7月の時候の挨拶のポイント
7月は梅雨明けを境に文面の印象が大きく切り替わる月です。上旬はまだ長雨や七夕の情景、中旬以降は梅雨明けとともに「盛夏」「猛暑」「酷暑」といった真夏の挨拶に切り替わります。なお、時候の挨拶は「季節の挨拶」とも呼ばれます。
二十四節気では7月7日頃の「小暑(しょうしょ)」で夏の暑さが本格化し、7月22日頃の「大暑(たいしょ)」で一年で最も暑い時期を迎えます。ビジネス文書では、相手の地域の梅雨明け状況に合わせて語を選ぶのが丁寧です。
- 上旬(7/1〜7/7頃): 長雨・七夕・小暑・向暑
- 中旬(7/8〜7/21頃): 小暑・梅雨明け・盛夏・仲夏
- 下旬(7/22〜7/31): 大暑・酷暑・猛暑・炎暑
- 月全般で使える: 盛夏・文月・猛暑
7月は「暑中見舞い」の時期(梅雨明け〜立秋前日=8月6日頃)と重なります。季節の挨拶文に加えて、取引先やお世話になった方への暑中見舞いも合わせて準備すると喜ばれます。
漢語調の時候の挨拶(ビジネス向け)
漢語調は「○○の候」「○○のみぎり」の形式で、改まったビジネス文書・挨拶状に使います。頭語「拝啓」と結語「敬具」をセットで用いるのが基本です。
7月上旬(7/1〜7/7頃)
拝啓 小暑の候、貴社ますますご清栄のこととお慶び申し上げます。
拝啓 向暑の候、貴社ますますご繁栄のこととお慶び申し上げます。
拝啓 七夕の候、貴社ますますご隆盛のこととお慶び申し上げます。
拝啓 星祭の候、皆様におかれましてはますますご清祥のこととお慶び申し上げます。
7月中旬(7/8〜7/21頃)
拝啓 盛夏の候、貴社ますますご清栄のこととお慶び申し上げます。
拝啓 仲夏の候、貴社ますますご発展のこととお慶び申し上げます。
拝啓 梅雨明けの候、貴社ますますご隆盛のこととお慶び申し上げます。
7月下旬(7/22〜7/31)
拝啓 大暑の候、貴社ますますご清祥のこととお慶び申し上げます。
拝啓 酷暑の候、貴社ますますご繁栄のこととお慶び申し上げます。
拝啓 猛暑の候、貴社ますますご清栄のこととお慶び申し上げます。
拝啓 炎暑の候、貴社ますますご発展のこととお慶び申し上げます。
「盛夏」「猛暑」「酷暑」は似ていますが、盛夏は梅雨明け以降の夏真っ盛りの意。梅雨明け前に「盛夏」を使うと違和感があるため、中旬以降に切り替えるのが安全です。
和語調(やわらかい)時候の挨拶
和語調は親しい取引先・お客様・プライベートの手紙に使うやわらかい表現です。漢語調よりも情景が伝わりやすく、温度感のあるコミュニケーションに向きます。
長い梅雨もそろそろ終わりを迎え、青空が待ち遠しい頃となりました。
色とりどりの七夕飾りが目に鮮やかな季節となりました。
ようやく梅雨が明け、青空がまぶしい季節となりましたが、いかがお過ごしでしょうか。
連日の厳しい暑さが続いておりますが、皆様お変わりございませんでしょうか。
土用の入りを迎え、夏本番の暑さとなってまいりました。
7月の結びの挨拶
7月の結びは、暑さで体調を崩さないよう相手を気遣う定型が基本です。相手との関係性・文面のトーンに合わせて選んでください。
末筆ながら、貴社のますますのご発展と皆様のご健勝を心よりお祈り申し上げます。敬具
暑さ厳しき折、くれぐれもご自愛のうえご精励くださいますようお願い申し上げます。敬具
本格的な夏はこれからです。夏バテなどなさいませんよう、どうかお健やかにお過ごしください。
結びの前には必ず「末筆ながら」「末筆ではございますが」などの一言を添えると、文章全体が引き締まります。頭語「拝啓」を使った場合の結語は「敬具」、「謹啓」なら「謹白」をペアで使用します。
ビジネス書面の全文例(夏季休業のお知らせ)
7月後半〜8月上旬にかけて送ることが多い「夏季休業のお知らせ」は、時候の挨拶とセットで作成します。送付タイミングは休業開始の1〜2週間前が目安です。
令和○年七月吉日
取引先各位
株式会社○○○○
代表取締役 △△ △△
時下ますますご清栄のこととお慶び申し上げます。
平素は格別のお引き立てを賜り、厚く御礼申し上げます。
拝啓 盛夏の候、貴社ますますご隆盛のこととお慶び申し上げます。
さて、誠に勝手ながら弊社では下記の通り夏季休業とさせていただきます。
ご不便をおかけいたしますが、何卒ご理解賜りますようお願い申し上げます。
末筆ながら、貴社のますますのご発展と皆様のご健勝を心よりお祈り申し上げます。
敬具
記
一、夏季休業期間 令和○年○月○日(○)〜○月○日(○)
一、営業再開日 令和○年○月○日(○)
一、休業中のお問合せ メール(info@example.co.jp)にて承ります。
営業再開後、順次ご返信いたします。
以上
拝啓 大暑の候、貴社ますますご清祥のこととお慶び申し上げます。
平素は格別のご高配を賜り、誠にありがとうございます。
さて、誠に勝手ながら弊社では下記の通り夏季休業とさせていただきます。
休業期間中はご不便をおかけいたしますが、何卒ご了承のほどお願い申し上げます。
末筆ながら、皆様のご健勝と貴社のご発展を心よりお祈り申し上げます。
敬具
記
夏季休業期間:令和○年○月○日(○)〜○月○日(○)
以上
メール例文(夏季休業・季節のご挨拶)
メールではより簡潔にまとめます。件名に用件を明記し、本文の冒頭で時候の挨拶を短く添えるのがポイントです。
件名:夏季休業のお知らせ(株式会社○○)
○○株式会社
△△部 □□様
いつも大変お世話になっております。
株式会社○○の△△でございます。
盛夏の候、貴社ますますご清栄のこととお慶び申し上げます。
さて、誠に勝手ながら弊社では下記の通り夏季休業とさせていただきます。
ご不便をおかけいたしますが、何卒ご理解賜りますようお願い申し上げます。
■夏季休業期間
令和○年○月○日(○)〜○月○日(○)
■営業再開日
令和○年○月○日(○)
■休業期間中のお問合せ
メールにて承ります。営業再開後、順次ご返信いたします。
暑さ厳しい折、くれぐれもご自愛のうえお過ごしくださいませ。
今後とも変わらぬお引き立てのほど、よろしくお願い申し上げます。
件名:暑中お見舞い申し上げます(株式会社○○)
○○株式会社
△△部 □□様
いつも大変お世話になっております。
株式会社○○の△△でございます。
暑中お見舞い申し上げます。
連日厳しい暑さが続いておりますが、□□様にはお変わりなくお過ごしでしょうか。
平素は格別のお引き立てを賜り、厚く御礼申し上げます。
おかげさまで弊社も無事に上半期を終えることができました。
下半期も変わらぬご愛顧を賜りますよう、何卒よろしくお願い申し上げます。
暑さはこれからが本番です。
くれぐれもご自愛のうえ、夏をお乗り切りくださいませ。
プライベート・暑中見舞いの例文
暑中見舞いは、小暑(7月7日頃)から立秋前日(8月6日頃)までに送るのが基本マナーです。相手の地域の梅雨明け後に送るとより実情に合います。8月7日以降は「残暑見舞い」に切り替えます。
暑中見舞いはがき(ビジネス・お世話になった方へ) 暑中お見舞い申し上げます
盛夏の候、皆様にはお健やかにお過ごしのこととお慶び申し上げます。
日頃は何かとお心遣いを賜り、誠にありがとうございます。
おかげさまで私どもも元気に過ごしております。
暑さ厳しき折、皆様におかれましてはくれぐれもお身体をおいといください。
今後とも変わらぬお付き合いのほど、よろしくお願い申し上げます。
令和○年 盛夏
暑中お伺い申し上げます
炎暑の折、○○様にはますますご清祥のこととお慶び申し上げます。
平素よりひとかたならぬご厚情を賜り、心より御礼申し上げます。
私どもも家族一同、変わりなく過ごしております。
厳しい暑さが続きますが、どうぞご自愛のうえお過ごしくださいますようお願い申し上げます。
令和○年 七月
暑中お見舞い申し上げます
梅雨も明け、本格的な夏がやってきましたね。
お変わりなくお過ごしでしょうか。
こちらは家族みんな元気にしています。
夏休みにはぜひ久しぶりに会えればうれしいです。
暑さはこれからが本番です。
どうか体調を崩されませんように。
令和○年 盛夏
暑中お伺い申し上げます
先生にはますますご健勝のこととお慶び申し上げます。
ご無沙汰しておりますが、在学中は大変お世話になり、ありがとうございました。
おかげさまで社会人としての生活にも慣れ、日々精進しております。
近いうちにぜひご挨拶に伺わせていただければと存じます。
暑さ厳しき折、どうぞご自愛くださいませ。
令和○年 盛夏
暑中見舞いの日付は「令和○年 盛夏」「令和○年 七月」のように月や季節名で記すのが伝統的です。日付まで細かく書く必要はありません。
7月の季語・二十四節気
挨拶文に季節感を添えたいときに便利な、7月の代表的な季語と二十四節気をまとめました。
二十四節気
- 小暑(しょうしょ)… 7月7日頃。暑さが本格化し始める時期。
- 大暑(たいしょ)… 7月22日頃。一年で最も暑さが厳しい時期。
7月の主な季語・風物
- 七夕・星祭… 7月7日の五節句のひとつ
- 海開き・山開き… 海水浴・登山シーズンの始まり
- 土用の丑の日… 夏バテ予防にうなぎを食べる日
- 花火・夏祭り… 夏の風物詩
- 蝉しぐれ・朝顔・向日葵… 夏の情景を彩る自然
- 梅雨明け・夕立・入道雲… 夏の天候
7月の異称
- 文月(ふみづき)… 7月の代表的な和風月名
- 七夕月(たなばたづき)
- 親月(しんげつ)
- 涼月(りょうげつ)
7月の時候の挨拶で気をつけたい注意点
- 梅雨明け前に「盛夏」「猛暑」を使わない。上旬は「小暑」「七夕」「長雨」の方が自然。
- 相手の地域の梅雨明け状況を考慮する。関東と九州では梅雨明けタイミングが異なる。
- 暑中見舞いは立秋前日(8/6頃)まで。8月7日以降は「残暑見舞い」に切り替える。
- 目上の方には「暑中お見舞い」ではなく「暑中お伺い」を使うのが丁寧。
- 頭語と結語はペアで使う。「拝啓」→「敬具」、「謹啓」→「謹白/謹言」。
- 暑中見舞いと年賀状は、喪中であっても送って問題ない(季節のお見舞いのため)。
文書の送付時期と相手が受け取るタイミングにズレがあるときは、前倒しで季節感を出すよりも「受け取るときにちょうど合う」表現を選ぶと違和感がありません。
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