クレーム報告書

顧客から受けた苦情の受付内容・一次対応・原因・再発防止策・社内共有をまとめる書類です。受付経路や顧客情報、初期対応までを記録する「苦情対応の記録」で、ミスした本人が書く顛末書とは役割が異なります。社外回答時はお詫びを添える運用にも対応します。

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顧客・取引先からの苦情の受付内容・一次対応・原因・再発防止策を1枚にまとめ、社内共有と顧客回答に使えるクレーム報告書(苦情報告書)のテンプレート。

クレーム報告書とは?

クレーム報告書は、顧客や取引先から寄せられた苦情(クレーム)について、受付日・受付経路・顧客情報・苦情の内容・一次対応・原因・恒久対応・再発防止策を整理し、社内で共有・記録するための報告書です。「苦情報告書」「クレーム対応報告書」とも呼ばれます。目的は、その場限りの対応で終わらせず、事実を客観的に記録し、原因と再発防止策をセットで社内に共有して同じ苦情の再発を防ぐことにあります。ミスを起こした本人が自らの経緯を報告する顛末書とは異なり、クレーム報告書は「苦情を受けた側」が、お客様の申し出と自社の受付・対応を記録する書類で、受付方法・顧客情報・一次対応といった固有の項目を持つのが特徴です。社内向けでは謝罪語を抑えて事実と対策を簡潔に、社外向け(顧客への正式回答)では冒頭にお詫び、末尾に改善の誓約を添えるのが慣例です。TEMPLEXのテンプレートは、受付情報・一次対応・原因・再発防止のプリセットを備え、社内記録にも社外回答にもそのまま使えるA4縦フォーマットで、すぐにPDFを作成できます。

こんな時にクレーム報告書が必要

  • 顧客・取引先から受けた苦情の内容と一次対応を、社内(上司・品質管理・お客様相談室)に報告・記録するとき
  • 商品の不良・破損、納品遅延・数量相違などの苦情の経緯と対応をまとめるとき
  • 接客・電話・説明・請求手続きへの不満など、サービス面のクレームを記録するとき
  • オンラインストアやSNS・問い合わせフォーム経由で寄せられた苦情を受け付けたとき
  • 苦情の原因を分析し、再発防止策を関係部署へ共有・水平展開したいとき
  • 調査結果と再発防止策を、お客様へ正式に回答(お詫びとご報告)するとき
  • 緊急時に口頭報告した苦情を、収束後に正式な記録として残すとき
  • 苦情対応の履歴を蓄積し、CS改善や品質改善の資料として活用したいとき

クレーム報告書の書き方のポイント

  1. 1

    受付情報(いつ・どの経路・誰が)を冒頭で固める

    受付日・受付方法(電話/メール/対面/Web・SNS)・受付者を最初に明記します。苦情がいつ・どの経路で・誰に届いたかを特定できると、後から経緯を追跡しやすく、対応の抜け漏れも防げます。苦情の「発生日時・発生場所」は受付日とは別に、事象が起きた時点として分けて記載します。

  2. 2

    クレーム内容は事実だけを客観的・時系列で書く

    お客様の申し出内容を、こちらの言い訳や憶測を交えず、確認できた事実として5W1Hで記載します。「お客様が何に・どう不満を持ち、何を求めているか」を正確に書くのが要点です。自社や顧客どちらに落ち度があっても、評価を加えず事実を淡々と記録します。

  3. 3

    一次対応(その場でした応急対応)を必ず残す

    受付直後にお詫び・代替手配・返金・訪問の約束など、その場で行った初期対応を、対応者・対応日時・内容まで書きます。クレーム報告書が顛末書と最も違うのがこの「受けた側の即時対応」の記録です。一次回答だけして調査中の場合も、いつまでに回答するかを明記します。

  4. 4

    原因と再発防止策は必ずセットで、原因は推測と事実を分ける

    原因は直接原因と根本原因に分け、未確定なら「調査中」と明示します。再発防止策は原因と一対一で対応させ、確認漏れならチェック工程の追加、説明不足なら案内文の見直しのように具体化します。すぐ行う短期(応急)策と、仕組みを変える中長期(恒久)策を分けると実務で使いやすくなります。

  5. 5

    社内向けは簡潔に、社外向けはお詫びと誠意を添える

    社内記録では謝罪語を最小限にし、事実・原因・対策を中心に簡潔にまとめます。お客様へ回答する社外向けでは、冒頭にお詫び、末尾に再発防止の誓約を加え、専門用語を避けて誠意が伝わる文体にします。同じ事実でも読み手に合わせてトーンを切り替えます。

  6. 6

    再発防止のために社内で共有・水平展開する

    報告書は提出して終わりではなく、再発防止策を関係部署へ共有し、同種の業務・商品へ水平展開してはじめて価値が出ます。共有範囲(全社/該当部署/会議報告)と展開先を備考・社内共有欄に明記し、苦情対応を個人の経験から組織の知見に変えます。

クレーム報告書についてよくある質問

Q.クレーム報告書と顛末書の違いは何ですか?
A.視点と対象が異なります。顛末書は、ミスやトラブルを起こした本人が、自らの過失を含めて経緯・原因・対応を社内に報告する文書です。クレーム報告書は、顧客からの苦情を受けた側が、その申し出内容・一次対応・原因・再発防止策を記録する文書で、受付方法・顧客情報・初期対応といった固有項目を持ちます。実務では、まずクレーム報告書で苦情を記録・共有し、社内調査で担当者の過失が確定した場合に別途、顛末書や始末書の提出を求める運用が一般的です。
Q.社内向けと社外向けで書き方はどう変えますか?
A.社内向けは記録と再発防止が目的のため、謝罪語を最小限にし、事実・原因・対策を簡潔にまとめます。社外向け(お客様への正式回答)は、冒頭にお詫び、末尾に再発防止の誓約を添え、専門用語を避けて誠意が伝わる文体にします。本テンプレートは前文・お詫び欄をプリセットで切り替えられ、表題を「お詫びとご報告」などへ変更すれば、社外回答書としてもそのまま使えます。
Q.原因がまだ分からない段階でも報告書を作るべきですか?
A.作成すべきです。苦情対応は初動の速さが重要で、原因が未確定でも、受付内容と一次対応を先に記録して共有することに意味があります。原因欄には「調査中」と明記し、いつまでに原因を特定し改めて報告するかを書きます。緊急の場合はまず口頭で上長に報告し、収束後に本書で正式な記録として残すのが実務の流れです。
Q.クレーム報告書に必ず入れるべき項目は何ですか?
A.複数のひな形に共通する必須項目は、受付日・受付者・受付方法、顧客情報、発生日時・発生場所、クレームの内容、一次対応、原因、対応内容(処置)、再発防止策です。お客様へ回答する場合はお詫びの言葉を加えます。とくに「一次対応」と「原因とセットの再発防止策」は、記録としての価値を左右する中核項目です。
Q.クレーム内容はお客様の言い分をそのまま書くのですか?
A.お客様の申し出は、評価や反論を加えず事実として正確に記録します。一方で、それが正しいかどうかの判断や自社の見解は、原因・対応欄に分けて書きます。事実(お客様が訴えた内容・確認できた状況)と意見(自社の評価・推測)を混在させないことが、後から見返したときに使える報告書のポイントです。
Q.軽微なクレームでも報告書を残す必要がありますか?
A.残しておくことをおすすめします。一件ごとは軽微でも、記録を蓄積すると「同じ商品・同じ工程・同じ説明」で繰り返し起きている傾向が見え、根本的な品質・サービス改善につながります。軽微な案件はA4 1枚に簡潔にまとめ、重大案件や社外影響を伴う案件は原因分析と再発防止を厚く書く、と分量を使い分けるとよいでしょう。
法令・実務上の補足

クレーム報告書は法律で様式が定められた書類ではなく、記載項目は業種・社内規程に応じて自由に調整できます。ただし、個人のお客様の氏名・連絡先などを記録するため、個人情報保護法の趣旨に沿って、利用目的の範囲内で適切に管理・保管し、社内共有の範囲も必要な関係者に限定することが望まれます。消費生活用製品や食品・医薬品など一部の分野では、重大な事故・健康被害につながる苦情について、法令やガイドラインに基づく報告・記録義務が課される場合があるため、該当業界のルールに従って運用してください。本書の内容は、後日の品質改善・社内手続き・対外説明の根拠資料になり得るため、事実と評価を分け、確認できた事実のみを記載することが重要です。

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