「拝啓・敬具」を横書きで書く方法|PC作成・メールでの正しい配置

拝啓は横書きで使ってよいのか
結論から言えば、拝啓・敬具は横書きでも問題なく使えます。手紙のマナー本や日本郵便のガイドでも、横書きと縦書きの両方の書き方が紹介されています。改まった目上の方には縦書きが伝統的ですが、ビジネス文書・PC作成の文書・親しい相手への手紙では横書きが標準になっています。
- 横書きが向く場面 — PCで作るビジネス文書・案内状・送付状・親しい相手への手紙
- 縦書きが向く場面 — 改まった挨拶状・目上への手紙・弔事・年配の親戚
- ビジネス文書はWord等のPC作成が主流のため、横書きが事実上の標準
横書きが「失礼」と決めつける必要はありません。受け取る側の世代と用途で判断しましょう。社内・社外を問わず、PC作成のビジネス文書なら横書きで違和感はありません。
横書きでの「拝啓」「敬具」の配置ルール
「拝啓」の位置
- 1行目の行頭から書く(左寄せ・字下げなし)
- 「拝啓」のあとは1字分の空白を空けて時候の挨拶を続ける
- または改行して、2行目から時候の挨拶を書く
「敬具」の位置
- 本文末尾の次の行に書く
- 行末(右寄せ)で1字分の空白を空けて配置するのが一般的
- 敬具の前後は他の文と詰めず、独立した行に置く

ビジネス文書では「敬具」を右寄せにせず、左寄せのままでも違和感はありません。会社の文書スタイルや既存テンプレートに合わせて統一すれば失礼にはあたりません。
横書きと縦書きの違い(早見表)
| 項目 | 横書き | 縦書き |
|---|---|---|
| 拝啓の位置 | 1行目の行頭(左端) | 1行目の上端 |
| 敬具の位置 | 行末(右寄せ) | 下端(一字下げ) |
| 数字 | アラビア数字でも可 | 漢数字が正式 |
| 日付の位置 | 敬具の次の行・右寄せ | 敬具の次の行・上寄せ |
| 宛名の位置 | 冒頭または末尾 | 末尾の左下 |
| 句読点 | あってもなくてもよい | 省略するのが伝統 |
| 向く相手 | 親しい・PC文書 | 目上・改まった相手 |
| 便箋 | 横罫線の便箋 | 縦罫線の便箋 |
縦書き・横書きの選択は便箋の罫線方向に合わせます。横罫線の便箋に縦書きで書くのは見栄えが悪く、ビジネスでは避けましょう。
横書き 拝啓〜敬具の例文(ビジネス)
PCで作成して印刷する、または手書きで横書き便箋に書く、いずれの場面でも使える例文です。
PCで横書き文書を作るときのレイアウト設定
Word・Googleドキュメントなどで横書きビジネス文書を作るときの推奨設定です。読み手に違和感を与えない見栄えにするための基準として参考にしてください。
- 用紙サイズ — A4縦(210×297mm)が基本
- 余白 — 上下20〜30mm程度、左右20〜30mm程度。左綴じにする場合は左をやや広めに(25〜30mm)
- フォント — 明朝体(MS明朝・游明朝)が定番。本文10.5〜11pt、件名12pt程度
- 行間 — 1.15〜1.5倍。改まった文書は1.5倍が読みやすい
- 全体構成 — 日付(右上)→宛先(左寄せ)→差出人(右寄せ)→件名(中央)→本文(拝啓〜敬具)→記書き→以上
横書き文書の標準的な配置順
- 日付(右上、和暦または西暦)
- 宛先(左寄せ・会社名・部署名・氏名+様/御中)
- 差出人(右寄せ・自社名・部署名・氏名・連絡先)
- 件名(中央寄せ・「○○のご案内」など)
- 本文(拝啓→時候の挨拶→主文→敬具)
- 記書き(中央に「記」、品名・部数を箇条書き)
- 末尾(右寄せで「以上」)
件名を中央寄せにする慣例はビジネス文書で広く使われていますが、左寄せ・太字でも問題ありません。会社のテンプレートに合わせるのが確実です。
ビジネスメールで拝啓・敬具は使う?
通常のビジネスメールでは拝啓・敬具を使いません。メールは要件を簡潔に伝える手段で、形式的な頭語・結語を入れると堅苦しくなり、現代の商慣行から外れた印象を与えます。標準は「お世話になっております」で始まり、「よろしくお願いいたします」で締める形です。
- 通常のメール — 「お世話になっております」が標準。拝啓・敬具は不要
- 書面の代替メール — 「略儀ながらメールにて失礼いたします」を入れると形式が整う
- 公式な挨拶メール(移転通知など) — 拝啓・敬具を使う書面に近い文体にすることも
- 就活の履歴書送付状(紙) — 同封する書面には拝啓・敬具を使うのが標準。一方、応募メールの本文では「お世話になっております/突然のメールで失礼いたします」が一般的で、拝啓・敬具は使わない
メールに拝啓を入れる場合は、長文の改まった挨拶になりすぎないよう注意します。冒頭に拝啓〜時候の挨拶を入れたら、本文は簡潔にまとめましょう。
横書きハガキ・便箋での拝啓
横書きの便箋・ハガキでも拝啓〜敬具のルールは同じです。スペースの制約があるハガキでは、前文を短くする・時候の挨拶を1行に収めるなどの工夫が必要です。
一筆箋やメモカードのように本当に短く済ませる場合は、拝啓・敬具を省略してもかまいません。形式より相手への気遣いを優先しましょう。
横書きでよくある誤り
- 拝啓を行頭から書かず、字下げしてしまう — 横書きでも字下げは不要
- 敬具を本文と同じ行に詰めて書く — 必ず改行して独立した行に置く
- 敬具の位置を行頭にしてしまう — 行末(右寄せ)が原則
- 宛名を「拝啓」の直後に書く — 宛名は冒頭か末尾の後付けに別途置く
- 日付を漢数字で書いてしまう — 横書きはアラビア数字でよい
- メールで「拝啓」を入れたうえに「お世話になっております」も併用 — どちらかに統一
- 「拝啓」と「謹白」を組み合わせる — 「謹白」は「謹啓」とのペア。「拝啓」には「敬具/敬白/拝具」が対応する
横書きでも頭語結語の対応関係は同じです。「拝啓〜敬具」「謹啓〜謹白」「前略〜草々」を混ぜないよう注意しましょう。
横書きで送る前のチェックリスト
- 拝啓は1行目の行頭、敬具は本文末尾の次の行(右寄せ)に置いたか
- 拝啓と敬具をペアで書いたか
- 宛先・差出人の位置(左寄せ/右寄せ)は正しいか
- 日付・件名・本文の順序が整っているか
- 句読点の有無は文書全体で統一されているか
- フォント・行間・余白がビジネス文書として読みやすいか
- 誤字脱字、特に相手の社名・氏名は正しいか
コラム著者・編集者
TEMPLEX編集チーム
TEMPLEX編集チームは、ビジネス文書の作成・管理に精通した実務経験者と技術ライターで構成されています。送付状・請求書・見積書をはじめとする各種ビジネス書類のフォーマットや書き方のノウハウを、わかりやすく丁寧にお届けします。「Office不要で誰でもすぐ使える」をコンセプトに、忙しいビジネスパーソンの書類作成をサポートします。








