催告書

時効の完成猶予(民法150条)や契約解除(民法541条)の前提となる法的な「催告」を行う書類です。債権の特定・支払期限・期限経過後の措置を記載し、内容証明郵便での送付を前提とした文面に対応します。

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時効の完成猶予(民法150条)・契約解除(民法541条)を見据えた法的な催告に。債権の特定から期限経過後の措置まで、内容証明郵便で送る催告書をフォーム入力でPDF作成。

催告書とは?

催告書は、支払いや債務の履行を相手に正式に請求する「催告」のための書類です。同じ支払いを求める文書でも、催促状・督促状・最終督促状が取引上のお願い〜最後通告のビジネスレターであるのに対し、催告書は法律上の効果を狙って送る点が決定的に異なります。具体的には、(1)催告のときから6か月を経過するまで消滅時効の完成が猶予される(民法150条)、(2)相当の期間を定めて催告し、期間内に履行がなければ契約を解除できる(民法541条)、という2つの法的効果の起点になります。後から「催告した事実と日付」を証明できなければ意味がないため、実務では配達証明付きの内容証明郵便で送るのが定石です。本テンプレートは、債権の特定(契約日・請求書番号・金額)→再三の請求にも支払いがない事実→「本書面到達後7日以内」という支払期限→期限経過後の措置(法的手続・契約解除)という催告書の標準構成を、フォーム入力だけで作成できます。売掛金・貸金・賃料滞納・契約解除予告つきなど、場面別の文例も収録しています。

こんな時に催告書が必要

  • 催促状・督促状・最終督促状を送っても支払いがなく、法的手続の前に正式な催告を行うとき
  • 売掛金などの消滅時効の完成が迫っており、催告によって時効の完成を6か月猶予させたいとき(民法150条)
  • 相当の期間を定めて催告したうえで、契約を解除する準備をするとき(民法541条)
  • 賃料を滞納する借主に、支払いがなければ賃貸借契約を解除する旨を予告して催告するとき
  • 貸したお金が返済期限を過ぎても返ってこず、返還を正式に請求するとき
  • 内容証明郵便で送る催告の文面(中身)を作成するとき
  • 支払督促・民事訴訟に進む前に、請求した事実と日付を証拠として残しておきたいとき

催告書の書き方のポイント

  1. 1

    どの債権かを契約日・請求書番号・金額で特定する

    催告書の生命線は債権の特定です。「2026年2月10日付売買契約に基づく売掛金(請求書番号INV-2026-0123)」のように、契約の日付・種類と請求書番号、金額を記書きに明記し、どの債権についての催告かが一義的に分かるようにします。特定が曖昧だと、時効の完成猶予や契約解除の前提となる「催告した事実」の立証が弱くなります。

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    「本書面到達後7日以内」など相当の期間を定めて期限を切る

    支払期限は「本書面到達後7日以内」のように、到達を起点とした具体的な期間で示すのが実務の定石です。契約解除(民法541条)の前提となる「相当の期間」は、すでに履行期を過ぎた相手に支払いの段取りをさせるための期間なので長くする必要はなく、1〜2週間程度が目安とされます(賃貸借では1週間程度の例も多い)。仮に短すぎても催告自体は無効にならず、客観的に相当な期間が経過すれば解除できると解されています。

  3. 3

    期限経過後の措置(法的手続・契約解除)を明記する

    「上記期限内にお支払いなき場合は、法的手続(民事訴訟・支払督促等)に移行いたします」と、期限を過ぎたらどうなるかを断定形で書きます。契約解除を狙う場合は「改めて通知することなく当該契約を解除いたします」という解除予告(停止条件付き解除の意思表示)まで入れておくと、期間経過により解除の効果を主張できます。本テンプレートでは定型文から選べます。

  4. 4

    時候の挨拶は省き、事実と請求だけを淡々と書く

    催告書は法律効果を狙う文書なので、「拝啓 時下ますます…」といった時候の挨拶は不要です。頭語は「前略」(結語は「草々」)とするか、頭語なしで本文に入るのが一般的です。感情的な非難や長い経緯説明も避け、(1)債権の特定、(2)支払いがない事実、(3)期限を定めた請求、(4)期限経過後の措置、の4点だけを簡潔に書きます。

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    配達証明付きの内容証明郵便で送る

    催告は普通郵便やメールでも法律上は有効ですが、相手が「受け取っていない」と争えば立証できません。内容証明郵便なら、いつ・誰から誰あてに・どんな内容の文書を出したかを日本郵便が証明し、配達証明を付ければ相手に届いた日も記録されます。時効の完成猶予の起算点や契約解除の意思表示の到達を証明するため、催告書は配達証明付き内容証明で送るのが定石です。

  6. 6

    催告後6か月以内に法的手続へ進む計画を立てる

    催告による時効の完成猶予は催告のときから6か月で終わり、その間に再度催告しても猶予は延長されません(民法150条2項)。つまり催告書は「時間稼ぎ」ではなく、6か月以内に支払督促や訴訟へ進むことを前提とした書類です。送付した時点で、期限後の対応(支払督促の申立て・弁護士への相談)まで段取りしておきましょう。

催告書についてよくある質問

Q.催告書と督促状はどう違いますか?
A.目的が違います。督促状・最終督促状は、支払期日を過ぎた相手に支払いを促す取引上のビジネスレターで、相手の任意の支払いを引き出すことが目的です。催告書は、民法上の「催告」として法律効果を狙う文書で、(1)時効の完成を6か月猶予させる(民法150条)、(2)相当の期間を定めて催告し契約解除につなげる(民法541条)、という効果の起点になります。実務では催促状→督促状→最終督促状と段階を踏んでも支払いがないとき、法的手続の直前に内容証明郵便で催告書を送るのが一般的な流れです。
Q.催告書を送ると時効は止まりますか?
A.完全に止まるわけではなく、「完成が猶予」されます。催告があったときは、そのときから6か月を経過するまで時効は完成しません(民法150条1項)。ただし、この猶予期間中に再度催告しても、重ねて猶予の効力は生じません(同条2項)。確実に時効の完成を防ぐには、猶予されている6か月の間に裁判上の請求(訴訟)や支払督促などの法的手続をとる必要があります。確定判決などを得れば時効は更新されます。
Q.契約解除のための「相当の期間」はどのくらいですか?
A.民法541条は、相当の期間を定めて催告し、その期間内に履行がないときは契約を解除できると定めています。「相当の期間」は、すでに履行期を過ぎている相手が支払い・履行の最終段取りをするのに必要な期間と考えられており、実務では1〜2週間程度が目安です(賃貸借契約では1週間程度とされる例が多く、賃料滞納の事案では5〜7日とする文例もあります)。なお、定めた期間が短すぎたり期間を定めなかったりしても催告自体は無効にならず、催告から客観的に相当な期間が経過すれば解除できると解されています。ただし、不履行が契約や取引通念に照らして軽微なときは解除できません(民法541条ただし書)。
Q.催告書は内容証明郵便で送らないと無効ですか?
A.無効ではありません。催告自体は普通郵便・メール・口頭でも法律上は有効です。ただし、時効の完成猶予や契約解除の効果を主張するには「いつ・どんな内容の催告をしたか」「相手に届いたか」を後から証明できる必要があり、普通郵便では相手に「受け取っていない」と争われると立証が困難です。そのため実務では、文書の内容と差出日を日本郵便が証明し、配達証明で到達日も記録できる内容証明郵便(配達証明付き)で送るのが定石です。催告書はその内容証明の「中身(文面)」にあたる書類で、本テンプレートで作成した文面を内容証明の字数規定に合わせて清書すれば、そのまま差し出せます。
Q.催告書を送っても無視された場合はどうすればいいですか?
A.予告したとおり法的手続に進みます。代表的なのは、簡易裁判所の書記官に申し立てる支払督促や、60万円以下の金銭請求に使える少額訴訟、通常の民事訴訟です。重要なのは時間制限で、催告による時効の完成猶予は6か月限りのため、その間に法的手続をとらないと時効が完成するおそれがあります。内容証明で残した催告書と配達証明は、これらの手続で請求の事実を示す証拠になります。金額が大きい場合や相手が争う姿勢の場合は、早めに弁護士へ相談することをおすすめします。
Q.催告書が届いた場合は無視してもいいですか?
A.放置はおすすめできません。催告書は法的手続の直前に送られる文書のため、無視すると支払督促や訴訟を起こされ、最終的に給与や預金の差押えに至るおそれがあります。身に覚えがある場合は、期限内に支払うか、難しければ差出人に連絡して分割払い等の交渉をします。長期間支払っていない古い債務の場合は、消滅時効が完成している可能性があり、その場合は時効援用の手続で支払義務を免れられることもあります(うかつに一部を支払うと時効を主張できなくなることがあります)。判断に迷うときは弁護士・司法書士に相談してください。
法令・実務上の補足

催告書そのものに法令上の様式はありませんが、その法的効果は民法に根拠があります。催告があったときは、そのときから6か月を経過するまで時効は完成せず(民法150条1項)、猶予期間中の再度の催告には重ねての猶予の効力がありません(同条2項)。確実に時効の完成を防ぐには、猶予期間内に訴訟・支払督促などの法的手続をとる必要があります。契約解除については、当事者の一方が債務を履行しない場合、相当の期間を定めて履行を催告し、その期間内に履行がないときは契約を解除できます(民法541条本文)。ただし、期間経過時の不履行が契約および取引上の社会通念に照らして軽微であるときは解除できません(同条ただし書)。「相当の期間」は事案によりますが、実務では1〜2週間程度が目安とされ、定めた期間が不相当に短くても催告は無効とならず、客観的に相当な期間の経過により解除権が発生すると解されています。催告の事実・日付・到達を証明するため、催告書は配達証明付きの内容証明郵便で送るのが一般的です(内容証明には字数・行数の規定があります)。本テンプレートは一般的な書式の参考であり、時効・解除・債権回収の可否は事案により異なるため、具体的な対応は弁護士等の専門家にご確認ください。

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