経緯報告書

トラブルや問題が「どういう経緯で起きて、今どうなっているか」を時系列で客観的に報告する書類です。解決前でも作成でき、発生日時・経緯・原因・現状・今後の対応をまとめます。解決後に総括する顛末書、謝罪を主とする始末書とは使い分けます。

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トラブルの発生から現在までの経緯を時系列で客観的に報告する経緯報告書のテンプレート。社内・社外の両用に対応。

経緯報告書とは?

経緯報告書(けいいほうこくしょ)は、業務上で発生したトラブル・事故・問題について、発生から現在までの経緯を時系列で客観的に報告する文書です。出来事を「日時+何が起きたか」の流れで並べ、原因・現状・今後の対応や見通しまでをまとめて伝えるのが特徴で、問題が解決する前の対応途中でも作成されます。事実関係を淡々と記録する顛末書、謝罪と反省を述べる始末書とは目的が異なり、経緯報告書は「どういう経緯でそうなったのか」を関係者に正確に共有することを目的とします。社内向けはシンプルかつ明確に、社外向けは冒頭にお詫びと挨拶を添えてフォーマルに書くのが慣例です。納期遅延・システム障害・情報漏洩・クレーム対応など幅広い場面で使われます。TEMPLEXでは社内向け・社外向けの前文プリセットや、納品遅延・システム障害・情報漏洩・クレーム対応など場面別の時系列ひな形を収録し、A4縦の標準フォーマットですぐ作成できます。

こんな時に経緯報告書が必要

  • 納期遅延・誤出荷・在庫不足など、取引に影響したトラブルの経緯を取引先や社内へ報告するとき
  • システム障害・サーバー停止・操作ミスによる業務停止の発生から復旧までを時系列で共有するとき
  • 個人情報の漏洩・紛失・盗難など情報インシデントの発生から収束までを報告するとき
  • 顧客クレームや製品不具合・回収対応の一連の経過を整理して報告するとき
  • 業務中・社内で発生した事故の発生状況と対応の流れを会社へ報告するとき
  • プロジェクトで発生した問題と現状・今後の見通しを経営層へ報告するとき
  • 問題がまだ解決していない段階で、現状と今後の対応をいったん関係者へ知らせたいとき
  • 顛末書や始末書を出す前段階として、まず経緯を時系列で整理しておきたいとき

経緯報告書の書き方のポイント

  1. 1

    結論と概要を先に書く

    だらだらした前置きは避け、冒頭で「何が・どこで・いつ起きたか」を一文で示します。読み手が最初に全体像をつかめるよう、件名と「内容(事象の概要)」で結論から入り、詳細はそのあとの経緯(時系列)で展開します。

  2. 2

    経緯は時系列で「日時+出来事」を並べる

    このテンプレートの中核は経緯(時系列)です。発生から現在までを「〇月〇日 〇時 〇〇が発生」「〇時 〇〇へ依頼」のように、日時と出来事をセットで並べます。前後関係が一目で追えるよう、起きた順に箇条書きで書くのがコツです。

  3. 3

    事実だけを客観的に、憶測は書かない

    経緯報告書に書くのはトラブルに関する客観的な事実のみです。「〜と思います」「〜のはずだった」といった推測や、自分を擁護する表現は避けます。原因が未確定なら「現在調査中」と明記し、確認できた事実と分けて書きます。

  4. 4

    現状と今後の見通しを必ず入れる

    経緯報告書は解決前でも作成するため、「いま現在どうなっているか(現状)」と「これからどうするか・いつ収束する見込みか(今後の対応・見通し)」を必ず添えます。ここが、解決後にまとめる顛末書との大きな違いです。

  5. 5

    原因と対策はセットで具体的に書く

    原因を挙げたら、それに対応する再発防止策を必ず示します。「確認不足」が原因なら「ダブルチェックの徹底」など、原因と対策が対になるように書くと、同じミスを繰り返さない姿勢が伝わり、報告書の信頼性が上がります。

  6. 6

    社内向けと社外向けで文体を切り替える

    社内向けはかしこまりすぎず、事実・現状・今後の対応を簡潔に。社外向けは冒頭に挨拶とお詫びを添え、結びでも今後の決意を述べてフォーマルにまとめます。社外向けは発行前に上司の確認を取りましょう。

経緯報告書についてよくある質問

Q.経緯報告書と顛末書の違いは何ですか?
A.目的とタイミングが異なります。経緯報告書は「どういう経緯でそうなったか」を時系列で報告する文書で、問題が解決する前(対応の途中)でも作成し、現状や今後の見通しを含みます。顛末書は事実関係・原因・対応を客観的にまとめる文書で、原則として問題が解決したあとに作成します。まず経緯報告書で進行中の状況を共有し、収束後に顛末書で総括する、という使い分けが分かりやすい目安です。
Q.経緯報告書と始末書はどう違いますか?
A.経緯報告書は経緯を客観的に報告するための文書で、謝罪や反省を主目的としません。一方、始末書は本人の過失を認めて謝罪・反省・再発防止を誓約する文書で、譴責処分の一環として運用されることがあります。お詫びを正面から述べる必要がある場合は始末書を、事実の経過を伝えたい場合は経緯報告書を選びます。社外向けの経緯報告書では、冒頭に儀礼的なお詫びを添える程度にとどめます。
Q.経緯報告書はいつ提出すればよいですか?
A.問題が解決していなくても、状況が把握できた段階で速やかに提出します。経緯報告書は現状と今後の見通しを伝える文書のため、対応の途中でも「いま分かっていること」を報告するのが役割です。時間が経つほど記憶や記録が曖昧になるので、早めに作成し、進捗があれば追って続報を出すとよいでしょう。
Q.経緯(時系列)はどう書けばよいですか?
A.発生から現在までの出来事を、起きた順に「日時+何が起きたか」で並べます。たとえば「6月5日 14:00 不具合を確認」「15:30 システム部門へ依頼」「6月6日 10:00 復旧」のように、時刻と事実をセットで箇条書きにします。一文に詰め込まず、一つの出来事を一行にすると、前後関係が読み手に伝わりやすくなります。
Q.社内向けと社外向けで書き方は変わりますか?
A.変わります。社内向けはかしこまった挨拶を省き、事象・経緯・原因・現状・今後の対応を簡潔に記載すれば十分です。社外向けは冒頭に「拝啓 貴社ますますご清栄のこととお喜び申し上げます」などの挨拶とお詫びを添え、結びでも今後の決意を述べてフォーマルに整えます。社外向けは相手との関係に直結するため、発行前に上司の確認を取りましょう。
Q.原因がまだ分からない場合はどう書きますか?
A.無理に推測で断定せず、「現在調査中」と明記します。経緯報告書は事実のみを書く文書なので、確認できた事実(経緯・現状)と、未確定の事項(原因など)を分けて記載するのが安全です。原因が判明した時点で、改めて続報の経緯報告書を出すとよいでしょう。
法令・実務上の補足

経緯報告書は法定文書ではなく、業務上の事実報告として位置づけられます。事実関係を客観的に報告する業務文書のため、会社は業務命令としてその作成・提出を求めることができ、正当な理由なく拒否すると別途処分の対象となり得ます(謝罪・反省を述べる始末書は内心に関わるため強制できないとするのが判例の一般的立場で、両者の法的位置づけは異なります)。記載内容は後日の社内処分・取引上の説明・民事責任の場面で証拠として用いられることがあるため、事実と異なる内容や憶測は書かず、確認できた事実のみを記載してください。なお、個人情報の漏洩を伴う事案では、個人情報保護法に基づき個人情報保護委員会への報告や本人への通知が別途必要となる場合があります(経緯報告書の作成とは別の手続きです)。

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