退職したいときのメール例文|上司への退職申し出の書き方

退職したいときのメール例文|上司への退職申し出の書き方

退職の意思はメールで伝えてもいい?

退職の申し出は、基本的には直接対面で伝えるのがビジネスマナーの原則です。ただし、リモートワーク中心の職場、上司が別拠点にいる、体調不良で出社できないなど、対面が難しいケースは珍しくありません。

法的には、退職の意思表示は口頭でもメールでも有効です(民法第627条)。形式に決まりはなく、退職の意思が相手に伝わった時点で効力が生じます。ただし、これは正社員など期間の定めのない雇用契約の場合に限られます。契約社員・パートなど有期雇用の場合は、原則として契約期間中の退職はできず、「やむを得ない事由」が必要です(民法第628条)。メールは送信・受信の記録が残るため、「言った・言わない」のトラブルを防ぐ意味でも有効な手段です。

ただし、メールで退職の「最終通知」をいきなり送るのは避けましょう。まずは面談のアポイントをメールで取り、面談の場で退職の意思を伝えるのが最もスムーズな進め方です。

面談のアポイントを取るメール例文

最も一般的なのは、「ご相談したいことがある」とだけ伝えて面談を依頼するメールです。件名や本文に「退職」と明記する必要はなく、まずは話す場を確保することを優先します。件名の先頭に「【ご相談】」などの隅付き括弧をつけると、他のメールに埋もれにくくなります。

面談依頼メール(退職を明示しない)
件名:【ご相談】お時間をいただきたく存じます 〇〇部長 お疲れさまです。山田太郎です。 個人的にご相談したいことがあり、お時間をいただけないでしょうか。 以下の日程でご都合のよい時間帯はございますでしょうか。 ・〇月〇日(〇)〇時以降 ・〇月〇日(〇)終日 ・〇月〇日(〇)午前中 30分ほどお時間をいただければ幸いです。 お忙しいところ恐れ入りますが、よろしくお願いいたします。 山田太郎
面談依頼メール(退職を示唆する場合)
件名:今後のことでご相談のお願い 〇〇部長 お疲れさまです。山田太郎です。 今後のキャリアについてご相談したいことがあり、直接お話しするお時間をいただけないでしょうか。 ご都合のよい日時を2〜3候補お知らせいただけますと助かります。 お忙しいところ恐縮ですが、何卒よろしくお願いいたします。 山田太郎

面談依頼のメールは直属の上司(係長や課長など、自分を直接評価・管理している人)だけに送りましょう。部長や役員にいきなり送るのはマナー違反です。CCに他の人を入れる必要はありません。また、「退職」という言葉をメールに書かない場合、上司が内容を察して構えてくれるメリットもあります。

メールで退職の意思を直接伝える例文

対面での面談が難しい場合は、メールで退職の意思を直接伝えることになります。この場合、退職の意思が固まっていること、退職希望日、メールでの連絡になった理由を明記しましょう。

退職意思のメール(リモートワークで対面が難しい場合)
件名:退職のご相談 〇〇部長 お疲れさまです。山田太郎です。 突然のご連絡となり恐縮ですが、一身上の都合により、退職させていただきたくご連絡いたしました。 本来であれば直接お伝えすべきところですが、現在リモートワークが続いており、メールでのご連絡となりましたことをお詫び申し上げます。 退職希望日は〇月〇日を考えております。引き継ぎの期間も考慮し、ご相談させていただければ幸いです。 お手数をおかけしますが、お電話またはオンラインでお時間をいただけないでしょうか。 何卒よろしくお願いいたします。 山田太郎
退職意思のメール(体調不良で出社できない場合)
件名:退職のご相談 〇〇部長 お疲れさまです。山田太郎です。 現在、体調の問題で出社が難しい状況が続いており、メールでのご連絡となりますことをお詫び申し上げます。 大変恐縮ではございますが、一身上の都合により、退職させていただきたいと考えております。退職希望日は〇月〇日を考えておりますが、ご相談のうえ決めさせていただければ幸いです。 引き継ぎにつきましても、可能な範囲で対応させていただきます。 ご多忙のところ大変恐れ入りますが、ご検討のほどよろしくお願いいたします。 山田太郎
退職意思のメール(上司と面談が取れない場合)
件名:退職のお申し出 〇〇部長 お疲れさまです。山田太郎です。 先日より面談のお時間をお願いしておりましたが、なかなかお時間が取れない状況ですので、まずはメールにてお伝えさせてください。 一身上の都合により、〇月〇日をもって退職させていただきたく存じます。 退職届の提出や引き継ぎの段取りについて、改めてご相談させていただきたく思います。ご都合のよいタイミングでお声がけいただけますと幸いです。 何卒よろしくお願いいたします。 山田太郎

退職理由の伝え方

メールに書く退職理由は、「一身上の都合」の一言で十分です。詳しい理由を書く義務はなく、面談の場で聞かれたときに口頭で答えれば問題ありません。

理由を聞かれたときの回答例

  • キャリアアップのため →「以前から関心のあった分野に挑戦したいと考えています」
  • 家庭の事情 →「家庭の事情で、現在の勤務形態を続けることが難しくなりました」
  • 体調の問題 →「体調の回復に専念するため、退職を決意しました」
  • 人間関係(本音)→ そのまま伝えず「キャリアの方向性を見直したい」など前向きな表現に置き換える

会社や上司への不満が本当の理由でも、メールに不満を書くのは避けるべきです。退職後も業界内で関わる可能性がありますし、退職手続きがスムーズに進まなくなるリスクもあります。

転職先が決まっている場合でも、転職先の社名をメールに書く必要はありません。聞かれたら口頭で伝える程度にしましょう。

退職申し出のタイミングと全体の流れ

退職の意思を伝えるタイミングは、多くの企業の就業規則で退職日の1ヶ月前までと定められています。法律上は退職届の提出から2週間で退職できますが(民法第627条、正社員など期間の定めのない雇用の場合)、引き継ぎや有給消化を考えると、1〜2ヶ月前に伝えるのが現実的です。

  1. 退職の意思を固める — 転職先が決まってからでも、決まる前でもOK
  2. 上司に面談を依頼する — メールまたは口頭でアポイントを取る
  3. 面談で退職の意思を伝える — 退職希望日と引き継ぎの方針を相談
  4. 退職届を提出する — 面談後、正式な書類として提出
  5. 引き継ぎを進める — 後任者への業務引き継ぎと取引先への挨拶
  6. 最終出勤日 — 社内向けの退職挨拶メールを送信

メールを送る時間帯にも配慮しましょう。月曜の朝イチや繁忙期は避け、上司がメールを落ち着いて確認できる就業時間内(午後の比較的余裕のある時間帯など)に送るのがおすすめです。

退職届は「退職の意思を正式に記録する書類」です。メールで申し出た後でも、改めて退職届を書面で提出するのが一般的です。TEMPLEX では退職届のテンプレートを無料で作成できます。

注意点・トラブル防止のポイント

「退職を認めない」と言われた場合

退職は労働者の権利であり、会社の承認がなくても退職届を提出してから2週間が経過すれば退職は成立します(民法第627条第1項、期間の定めのない雇用契約の場合)。上司に引き留められた場合でも、退職の意思が固いなら「退職の意思は変わりません」と明確に伝えましょう。

メールを送ったのに返信がない場合

メールを送って数日経っても返信がない場合は、再度メールを送るか、電話で確認しましょう。メールの送信日時は退職の意思表示の証拠になるため、送信済みメールは必ず保存しておいてください。

退職代行サービスについて

ハラスメントや強引な引き留めで自分からは伝えられない場合、退職代行サービスを利用する方法もあります。ただし、代行業者の質はまちまちなので、弁護士または労働組合が運営する退職代行を選ぶのが安心です。弁護士法に抵触するサービスもあるため、事前に確認しましょう。

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