クレーム対応メールの第一報|初期対応テンプレート
クレームを受けたとき、まず判断すべきはメールで対応してよい案件か、先に電話すべき案件かです。お客様が激怒している場合や、人身事故・個人情報漏洩など深刻な案件では、メールより先に電話で誠意を伝えるのが原則です。一方、電話が繋がらない場合や、お客様自身がメールで回答を求めている場合はメールで第一報を送りましょう。
メールで対応すると判断したら、原因の特定よりも先にまず第一報を送ることが最優先です。「確認してから連絡しよう」と待っている間に、相手の不満は倍増します。クレーム受領後、遅くとも当日中(可能なら数時間以内)に初期対応メールを送りましょう。
初期対応メールに必要な要素は3つです。「お申し出への感謝(ご連絡ありがとうございます)」「不快な思いをさせたことへのお詫び」「調査・対応中である旨と回答期限の提示」。この時点では原因の断定や全面謝罪は不要です。事実確認が終わっていない段階で原因を決めつけると、後から話が変わり信頼を失います。
件名:【ご連絡】○○の件に関するお問い合わせの受付のご報告
○○様
平素より弊社製品(サービス)をご利用いただき、誠にありがとうございます。
株式会社△△ ○○部の○○でございます。
このたびは○○の件についてご連絡いただき、ありがとうございます。
ご不快な思いをさせてしまいましたこと、お詫び申し上げます。
お申し出の内容について、現在社内にて事実確認を行っております。
確認が取れ次第、○月○日(○)までに改めてご報告させていただきます。
お時間をいただき恐縮ですが、今しばらくお待ちくださいますようお願い申し上げます。
株式会社△△ ○○部
○○ ○○
TEL:03-XXXX-XXXX(担当直通)
Email:xxxxx@example.co.jp
初期対応メールでは「ご不快な思いをさせてしまいましたこと」とお客様の感情に対してお詫びします。これは自社の非を認めたことにはならず、事実確認前でも使える表現です。
自社に落ち度がある場合のクレーム対応メール
調査の結果、自社に原因があると判明した場合は、事実を率直に認め、具体的な対応策を示すことが重要です。「すみません」と繰り返すだけでは解決になりません。お客様が知りたいのは「これからどうしてくれるのか」です。
商品の不良・欠陥が原因の場合
件名:【ご報告】○○の不具合に関する調査結果とご対応について
○○様
平素より弊社製品をご愛顧いただき、誠にありがとうございます。
株式会社△△ ○○部の○○でございます。
先日ご連絡いただきました○○の不具合について、社内にて調査いたしました結果をご報告申し上げます。
■調査結果
お申し出の通り、○○に不具合があることを確認いたしました。
原因は、○○工程における○○の不備によるものです。
■対応内容
・新品との交換品を○月○日(○)までにお届けいたします
・不具合品は同梱の着払い伝票にてご返送ください
・ご希望の場合は返金対応も承ります
■再発防止策
当該工程の検品基準を見直し、出荷前の全数検査を実施いたします。
このたびはご迷惑をおかけし、大変申し訳ございませんでした。
今後ともお気づきの点がございましたら、お気軽にお申し付けください。
株式会社△△ ○○部
○○ ○○
TEL:03-XXXX-XXXX(担当直通)
Email:xxxxx@example.co.jp
サービス・対応の不備が原因の場合
件名:【ご報告とお詫び】○○の対応に関する調査結果について
○○様
平素より弊社サービスをご利用いただき、誠にありがとうございます。
株式会社△△ ○○部の○○でございます。
このたびの○○の件につきまして、社内にて事実確認を行いました結果、弊社スタッフの対応に不備がありましたことを確認いたしました。
○○様にご不快な思いとご迷惑をおかけしましたこと、深くお詫び申し上げます。
■経緯
○月○日のお問い合わせに対し、担当者の引き継ぎミスにより、ご案内に誤りがございました。
■対応内容
・正しいご案内を添付資料にてお伝えいたします
・○○の手続きにつきましては、弊社側で速やかに対応いたします
■改善策
・お問い合わせ対応の引き継ぎフローを整備いたしました
・担当者間の情報共有ツールを導入し、対応漏れの防止を図ります
重ねてお詫び申し上げます。
引き続きご愛顧いただけましたら幸いでございます。
株式会社△△ ○○部
○○ ○○
TEL:03-XXXX-XXXX(担当直通)
Email:xxxxx@example.co.jp
自社に落ち度がない場合のクレーム対応メール
調査の結果、自社に非がないと判明した場合でも、お客様を真っ向から否定しないのが鉄則です。「お客様の勘違いです」と書けば二次クレームに発展します。事実を丁寧に説明しつつ、不快な思いをさせたことへの「部分謝罪」で対応するのが実務上のセオリーです。
「部分謝罪」の考え方
部分謝罪とは、自社の非を認めるのではなく、「不快にさせた事実」や「わかりにくかった事実」に対してお詫びする方法です。たとえば「説明がわかりにくく、ご不便をおかけしました」は、自社に落ち度があると認めた表現ではありません。お客様の気持ちに寄り添いながら、事実関係を冷静に説明する土台になります。
商品の使い方に起因するクレームへの対応
使用方法に起因するクレーム対応メール(落ち度なし) 件名:【ご報告】○○の件に関する調査結果のご連絡
○○様
平素より弊社製品をご利用いただき、誠にありがとうございます。
株式会社△△ ○○部の○○でございます。
このたびは○○についてご不便をおかけし、お詫び申し上げます。
お申し出の内容について社内にて調査いたしましたところ、以下のことが確認されました。
■調査結果
本製品は○○の環境下でご使用いただくことを想定しております。
○○様のご利用状況を伺ったところ、○○の条件でご使用されていたことが確認されました。
この場合、○○の症状が発生することがございます。
■ご案内
・取扱説明書○ページに記載の使用条件をご確認ください
・正しいご使用方法で改善が見られない場合は、改めて調査いたします
製品の使用条件について、説明が十分でなかった点をお詫び申し上げます。
ご不明な点がございましたら、お気軽にお問い合わせください。
株式会社△△ ○○部
○○ ○○
TEL:03-XXXX-XXXX(担当直通)
Email:xxxxx@example.co.jp
規約・仕様の範囲内であるクレームへの対応
仕様の範囲内であるクレーム対応メール(落ち度なし) 件名:【ご報告】○○のサービス内容に関するご確認
○○様
平素より弊社サービスをご利用いただき、誠にありがとうございます。
株式会社△△ ○○部の○○でございます。
このたびは○○についてご連絡いただき、ありがとうございます。
ご期待に沿えず、申し訳ない思いでございます。
お問い合わせの○○につきまして、確認いたしましたところ、現在のサービス仕様では以下の通りとなっております。
・○○の機能は○○プラン以上でご利用いただけます
・○○のお手続きには○営業日を要します
恐れ入りますが、現時点では○○のご要望に対応することが難しい状況でございます。
いただいたご意見はサービス改善の参考として、担当部署に共有させていただきます。
ご不便をおかけしますが、何卒ご理解いただけますと幸いです。
その他ご不明な点がございましたら、お気軽にお申し付けください。
株式会社△△ ○○部
○○ ○○
TEL:03-XXXX-XXXX(担当直通)
Email:xxxxx@example.co.jp
落ち度がない場合のポイントは、「できません」「無理です」という直接的な否定を避けること。「恐れ入りますが」「ご理解いただけますと幸いです」などのクッション言葉を使い、丁寧に説明しましょう。さらに効果的なのが、「○○は対応いたしかねますが、△△であれば可能です」と代替案をセットで提示する方法です。Noだけで終わらず選択肢を示すことで、お客様は「きちんと検討してくれた」と感じ、納得感が高まります。
解決報告メール|対応完了後のフォロー
クレーム対応は、問題が解決した後のフォローメールまでが一連の対応です。対応完了の報告と、改めてのお詫び、今後の関係維持を伝えましょう。このフォローの有無で顧客の印象が大きく変わります。
件名:【ご報告】○○の件の対応完了のご連絡
○○様
平素より弊社製品(サービス)をご利用いただき、誠にありがとうございます。
株式会社△△ ○○部の○○でございます。
先日お申し出いただきました○○の件につきまして、対応が完了いたしましたのでご報告申し上げます。
■対応内容
・○月○日に代替品をお届けいたしました(伝票番号:○○○-○○○-○○○)
・不良品の回収を○月○日に完了いたしました
■再発防止の進捗
○月○日より、検品体制を強化した新しいフローでの運用を開始しております。
このたびはご迷惑をおかけし、誠に申し訳ございませんでした。
今後も何かお気づきの点がございましたら、ご遠慮なくお申し付けください。
引き続き変わらぬご愛顧を賜りますようお願い申し上げます。
株式会社△△ ○○部
○○ ○○
TEL:03-XXXX-XXXX(担当直通)
Email:xxxxx@example.co.jp
炎上を防ぐクレーム対応メールの書き方
クレーム対応メールで最も避けたいのが「二次クレーム」、つまりメールの対応そのものがさらなる不満を生むケースです。以下のポイントを押さえておけば、メール起因の炎上はほぼ防げます。
絶対に避けるべき表現
| NG表現 | 理由 | 改善例 |
|---|
| 「お客様の使い方が間違っています」 | 相手を否定する表現は怒りを増幅させる | 「○○の条件でのご使用を推奨しております」 |
| 「できません」「無理です」 | 突き放す印象を与える | 「恐れ入りますが、○○の対応は難しい状況です」 |
| 「通常はこのようなことは起きません」 | クレーム自体を疑っている印象 | 「ご報告いただいた内容を確認いたします」 |
| 「担当者に確認します」(期限なし) | いつ回答が来るかわからず不安が増す | 「○月○日までに改めてご連絡いたします」 |
| 「弊社の規定では〜」 | 規定を盾にしている印象 | 「○○の理由により、○○とさせていただいております」 |
対応のスピードと期限の明示
クレーム対応で最も信頼を失うのは、回答期限を示さない、もしくは示した期限を破ることです。第一報では「○月○日までにご連絡いたします」と具体的な日付を伝え、万が一その日に回答できない場合は、期限前に「もう少しお時間をいただきたい」と中間報告を入れましょう。
お客様からのメールに返信する場合は、件名を変えずに「Re:」付きのまま返信するのが実務上のセオリーです。件名を書き換えると新規メールと混同され、どの問い合わせへの回答かわからなくなります。メールソフトのスレッド表示も崩れるため、やり取りの経緯を追いにくくなります。
もう1つ重要なのが、担当者の名前と直通連絡先を明記することです。「代表電話にかけてまた一から説明」となると、お客様のストレスは倍増します。クレーム対応メールには必ず担当者名とTEL(直通もしくは携帯)を記載してください。
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