6月の時候の挨拶のポイント
6月(水無月)は梅雨入りと夏至を迎え、季節が春から夏へ切り替わる月です。時候の挨拶(季節の挨拶)でも「初夏」から「向暑」へと表現が移り変わり、中旬以降は梅雨・長雨を題材にした言葉が中心になります。
6月ならではの難しさは、梅雨入り時期の地域差です。沖縄・奄美は5月、九州〜関東甲信は6月上旬〜中旬、東北北部は6月下旬と差があり、北海道には梅雨がありません。相手の所在地や実際の天候に合わせて言葉を選びましょう。
- 上旬(1日〜10日頃): 初夏・芒種・薄暑・麦秋・向夏
- 中旬(11日〜20日頃): 入梅・梅雨・長雨・紫陽花・梅雨寒
- 下旬(21日〜30日頃): 夏至・短夜・向暑・小夏
- 通用: 青葉・深緑・桜桃(全般に使える表現)
6月1日は多くの企業・学校で「衣替え」の日。文章の季節感を出す題材として使いやすく、ビジネス・プライベート問わず定番の話題です。
漢語調の時候の挨拶(ビジネス向け)
「○○の候」「○○のみぎり」「○○の折」は漢語調の書き出しで、ビジネス文書・改まった手紙に用います。時期に合った語を選ぶのが最大のポイントです。
上旬(6月1日〜10日頃)
初夏の候、貴社ますますご清栄のこととお慶び申し上げます。
平素は格別のお引き立てを賜り、厚く御礼申し上げます。
芒種のみぎり、貴社ますますご発展のこととお慶び申し上げます。
平素は格別のご高配を賜り、誠にありがとうございます。
薄暑の候、貴社ますますご隆盛のこととお慶び申し上げます。
日頃は多大なるご支援を賜り、心より御礼申し上げます。
麦秋の候、貴社におかれましてはますますご清祥のこととお慶び申し上げます。
中旬(6月11日〜20日頃)
入梅の候、貴社ますますご繁栄のこととお慶び申し上げます。
平素は格別のご愛顧を賜り、誠にありがとうございます。
梅雨の候、貴社ますますご清栄のこととお慶び申し上げます。
日頃は格別のお引き立てを賜り、厚く御礼申し上げます。
長雨の候、貴社ますますご発展のこととお慶び申し上げます。
紫陽花の候、貴社ますますご隆盛のこととお慶び申し上げます。
下旬(6月21日〜30日頃)
夏至の候、貴社ますますご清祥のこととお慶び申し上げます。
平素は格別のご厚情を賜り、誠にありがとうございます。
向暑の候、貴社ますますご繁栄のこととお慶び申し上げます。
平素は格別のお引き立てを賜り、厚く御礼申し上げます。
短夜のみぎり、貴社ますますご発展のこととお慶び申し上げます。
6月全般に使える表現
青葉の候、貴社ますますご清栄のこととお慶び申し上げます。
平素は格別のご高配を賜り、厚く御礼申し上げます。
「候」「みぎり」「折」はいずれも「〜の季節」という意味で入れ替え可能です。同じ語の繰り返しを避けたい場合に使い分けましょう。
和語調・口語調の時候の挨拶(やわらかい文面向け)
和語調はビジネスでもカジュアルな取引先や、プライベートな手紙で使う書き出しです。情景描写+相手を気遣う言葉、という構成が基本になります。
さわやかな初夏の風が心地よい季節となりました。皆様にはお変わりなくお過ごしのことと存じます。
今年も衣替えの季節を迎えましたが、お変わりなくお過ごしでしょうか。
梅雨入りを前に、紫陽花のつぼみが日に日にふくらんでまいりました。いかがお過ごしでしょうか。
梅雨に入り、うっとうしい毎日が続いておりますが、お健やかにお過ごしのことと存じます。
雨に濡れた紫陽花の色が、一段と鮮やかに映える季節となりました。
一年で最も昼が長い季節となりました。梅雨の晴れ間の青空が心地よい今日この頃です。
結びの挨拶(6月向け)
6月は天候が不安定で体調を崩しやすい時期です。結びには相手の健康を気遣う一文を添えるのが定番です。
梅雨寒の折、くれぐれもご自愛くださいますようお願い申し上げます。
季節の変わり目でございます。貴社のますますのご発展と、皆様のご健勝を心よりお祈り申し上げます。
梅雨明けが待ち遠しい日々ですが、どうかお健やかにお過ごしください。
向暑のみぎり、皆様のご健康と貴社のますますのご繁栄をお祈り申し上げます。
長雨の季節、どうかお身体を大切にお過ごしください。
またお目にかかれる日を楽しみにしております。
ビジネス書面の全文テンプレート(6月)
頭語・時候の挨拶・本文・結び・結語の順に組み立てます。頭語「拝啓」には結語「敬具」、「謹啓」には「敬白/謹白」を対で使います。
取引先への季節の挨拶状(6月中旬・拝啓/敬具) 拝啓 入梅の候、貴社ますますご繁栄のこととお慶び申し上げます。
平素は格別のお引き立てを賜り、厚く御礼申し上げます。
さて、本年も早いもので半年が過ぎようとしております。
これもひとえに皆様方のご支援の賜物と、社員一同深く感謝いたしております。
梅雨寒の折、皆様におかれましてはくれぐれもご自愛のうえ、
一層のご活躍をお祈り申し上げます。
今後とも変わらぬお引き立てのほど、何卒よろしくお願い申し上げます。
敬具
謹啓 向暑の候、貴社ますますご清祥のこととお慶び申し上げます。
平素は格別のご高配を賜り、誠にありがとうございます。
夏至を迎え、いよいよ本格的な夏の到来を感じる時節となりました。
貴社のますますのご発展と、皆様のご健勝を心よりお祈り申し上げます。
まずは略儀ながら書中をもちまして、ご挨拶申し上げます。
謹白
ビジネスメールの全文テンプレート(6月)
メールは書面よりも簡潔に、冒頭1〜2行の挨拶と結び1行で整えます。社外向けは漢語調、社内や親しい相手には和語調が自然です。
件名: 6月度定例のご案内
○○株式会社
△△部 □□様
いつもお世話になっております。
株式会社○○の△△です。
初夏の候、貴社ますますご清栄のこととお慶び申し上げます。
平素は格別のお引き立てを賜り、厚く御礼申し上げます。
さて、6月度の定例ミーティングの件でご連絡いたしました。
下記日程にてご都合いかがでしょうか。
日時: 6月○日(○)14:00〜15:00
場所: 弊社会議室/オンライン(Zoom)
お忙しいところ恐縮ですが、ご検討のほどよろしくお願い申し上げます。
梅雨入りを控え、体調を崩されませんようご自愛ください。
件名: 資料送付のご連絡
○○株式会社
△△部 □□様
お世話になっております。株式会社○○の△△です。
入梅の候、貴社ますますご発展のこととお慶び申し上げます。
先日お打ち合わせいただいた件につきまして、
資料を添付いたしましたのでご確認くださいませ。
ご不明点がございましたらお気軽にお申し付けください。
梅雨寒の折、どうぞご自愛くださいませ。
件名: お打ち合わせのお礼
□□様
いつもお世話になっております。○○の△△です。
梅雨の晴れ間の青空が心地よい季節となりました。
先日はお忙しいなかお時間を頂戴し、誠にありがとうございました。
お打ち合わせでいただいたご意見をもとに、
社内で改めて検討のうえ、来週中にご連絡いたします。
夏至を過ぎ、蒸し暑い日も増えてまいりました。
どうぞお身体を大切にお過ごしください。
メールでは毎回フルの時候の挨拶を入れると長くなります。2通目以降は「お世話になっております」だけに省略し、月初や久しぶりのやりとりでのみ時候の挨拶を使うのが実務的です。
プライベート向け例文(父の日・結婚式・衣替え)
6月は父の日・ジューンブライド(結婚式)・衣替えなど、プライベートでも手紙やカードを書く機会が多い月です。
父の日のメッセージ(第3日曜日)
お父さんへ
いつも家族のために頑張ってくれてありがとう。
父の日のささやかな贈り物です。
梅雨に入り蒸し暑い日が続きますので、
どうか無理をせず、お身体を大切にしてください。
また近いうちに顔を見せにいきます。
お義父様
いつも温かく見守ってくださり、ありがとうございます。
父の日のお祝いに、ささやかな品をお贈りいたします。
梅雨寒の折、どうかご自愛のうえお過ごしください。
近いうちに家族そろってお伺いいたします。
結婚式・ジューンブライド
ご結婚おめでとうございます。
幸せなジューンブライドのお二人に、
心よりお祝いを申し上げます。
紫陽花のように色鮮やかで、雨のち晴れの日々のような
明るく温かい家庭を築かれますよう、お祈りしております。
ご結婚まことにおめでとうございます。
喜んで出席させていただきます。
梅雨の晴れ間の、お二人の門出にふさわしい一日となりますよう
心よりお祈り申し上げます。
当日をとても楽しみにしております。
衣替え・季節の便り
衣替えの季節となり、クローゼットの模様替えに追われる今日この頃です。
お変わりなくお過ごしでしょうか。
こちらは紫陽花が咲き始め、散歩が楽しい季節になりました。
梅雨入りしたら、ゆっくり読書でもしようと思っています。
じめじめとした日が続きますが、どうかお身体を大切に。
またお会いできるのを楽しみにしています。
父の日は毎年6月の第3日曜日です。2026年は6月21日(日)で、ちょうど夏至と重なります。贈り物やカードの手配は早めに進めましょう。
6月の季語・二十四節気
時候の挨拶や和語調の文面で使える6月の季語・節気をまとめました。文末の結び、手紙の余白への添え書き、俳句風の一文などに活用できます。
二十四節気
- 芒種(ぼうしゅ): 6月5日頃。稲や麦など穀物の種をまく頃
- 夏至(げし): 6月21日頃。一年でもっとも昼が長い日
6月の雑節・行事
- 入梅(にゅうばい): 6月11日頃。暦の上での梅雨入り
- 衣替え: 6月1日。夏服への切り替え
- 父の日: 6月第3日曜日
- 夏越の祓(なごしのはらえ): 6月30日。半年の穢れを祓う神事
6月の季語(自然・情景)
- 梅雨・長雨・五月雨(さみだれ)・梅雨寒・青梅雨
- 紫陽花(あじさい)・花菖蒲・くちなし・青葉・若葉
- 蛍・カタツムリ・青蛙・雨蛙
- 短夜・夏至・ジューンブライド
6月の時候の挨拶で注意したいこと
- 梅雨入り前に「入梅」「梅雨」を使わない。暦上の入梅は6月11日頃だが、気象庁発表の梅雨入り宣言後に使うのが自然。
- 北海道・沖縄への配慮。北海道には梅雨がなく、沖縄は5月に梅雨入りする。相手の所在地を踏まえて選ぶ。
- 夏至(6月21日頃)を境に「入梅・梅雨」から「向暑・短夜・夏至」へ切り替える。月末になっても「入梅の候」のままだと違和感がある。
- 頭語と結語はペアで使う。「拝啓+敬具」「謹啓+敬白(謹白)」が基本。省略する場合は頭語・結語とも入れない。
- メールでは毎回フルの時候の挨拶を入れない。初回・久しぶり・季節の節目のみが目安。
迷ったら「青葉の候」「深緑の候」など6月全般で使える語を選ぶのが安全です。特定の気象に依存しないため、梅雨入り前後を問わず使えます。
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