11月の時候の挨拶(季節の挨拶)|ビジネス・プライベートで使える例文集

11月の時候の挨拶(季節の挨拶)|ビジネス・プライベートで使える例文集

11月の時候の挨拶の特徴

11月(霜月/しもつき)は、暦のうえで秋から冬へと切り替わる月です。時候の挨拶(季節の挨拶)も、立冬(11月7日頃)を境に「秋」の言葉から「冬」の言葉へと入れ替わるのが大きな特徴です。

立冬を境に「秋」から「冬」の語へ

11月上旬(立冬前)は「晩秋」「暮秋」「霜月」など秋の終わりを惜しむ語を使います。立冬(11月7日頃)を過ぎたら「立冬」「初冬」「向寒」など冬の始まりを告げる語に切り替えるのがマナーです。

また、七五三(11月15日)、勤労感謝の日(11月23日)、新米・新酒の便り、紅葉の見納めなど、11月ならではの話題を織り込むと、定型文を超えた温度感のある文章になります。

上旬・中旬・下旬の使い分け早見表

  • 上旬(11月1日〜6日頃・立冬前): 晩秋の候/暮秋の候/霜月の候/深秋の候/菊花の候
  • 中旬(11月7日〜21日頃・立冬〜小雪前): 立冬の候/初冬の候/向寒の候/落葉の候/冷雨の候
  • 下旬(11月22日〜30日頃・小雪以降): 小雪の候/向寒の候/初冬の候/夜寒の候
  • 11月全般で使いやすい: 向寒の候/霜月の候/落葉の候/残菊の候

立冬(11月7日頃)より前に「立冬の候」「初冬の候」は使えません。逆に、立冬を過ぎたら「晩秋」「深秋」など秋を主体とする語は避け、冬の到来を示す語に切り替えましょう。

漢語調(〜の候)の挨拶文

ビジネス文書や改まった手紙には、「〜の候(こう)」「〜の折(おり)」「〜のみぎり」を使った漢語調が基本です。11月は立冬を境に語句を切り替えるのがポイントです。

11月上旬(11月1日〜6日頃・立冬前)

晩秋の候(ばんしゅうのこう)
晩秋の候、貴社ますますご清栄のこととお慶び申し上げます。
暮秋の候(ぼしゅうのこう)
暮秋の候、貴社ますますご繁栄のこととお慶び申し上げます。
深秋の候(しんしゅうのこう)
深秋の候、貴社ますますご隆盛のこととお慶び申し上げます。
霜月の候(しもつきのこう)
霜月の候、貴社ますますご清祥のこととお慶び申し上げます。
菊花の候(きっかのこう)
菊花の候、貴社におかれましてはますますご発展のこととお慶び申し上げます。

11月中旬(11月7日〜21日頃・立冬〜小雪前)

立冬の候(りっとうのこう)
立冬の候、貴社ますますご清栄のこととお慶び申し上げます。
初冬の候(しょとうのこう)
初冬の候、貴社ますますご隆盛のこととお慶び申し上げます。
向寒の候(こうかんのこう)
向寒の候、貴社ますますご繁栄のこととお慶び申し上げます。
落葉の候(らくようのこう)
落葉の候、貴社ますますご清祥のこととお慶び申し上げます。
冷雨の候(れいうのこう)
冷雨の候、貴社ますますご発展のこととお慶び申し上げます。

11月下旬(11月22日〜30日頃・小雪以降)

小雪の候(しょうせつのこう)
小雪の候、貴社ますますご清栄のこととお慶び申し上げます。
向寒の折(こうかんのおり)
向寒の折、貴社いよいよご繁栄のこととお慶び申し上げます。
夜寒の候(よさむのこう)
夜寒の候、貴社ますますご清祥のこととお慶び申し上げます。
初冬の候(しょとうのこう)
初冬のみぎり、貴社ますますご隆盛のこととお慶び申し上げます。

「ご清祥」は個人の健康や繁栄を祝う表現、「ご清栄」「ご繁栄」「ご隆盛」は企業の発展を祝う表現です。送付先が個人か法人かで使い分けましょう。

和語調(柔らかい口語)の挨拶文

親しい取引先や個人宛の手紙には、和語調の柔らかい表現が向いています。漢語調よりも情景が伝わり、温かみのある印象になります。

上旬|秋の終わりを惜しむ
街路樹のいちょうもすっかり黄金色に色づき、秋の名残を感じる頃となりました。
上旬|紅葉の便り
木々の葉が日ごとに色を深め、錦秋の美しさを楽しむ季節となりました。
中旬|立冬の頃
暦のうえでは冬となりましたが、まだ秋の名残を感じる穏やかな日が続いております。
中旬|小春日和
穏やかな小春日和に、心もほどけるような日々でございます。お変わりなくお過ごしでしょうか。
下旬|寒さの深まり
朝夕はめっきり冷え込むようになり、冬の足音が聞こえてまいりました。
下旬|落葉の季節
落ち葉が風に舞う季節となり、冬の訪れを身近に感じております。
全般|向寒の気遣い
日増しに寒さが加わってまいりましたが、お変わりなくお過ごしでしょうか。

11月の結び文

11月の結びは、寒さに向かう相手の体調を気遣う一言を添えるのが定番です。特に立冬以降は、冬を意識した気遣いの言葉が喜ばれます。

ビジネス|健康を気遣う結び
向寒の折、くれぐれもご自愛のうえご活躍くださいますようお願い申し上げます。
ビジネス|発展を祈る結び
末筆ながら、貴社のますますのご発展と皆様のご健勝を心よりお祈り申し上げます。
ビジネス|年末に向けた結び
今年も残すところあとわずかとなりました。ご多忙の折、何卒お体をおいといくださいませ。
プライベート|寒さを気遣う結び
朝晩の冷え込みが厳しくなってまいりました。風邪など召されませぬよう、お気をつけてお過ごしください。
プライベート|落ち葉の情景を添えた結び
落ち葉舞い散る季節、どうぞお身体を大切にお過ごしくださいませ。

ビジネス文書の全文テンプレート

頭語「拝啓」と結語「敬具」のペアが基本。より改まった文書では「謹啓/謹言(敬白)」を使います。立冬の前後で書き出しの時候の挨拶を切り替えましょう。

上旬|書類送付状(晩秋)
拝啓 晩秋の候、貴社ますますご清栄のこととお慶び申し上げます。 平素は格別のお引き立てを賜り、厚く御礼申し上げます。 さて、ご依頼いただいておりました○○につきまして、 別添のとおりお送りいたしますのでご査収のほどよろしくお願い申し上げます。 秋冷の折、くれぐれもご自愛くださいませ。 敬具
中旬|案内状(立冬)
謹啓 立冬の候、貴社ますますご隆盛のこととお慶び申し上げます。 平素は格別のご高配を賜り、誠にありがとうございます。 さて、このたび弊社では○○を開催する運びとなりました。 ご多用中誠に恐縮ではございますが、ぜひご参加賜りますようご案内申し上げます。 末筆ながら、貴社のますますのご発展と皆様のご健勝を心よりお祈り申し上げます。 謹言
下旬|お礼状(向寒)
拝啓 向寒の候、貴社ますますご繁栄のこととお慶び申し上げます。 平素は格別のお引き立てを賜り、誠にありがとうございます。 さて、先日は何かとお心遣いをいただき、誠にありがとうございました。 おかげさまで滞りなく○○を終えることができました。 重ねて御礼申し上げます。 寒さに向かう折、どうぞご自愛のうえご活躍くださいますようお願い申し上げます。 敬具

ビジネスメールのテンプレート

メールでは頭語・結語を省略するのが一般的。時候の挨拶も短く、本題にすぐ入る構成が好まれます。11月は「立冬」「向寒」「小春日和」など季節を感じさせる一言を添えるのがおすすめです。

上旬|晩秋の営業メール
件名: ○○についてのご提案 ○○株式会社 △△部 □□様 いつもお世話になっております。 株式会社○○の△△でございます。 秋も深まり、紅葉の美しい季節となりましたが、いかがお過ごしでしょうか。 本日は、○○の件でご提案があり、ご連絡いたしました。 (本文) ご多用のところ恐れ入りますが、ご確認のほどよろしくお願いいたします。
中旬|立冬のご挨拶メール
件名: 打ち合わせ日程のご相談 ○○株式会社 △△部 □□様 いつもお世話になっております。 株式会社○○の△△でございます。 暦のうえでは冬を迎え、朝晩の冷え込みが感じられる頃となりました。 □□様におかれましてはお変わりなくお過ごしでしょうか。 先日ご相談いたしました打ち合わせの件、下記日程でご都合いかがでしょうか。 ・11月○日(○)○時〜 ・11月○日(○)○時〜 ご確認のほどよろしくお願いいたします。
下旬|向寒の資料送付メール
件名: 資料送付のご連絡 ○○株式会社 △△部 □□様 いつも大変お世話になっております。 株式会社○○の△△でございます。 向寒の折、いかがお過ごしでしょうか。 ご依頼いただいておりました資料を添付にてお送りいたします。 ご不明な点がございましたら、お気軽にお問い合わせください。 年末に向けご多忙のことと存じますが、どうぞご自愛くださいませ。 何卒よろしくお願い申し上げます。
簡易版(時候の挨拶を最小限に)
件名: ○○の件につきまして ○○株式会社 △△部 □□様 お世話になっております。株式会社○○の△△です。 朝夕めっきり冷え込むようになりましたが、お変わりございませんでしょうか。 標記の件、下記のとおりご連絡いたします。 (本文) ご確認のほどよろしくお願いいたします。

プライベート・個人向けの文面

友人や親族へは、かしこまりすぎない和語調がおすすめです。七五三・文化の日・新米・新酒など、11月ならではの話題を添えると、自然で心のこもった手紙になります。

七五三のお祝い

七五三のお祝いメッセージ
○○ちゃんの七五三、心よりおめでとうございます。 晴れ着姿がさぞかし愛らしいことでしょう。 健やかにすくすくと成長されますよう、お祈りしております。 ささやかではございますが、お祝いの品をお送りいたしました。 ご笑納いただければ幸いです。

文化の日・芸術の秋の話題

芸術の秋の便り
文化の日も過ぎ、芸術の秋を満喫する頃となりました。 先日は美術館で○○展を拝見し、深く心を動かされました。 ○○さんもお元気でお過ごしでしょうか。 落ち着いたら、またゆっくりお話ししたいですね。

新米・新酒の便り

新米を贈るときの手紙
秋たけなわの候、いかがお過ごしでしょうか。 今年も実りの季節を迎え、故郷から新米が届きました。 ささやかではございますが、お裾分けをお送りいたします。 炊きたてのおいしさを、ぜひ味わっていただければ幸いです。 朝夕冷え込む頃ですので、お体にお気をつけてお過ごしください。
新酒の便り(親しい相手へ)
立冬を過ぎ、新酒の季節となりました。 先日届いた今年の一本が、驚くほど香り高くおいしかったので、 ぜひ○○さんにも味わっていただきたく、お送りいたします。 寒さに向かう折、温かくしてお過ごしください。 またゆっくりお会いできる日を楽しみにしております。

紅葉・近況報告

紅葉の便り
山々の紅葉も見頃を迎え、美しい季節となりました。 お元気でお過ごしですか? こちらは家族みな元気にしております。 先日は近くの○○へ紅葉狩りに出かけ、よい気分転換になりました。 朝晩の冷え込みが厳しくなってまいりました。 どうぞお身体を大切に、素敵な秋をお過ごしください。

プライベートな手紙には頭語・結語は必須ではありません。季節の話題から自然に本題へ入り、結びで相手の体調を気遣うだけでも、十分心のこもった手紙になります。

11月の二十四節気と季語

二十四節気や季語を本文に取り入れると、定型文から一歩進んだ季節感のある文章になります。11月は立冬・小雪の二つの節気が巡ってきます。

11月の二十四節気

  • 立冬(りっとう): 11月7日頃〜11月21日頃。暦のうえで冬が始まる日。ここから冬を表す時候の挨拶に切り替える。
  • 小雪(しょうせつ): 11月22日頃〜12月6日頃。わずかに雪が降り始める頃を意味する節気。

11月の行事・風物詩

  • 文化の日(11月3日)
  • 立冬(11月7日頃)
  • 酉の市(11月の酉の日)
  • 七五三(11月15日)
  • 小雪(11月22日頃)
  • 勤労感謝の日(11月23日)
  • 新嘗祭(にいなめさい/11月23日)
  • ボジョレー・ヌーヴォー解禁(11月第3木曜日)
  • 菊花展・菊人形

11月の季語(自然・植物・食)

  • 霜月、晩秋、暮秋、深秋、初冬、立冬、小雪、向寒、夜寒
  • 紅葉、黄葉、落葉、銀杏、もみじ、山茶花(さざんか)、菊、残菊
  • 初霜、時雨(しぐれ)、冷雨、木枯らし、小春日和
  • 新米、新酒、柚子、栗、銀杏(ぎんなん)、鍋料理

11月の時候の挨拶で気をつけたい点

  • 立冬(11月7日頃)より前に「立冬の候」「初冬の候」は使わない。上旬は「晩秋」「暮秋」「霜月」などを使う。
  • 逆に、立冬を過ぎたら「晩秋」「深秋」など秋の終わりを示す語は使わず、「初冬」「向寒」などに切り替える。
  • 「向寒」は寒さに向かう時期全般(11月中旬〜12月上旬)に使えるため、切り替えの目安として便利。
  • 「小雪の候」は11月22日頃〜12月6日頃の期間限定。11月上旬に使うとずれた印象になる。
  • 「菊花」「残菊」は11月上旬〜中旬に適する語。小雪以降は避ける。
  • 頭語「拝啓」には結語「敬具」、「謹啓」には「謹言/謹白/敬白」をペアで使う。
  • メールでは頭語・結語は省略し、時候の挨拶も1文程度に短くまとめる。

迷ったら「向寒の候」「霜月の候」がオールマイティ。立冬後〜11月末まで幅広く使え、相手にも違和感を与えません。

11月は日ごとに気候が変化します。実際の寒さや紅葉の進み具合に合わせて語を選ぶと、より自然な季節感が出ます。暖冬の年は「向寒」「冷雨」、寒い年は「初冬」「夜寒」を選ぶのも一つの工夫です。

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コラム著者・編集者

TEMPLEX編集チーム

TEMPLEX編集チームは、ビジネス文書の作成・管理に精通した実務経験者と技術ライターで構成されています。送付状・請求書・見積書をはじめとする各種ビジネス書類のフォーマットや書き方のノウハウを、わかりやすく丁寧にお届けします。「Office不要で誰でもすぐ使える」をコンセプトに、忙しいビジネスパーソンの書類作成をサポートします。

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