりご報告申し上げます。

メール本文が社内向け・やりとりの続きである場合、時候の挨拶は省略しても問題ありません。初回連絡・改まった依頼・お詫びなど、丁寧さを出したい場面で使い分けましょう。

プライベート・個人向けの2月挨拶

個人宛の手紙では、節分・バレンタイン・余寒見舞いなど2月らしい話題を盛り込みましょう。余寒見舞いは立春(2月4日頃)を過ぎてから、2月中を目安に出します。

余寒見舞い(はがき)
余寒お見舞い申し上げます 立春とは名ばかりの寒さが続いておりますが、いかがお過ごしでしょうか。 こちらは家族一同変わりなく暮らしております。 どうぞ体調を崩されませぬよう、ご自愛ください。 令和○年 二月
節分を話題にした手紙
節分も過ぎ、暦の上では春となりましたが、寒さはまだ厳しい日々が続いております。 豆まきで一年の無病息災を願ったこのごろ、皆さまお変わりなくお過ごしでしょうか。
バレンタインに添える一言
梅のつぼみも少しずつほころび始め、春の訪れを感じるこの頃。 日頃の感謝を込めて、ささやかな品をお贈りいたします。 どうぞお召し上がりください。
親しい友人への書き出し
寒い日が続くけれど、お元気ですか。 こちらは三寒四温で、暖かい日は春がもうすぐそこまで来ているのを感じます。 梅の便りが届く頃、また会えるのを楽しみにしています。
寒さが残る結びの一言
まだまだ寒い日が続きます。どうかお体を大切に、あたたかくしてお過ごしください。

余寒見舞いのはがきには句読点を使わないのが慣例です。「、」や「。」は終わりや区切りを意味し縁起が悪いとされるため、スペース・改行で区切ります。

2月の二十四節気と季語

挨拶文に季節感を添えるために、2月に関係する二十四節気・季語を押さえておきましょう。

二十四節気

  • 立春(りっしゅん):2月4日頃。春の始まり。ここから「春」の挨拶に切り替え
  • 雨水(うすい):2月19日頃。雪が雨に変わり、氷が解け始める頃

2月の季語・風物詩

  • 節分(2月3日頃)・豆まき・恵方巻
  • 立春・春一番・寒明け
  • 梅・紅梅・梅見・梅花
  • うぐいす(春告鳥)・初音
  • 雪解け・解氷・三寒四温
  • バレンタインデー(2月14日)
  • 余寒・春寒・向春

2月の時候の挨拶で間違えやすいポイント

1. 「立春の候」を立春前に使ってしまう

「立春の候」が使えるのは立春(2月4日頃)から雨水前日(2月18日頃)までの約2週間のみです。2月1〜3日頃に使うのは誤用にあたるため、この時期は「晩冬の候」「大寒の候」を使いましょう。

2. 「余寒」「残寒」と「春寒」の違い

  • 余寒・残寒:立春を過ぎても「なお残る」寒さ。立春後に使う
  • 春寒:春になってから感じる寒さ・ぶり返す寒さ。立春後に使う
  • 厳寒・大寒:冬本番の厳しい寒さ。立春前に使う

3. 頭語と結語は必ずペアで使う

  • 拝啓 ― 敬具(一般的なビジネス文書)
  • 謹啓 ― 謹白/謹言(より改まった文書)
  • 前略 ― 草々(時候の挨拶を省略する略式)

「前略」は時候の挨拶を省く略式の頭語です。そのため「前略 立春の候……」のように時候の挨拶を続けるのは誤りです。急ぎの連絡や略式の手紙でのみ使いましょう。

4. 地域差への配慮

北海道・東北・日本海側など寒冷地では、2月下旬でもまだ真冬の気候です。相手の地域に合わせて「向春の候」より「余寒の候」を選ぶなど、実際の気候を優先する配慮も大切です。

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コラム著者・編集者

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